31話目 卵様、色々画策しつつ、思考にふける、技術革新を次々と行い、行わせることが語られるくだり
超巨大宇宙怪獣に卵さまがどう挑んだのか?その準備について語られるくだり
とにかく、宇宙怪獣鯨の情報を収集する。光学的な観測、これではほとんど捉えることができない?光の速さを越えて移動しているのでとても奇妙な映像として観察できるから他の星々と区別はできるのだけれども、映像が遅れて届くような感じ。そもそも遠過ぎて、過去の映像しか見られないわけであるので、どうにもこうにもならない。ゆえに、未来の事象を前借りして、いつもの、全ての粒子に干渉できる粒子を使用。同期する粒子を過去にさかのぼって放出したことにして、観測してみる。時間の流れをある程度操作しているようなものなのか?これは。ここに一つの粒子があります、これを二つに分けます。そしてこの粒子、片方の状態を観察すると、もう片方の状態がわかります、で、その片割れはすでに、観測対象の側に撒かれていたことにするわけです。……直感的には解るのですけど、説明するのは難しいか?時の流れというものをどのように解釈するかで発想が変わるわけなわけですけど、このすでにしていたことにするという点が奇妙なわけであるけど、過去へ遡って影響を与えるという性質、を持つことができるという粒子の特性を、丸ごと飲み込んで理解する必要があるか?時間は相対的なものであり、その経過速度は観測地点ごとに違い、それらの観測するという行為を調節することによって、擬似的な過去改変が可能であるという発想を持つこと、それが必要なのであるのかもしれない。物がある、それが移動することで時間の経過を計ることができる、この移動というのは概念的なもの、では無くて、実際的なもの。静止している”もの”もまた、軸をずらすとかなりの、速さで動いている、で、このベクトルは通常は一定であり、その力の強さで時の速さが決定される。しかし、ここでそのベクトルをずらすことのできる何かがあればどうだろう?干渉するべきものは、その変化するものであり、ここには、すべての”もの”に干渉できる”もの”が存在するわけである。ならば、時を越えて観測することも可能であろうというもの。
さて、何を言っているのかすでに解らなくなってきているけれど、要は、認識から常識を消して、はるか彼方にある、光速で観測しようとすると、年単位のタイムラグが必要な箇所にある対象を、いかに遅滞無く観測するための技術を開発した、というか、復活させた?わけ。ほとんどあちらの世界ではSFとか、とんでも化学に分類されるようなお話。そもそも全てに干渉できる粒子を操れるという前提だけで、おとぎ話の世界が隣りにやって来ている世界ではあるので、そこは何をいわんやといった感覚。
そもそも宇宙には、そういったわかたれた粒子が満ちているので、対となる粒子を取り出す、分別して、手元に揃えられれば、送った過去を作らなくてもいいのか?とさらに発想を進めることで、コストダウンを計る。無限に存在する粒子の片割れ、であるなら、都合の良い粒子も周囲に無限に存在するわけであり、それらを観測することで、遠方の内容を読み取る。なんのことは無い、古来からある遠見の占術やら、魔法やらの応用であったか。そう言う、超自然な現象も、説明とかはつくものなのだなと、達観する。いや、デタラメではあるが、なんとか理屈が通りそうなことに驚く。
ともあれ、観測結果から、相手の移動速度を推測するに、光速を越えて移動しているとはいえ、年数で言うと数年ほど余裕があるよう。デタラメな加速度、しかも加速、減速が乱数に支配されているのか?というくらい気まぐれであるので、正確な数字がでない、時の先を見通すような予想をしてみるけれどもいわゆる揺らぎが大きいので、先のデータが読みにくい。どうやら、宇宙怪獣鯨は周囲の状況によって加速減速を変化させているようなので、それらのデータを揃えることによって、より正確に到達時刻を判別できるようではあるけれど、その移動方法に何が干渉しているのかを、判別するのに今の分析機器つまるところ、わたし、の能力が追いついていかない。ゆえに、自己の改造というか、拡張を実行していく。意識そのものは、固定しつつ演算領域を外部に増強。そのシステムそのものも、デジタルからアナログへ移行しつつ、同時に複数の状態を維持できるようにして、多くの可能性と同時に選択できるように、演算能力をカスタマイズしていく、ちょっと時間がかかるかも?ここで既に計算ができていた、結果の前借りができるようになって、初めて光速を越えた機動をする物体に相対することができるはずなので、前提条件でそいういう演算システム?が必要。というかこれ、ほとんど未来をかなりの確率で予想するというかいっそ予知するためのシステムじゃないか?そして、その原型がすでに秘密結社時代の書庫にあるところがさすがというか、万能すぎ?
しかし、”脱出”をする上ではそれほどの演算機能のあるシステムが必要であっただろうから、むしろ必然な知識ではあったわけか?相変わらず発想が飛んでいるなあ、でもなんでかここにも武器開発主任のサインがあるし。あー肩書きが、脱出迷宮船開発主任とかになっているようで。色々マルチなキャラクターであったのだなあ、相変わらず欄外に愚痴ともジョークとも知れない謎文字が、資料に書かれているわけで、是非会いたかった存在。きっと気が合うと思う。
少なくとも光速を越えて戦闘機動をする相手に立ち向かう?違うそれを狩りとらないといけないわけであるから、対応できるようにしなければならない。観測とそれに伴う演算からの情報の把握はめどが立ってきた、予想では数年だけれども、ここは切りよく1年で準備を整えようと思う。ちなみにこちらの1年はほぼあちらの1年と一緒。公転周期と、自転周期がほぼ一緒であったし、同時に惑星やら衛星やらの位置情報もほぼ同じ。時間軸のみが変化しているのか?という発想もちらりと頭に浮かぶものの、大陸の形やらが根本的に違うので、それは否定。まるであちらの世界の住居惑星のみが入れ替わっただけのようだなとちらりと思う。
つまり、宇宙怪獣がやってくるまであと何日しかないのだ、をリアルでやってみたかった。意外と余裕があるなワタシ。そのくらい遊びがないとやって行けないというお話。詳しい内容は配下のものやら、スノウさんやらには伝えいる、とくにパニックにはなっていないのは、内容が大き過ぎて理解できていないからと、ワタシへの依存度のせい。任せておけば大丈夫というスタンスは少々プレッシャーを感じる……こともないか?駄目でもともとという気楽さ?いや、なんというか、大丈夫じゃないかな?というこころもちが影響。楽観しているのか?という自己判断。思考停止している可能性もあるけれど、ワタシの精神一定以上のストレスを感じると何かしら防衛機能が働くように作られている可能性が高い。あちらの世界を基盤にしている知識というか経験のほうも図太い感覚をしている、ということが観測できる。あちらの世界に暮らしてきた人格も大概いい性格をしていたよう。
とりあえず前提条件として、惑星上全ての迷宮を支配下に置いて、ネットワークを構築。同時に惑星すべてに感覚器と入出力デバイスを設置。とにかく手の届く範囲を広げて、網羅。全ての資源を使用するように準備。平行して、恒星系を中心にした資源の利用、その準備に着手、やはり反射衛星砲はロマン的に必要か?巨大ガス惑星を利用した質量兵器とか、主星を利用した熱線兵器とか、色々なアイデアが浮かぶ。ああ、なるほど、これらはあちらの世界の決戦兵器とか、フィクションとかの発想、とこちらのワタシが思う。折角だから色々検討してためしてみよう。作業用のデバイスは迷宮で低重力下機動やら、無重力機動やら、高圧高温対応やらの物を順次作成して、投入してみよう。重力そのものは、長命種所持の機動エレベーターとステーション迷宮を利用することでコストは大幅ダウンだし、そのぶん開発と量産に回せるわけで。世間がうるさくなるのは雑音で集中力をそぐので、さっくりと暗示と、意識誘導をおこなって、偉大なるお方のために奉仕することが、至上の命題であるとばかりに改革しておこう。同時に新しい発想とかも拾い上げつつ、研究機関とかも立ち上げておくべきか?優秀かどうかに関わらず、知識集団としての発想は侮れないものがあるし。ワタシだけは効率が悪い。社会生物としての人、その叡智が試されるときかもしれないわけか?濃い1年になりそう。とにかく社会的なストレスは全力で排除できるので、純粋思考集団としての働きを行っていただきたい、外部思考装置のようなものか?外部良心回路とか、倫理回路とかとも取れるけど、それはまあ、時と場合によってあっさり無視しそうだなぁと。発想の制限をしている、思考停止の暗示は徐々に解除してみる。理屈が解れば、解除は可能であると思ってはいたけれど、一息にしてしまうと、致命的な魔法を使う個体が出てくるから、制御が肝要。しかしここは解除しておかないとそもそも選択肢にすら上がらない発想があるから。
”ひと”は極小さい単位の迷宮生物であった。唐突に判明した、事実、というか再認識?再発見された事実。つまるところ全ての粒子に干渉できる粒子を生成できる存在がすなわち迷宮という生物にカテゴライズされるのではないか?という発想。その発想から、”ひと”そのものを迷宮ネットワーク直接つなげることも可能になるわけであるけれども、ちょっと加減を間違えると、パーソナリティが消失しそう。平行した研究、観察で、そうゆう振る舞いを取れることが判明。集団としての知能を活かす方向に進化していくべきか?
発想やら思考の制限は、この迷宮生物としての自己保存の結果であり、そこを押さえることができたなら、限定の解除も容易ではあるが、同時に制御下に置かないと危なくて存在させることができないわけか?思考の自由を得て、代償に行動の自由を奪われるわけか?まあ、大した問題では無い、ということにしておく。
独自性をまもりつつ、しかし致命的な損害を出さないように制御することによって、最大限の効果を得るという方向で進みつつ、逆に野方図に制限を解除した知識集団も用意して平行観察。突飛な意見やら発想やらで、ブレイクスルーが進むのは後者の制限解除集団だけれども、自滅するパターンが多いのも後者。かるく疑似世界で放流してみたけれど、世界を崩壊させていくパターンが多いなあと。まあ、コスト的にはそう変わらないのであれば、色々と試してみればいいだろうと。疑似空間の時速を上げれば、時の無駄も少ないし。制限がある方が、良い発想をしているのを見ると、なるほど、野方図に好き放題にすれべいいというものでも無いのだなと分かる。うん観察対象やら、実験対象が多いと、技術進歩が速くていい。倫理観とかは多分どこかにおいてきている、というか、ワタシに関して言えばどうやら最初から無いよう。
ストレスがかからない仕様なのだろうな、しかしある意味制限が無いのでワタシの発想は硬直していたり、停止している可能性も高いという認識を忘れないようにしよう。やはり外部からの刺激は必要であるのだろうなぁ。そもそもあちらの世界の知識やら人格?が無ければ、そのまま最初の迷宮に閉じこもっていたままという可能性もあったわけか?
これは偶然であったのだろうかな?計画的であったかどうかというと、過去の秘密結社の資料には無いのであるから、偶然の産物なのだろう、けどここまで来たらば必然であったのであろうか、ぐらいにはうぬぼれてみていいのではないだろうか?とか戯れ言を考えつつ、書庫の解放と知識の再生と、展開を進める。思考時間がほぼ無制限に取れるとは言え、外的な時の流れを完全に無視することもできなので、そこらへんの調整をしつつ、新要素を拾い上げていく。シンクタンク?のようなもの、報酬を仮想で行なえるのでリーズナブル。ええと、世界ごと滅んでしまった知識体は復活させてもう一度挑戦してみますか?科学者某よ、死んでしまうとは情けないとかいって。あー一度自分のミスやら愚かな選択やらで亡くなった個体には遠慮しなくてもいい気がする。そもそも遠慮していたのかという疑問もわずかにあるわけではあるが。
実験検証用の世界は自由度が高くて、現実となにも変わらないわけで、人格ごと迷宮のネットワークに複写して取り込んであるので、自分以外の知性体もその反応はリアルきわまりなく、まさしくもう一つの世界といってもいいかもしれない。
このまま時間をすすめて文明を成熟させたらば、あとあと楽なんではないかなぁと思うのだけどもどうだろう?そもそも文明の終焉まで進めてしまえば一応満足なんだろうか?いや惑星上で完結するなら問題無いだろうけども、さすがに多星系を絡めると、容量が足りない?容量というより、概念が足りないか?
ちゃくちゃくと、寄り道をしつつ。準備を進めていく。




