国王の狂乱
「クリスティアーノ王! これはどう言う事ですか!」
ローレンが大きな声を上げて王に叫び声を上げる。
「...」
「なぜ愛川様達に猛毒入りのドリンクを飲ませようとしたのですか!? 答えてください!」
ローレンの言葉に沈黙を続ける王様は槍を手に取る。
「...こうなってしまった以上は仕方がない。私がこの手で勇者を始末しよう」
「...王よ! まさか本当に...!」
私以外の勇者達は完全に動揺していますが、私は以前に一度見ているのですんなり動けます。
「悪いけど王様だろうとカズ君を殺そうとするような人に礼儀なんて必要ないよね?」
そう思った私は一撃で決めようとしたのですが...!
「悪いが私は貴様ら全員を始末するつもりだ」
そう言いながら槍を振り翳して私を攻撃して詠唱を止めてくる!
「くっ!」
(この王様! 意外と動きがいい!)
王様が強い訳ないと思っていただけにこの動きが予想外です。
しかし、それでも勇者パーティの6人に勝てる筈がありません!
「結美!」
カズ君がすかさず剣で攻撃したので王様は一歩後退りました。
「...流石勇者だな」
「...王様、なぜ俺達を殺そうとしてるんですか? 教えてください!」
そう叫ぶカズ君の言葉に王様は口を動かすのでした。




