表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/47

27.異世界と友達

「また来なさいよね」


 と、ユーナに見送られ、パン屋ジレッタをあとにする桜咲。


 お腹も膨れ、心も満たされていた。

 パンも美味しかったし、看板娘は美少女だし言う事ないな、と昼下がりの陽気を全身に受けながら、桜咲はギルドの寮へと歩いていた。


 すると、向こう側から、綺麗な銀髪を靡かせレイチェルが走ってきているのが見えた。


「おーい、ショウー」


 手を振りながら走ってくるレイチェル。

 やはり、どこから見ても理想の美少女だ。


「どうしたの、レイチェル」


「あのね、ギルドに洞窟での事を報告したら、ギルドマスターがショウの話を聞きたいって言い出して、呼びにきたの」


 息を乱しながら、レイチェルは言う。

 美少女の走った直後とは何故こんなにも淫靡に見えてしまうのか。

 煩悩を頭から必死に引き剥がしながら、桜咲は頷いて、レイチェルと一緒にギルドへと向かう。





「え?じゃあ、ジレッタに行ってきたの?」


 先程まであったことを、レイチェルに話すと、レイチェルは驚きながら尋ねてきた。


「え?うん」


 頷く桜咲。

 市場で男達に絡まれるユーナを助け、お礼にと言われ、パン屋ジレッタに行っていた。


「ユーナったら、また危ないことしたのね」


 レイチェルは少し怒りながら言った。

 いや、これは怒っていると言うよりは、心配の様にも感じる。


「え?知り合いなの?」


「ええ、私とユーナとベリーは幼馴染なの。よく森で遊んだものよ」


 レイチェルは笑顔でそう言った。

 こういう所が良いところなんだろうな、と桜咲は思った。

 友達の事を話す時、レイチェルはとても優しい笑顔をする。


 だが、それは、母が行方不明になっている寂しさや辛さから、友達という存在に偏っているのかもしれない、と桜咲は感じたが言葉には出来なかった。


 話しながら歩いているとすぐにギルドに到着した。

 ギルドの前ではミーナがタバコをくわえなごら立っていた。


「お、戻ったかい、坊や」


「誰が坊やですか」


 ミーナの冗談に桜咲が言い返す。

 ははっ、とミーナは笑ってタバコを消した。


「楽しかったかい?レイチェルとのデートは」


 ミーナがからかう様に言うと、すぐさまレイチェルは赤面し、言い返す。


「で、デートじゃありません!呼びに行ってこいってミーナさんが言ったんじゃないですか!これを言うために私に呼びに行かせたんですか」


「はっはっは、若いねぇ」


 ミーナは笑いながらギルドの中へと入って行った。

 ちょっと、こんな冗談言われると気まずくなるじゃないですか姉さん。


「じゃ、じゃあ、行きますか」


 桜咲は気まずくなる前にレイチェルに言い、ギルドに入る。

 レイチェルも桜咲に続いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ