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交渉

 上手い交渉のやり方と言うのは常に相手の欲しいものをチラつかせる事だろう。


 こちらの物を相手が欲しがっていると分かればそれをちらつかせてどれだけこちらの条件を飲んでもらえるかという話だ。


 個人的には経験値よりも金の方が欲しい。


 なので今回のゲートクリア報酬はレアな素材にしてもらいたい俺。


「松林さん、俺はレア素材詰め合わせがいいと思うのですが、皆さんはどう思いますか?」


 俺がそう呟くと彼は首を縦に振った。


「分かった、今回はレアな素材詰め合わせの方で行こう。とりわけはどうする?」


 予想外に上手く事が運んだので拍子抜けだ。


「では、今回リーダーをした松林さんが4割、そして横川さんが達が3割、そして俺たちが3割でどうですか?」


 リーダーが取り分を大きく取るのは当然だろう。


 俺がそう提示すると横川姉が口を挟んできた。


「私らは2割で良いよ、1割を高坂君のパーティに入れて」


「私らのパーティからも1割を高坂君に渡そう」


 いきなりそんな事を言われたので俺は思わず「え?」と呟いた。


「良いんですか?」


「良いも何にも今回私達はほとんど何もしてないからな。せいぜいマップを作っていただけに過ぎない」


「あっ! 私達に関しては慶次が足を引っ張ってただけだし、取り分が少なくても問題ないよ」


「そう言うわけだ高坂君。今回は君たちのパーティが1番多く報酬を受け取るべきだと私は判断する。どうか受け取ってくれないか?」


「えぇ...」


 明らかに予想外の答えだったが、正直嬉しい。


 うちには大飯ぐらいの馬鹿がいるので金はいくらあっても足りないのだ。


 ここはありがたく頂いておこう。


「お二人がそう言ってくれるのなら、ありがたく頂きます」


 こうして総資産800万以上を1日で稼いだ俺たちはウハウハのまま蜜香の実家に戻るのだった。


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