10.異世界には他の人もいる?
ふふふと笑いながらベリーは答えた。
「本当になにもしらないのね。シン様っていうのは東の国ビノタイトに現れたっていう騎士なの。ギルド同士は繋がっているから情報が入ってくるんだけどね、いきなり現れて幻獣レベルの魔物を討伐した英雄なの」
うんうんとレイチェルも頷いている。
どうやら自分以外にも転移者がいるようだ。
たしかにファンタジーならば他の転移者がいても不思議ではないだろう。
だがここは桜咲が書いていた設定に沿った世界のはず、他の転移者の存在は明らかに異質。
「でもあなたが本当にシン様と同じかどうかは半信半疑だけどね」
とベリー。
たしかに信じられる話ではないだろう。いきなりこんな話をすればファンタジーといえど頭のおかしな人間だ。
そう桜咲が考えていると隣のレイチェルが代わりに答えてくれた。
「でも、魔法も本当だしドラゴンも本当よ?ビノタイトのシン様も人智を超えた技を使うみたいだし。それにこの人本当に何も知らないのよ。ね?オウサキ、、、じゃなくてショウか」
急に名前を呼ばれてドキッとしてしまう桜咲。
「あ、うん。できればいろんな事を教えて欲しいんだ」
そんな2人の様子を見てベリーは仕事を進める。
「そうね、とりあえずドラゴンの場所にはギルドのメンバーを派遣するわ。えっとオウガストで登録でいいのよね?オウガウトで登録すると他の国で登録でいなくなるわよ」
そうベリーに言われたが他の国に何かあるわけでもない。それにオウガストにはこの子がいる。
ん?と隣で銀髪美人が首を傾げている。
「うん、お願いします」
つい漏れる笑顔を抑えながら桜咲は答えた。
始まるんだファンタジーライフが。
高揚感がおさえきれなかった。




