表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1008/1160

倒した...のに!

「...はぁ」


 小鳥遊優樹は拳を静かに戻して【回復術師】へと戻りました。


「...小鳥遊さん」


「...あはは。結美には怖い私を見せちゃったね」


 そう呟きながら頭をかく彼女。


 確かに、さきほどの彼女を見ていると怖い印象を持ってしまいそうになりましたが、所詮は小鳥遊優樹その人なので私はそこまでの恐れは抱きませんでした。


 と言うか怖いと言うよりもライバルが強くなって焦ると言った方が適切ですね。


 彼女に強くなられると私が目立たなくなってカズ君の恋のライバルが増えてしまうからです。


 今まで比較的地味な立ち位置にいた彼女がついに戦闘面でも役に立つ時が来たのだと内心焦っている私。


 しかし、彼女は自分の弱点もすぐさま告発してくれました。


「でもね、【武神】状態の私は仲間への回復ができないんだよね。自分が戦えるようになる代わりに仲間への回復能力を全て攻撃に回す感じっていうのかな? だからこの技は相当切羽詰まった時にしか使わないようにするね」


 その言葉を聞いた私はすかさず肯定します。


「そうですね。先ほどの力を見るに相当強力なスキルなのは理解しましたが、それでも仲間への回復が怠るのであれば意味はありません。ならば貴方の本分である回復に勤しんでくれた方が私も都合がよさそうですね」


「うん、今回は気があったね。最近結美とは上手く行ってる気がしなかったからさ」


 少しはにかんで笑う彼女に私は内心こう思うのでした。


(...貴方と上手くいっていた事なんて私の中では一度もありませんけどね)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ