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27話目 辺境お家騒動の決着後、世界の常識について少し述べられ、辺境都市を卵様が手に入れる様子が、語られるくだり。

 選択肢とリソースが増えると、加速度的にお仕事がはかどり、事態がどんどん進んでいって制御が難しくなってくることが語られるくだり。


 さて、手数が増えました。人的な資源がおよそ200近く。性能に高低差はあるものの、改造をちょこちょこと施しているので、最低でも、昔の秘密結社時代の戦闘員の下っ端クラスは確保されているし、中には、ユニークな人材もあってほくほく。特に自分で考えて動くことのできる隊長クラスの人員が確保できたのが大きい。また、聞き取り調査やら、記憶の可視化、つまり、迷宮生物の利用で脳内イメージをモニタに投射、して、現代知識を中心に各種知識が補完できているのが大きい。政治経済風俗宗教、正直辺境の村、それも世界とは隔絶していた感じがかなりするところの情報しか近代のそれをもっていなかった私にとって、これはかなり役に立つというか、そもそも情報収集が目的であったのであるから、旅にて解決すべき問題をほとんど全て解決できたのではないかとも思うわけで、うん、もう帰って引きこもってもいいかな?とも思う。

 いや本気で引きこもっても問題ないか?継続しての情報収集するチームはこれで作成できるわけだし、通信網を整備すれば、基本無線も作成できそうだし、技術的な格差というか、方向性がこちらの世界とあちらの世界では違うので、傍受も難しそうだし、かるく暗号をかませておけば問題ないか?量子的な振る舞いをするような魔法があるかもしれないから、絶対ではないけど、発想がまず出てこない?かなぁ。無線だけでなく有線方式でもできそうだし、まあ、どうやら、こちらの世界、球状の惑星であるらしいので、衛星の打ち上げもあまり悩まなくて済みそうだし、色々ちょっと工夫すれば星の上では、全てフォローする程度のネットワークは構築できそう……ああ、その構築に直接おもむいた方が効率が良いのか?とりあえず、このあたり、辺境地域をネットワークの下に置くようにして、あとのことはその手順を記録して、精査して、改良して、確立させて、マニュアルとかルーチンとかバッチとかを作成して、まわしていけばいいか?

 ダイレクトにコントロールできる人材も百人弱で用意できたし、これを利用すればかなり効率的に作業が進むかなと、まさに24時間戦える人材を確保したし、改造済みだから、通常運用なら数秒ごとの瞬間休養の繰り返しで、連続100時間越えの連続可動もできるという、うーんとなんだか頭に隅にぶっらくきぎょうという単語が浮かんできたけど、まあ、人権は最初から無視している存在だから問題ない、はず。命ごともらったんだから、あとは好きにさせてもらうのです。

 それでは、まず辺境の内情が把握できたので、作業を開始していきますかね?

 統括本部というか、辺境伯の上の存在、帝国だか皇国だかの統治者グループには、欺瞞情報を流しておいて、様子見をさせておいてもらおうかな。吟遊詩人の情報局員の青年、ワタシに盲目的に従っているというか神聖視している彼に存分に働いてもらおうと、守秘義務というか隷属させる為に仕掛けられていた、自爆を含む魔法による行動制限をかるく取っ払ってからこっち、何もしてなくても傾倒しているその精神状態が少し怖いものがありますが、まあ、おおむねこういう性格なんだろうなと、判断して放流。ああ、暴走しないようにだけ注意しようかな?少々暴走してもどうにかなるというか気にしないという方向で行きましょう、そうしましょう。


 辺境伯爵家のお家騒動を鎮圧して、影から支配してみようとして、ああ、支配ってめんどくさいから、配下に丸投げしようと思い立ち、行動する卵様が語られるくだり。

 

 辺境都市に来た。人口5万人程度と公称している、把握していない人口が1割から2割ほどそれより増えそうな感覚ということ。上下水道完備に夜間照明もあり、治安はそこそこ、凶悪な殺人事件がニュースになる程度と言えばだいたい想像できるか?凶悪でない死亡事故やら、事件はまあ結構なかなか、酒の肴に登るほどには、発生する程度の都市。技術的には結構時代を超越しているような施設もちらほらと見受けられるが、住民がそれを気にしていることは無い、常識として使用している。

 オーバーテクノロジーちっくなシステムは、迷宮とよばれる生物の生態を生かして作られている、この辺境都市はまるまるひとつの迷宮で成り立っている、という仕組み。もっとも迷宮が生物であると知っている住人は、支配者を含めていない。古代の超文明の搾りかすを利用しているという認識。この都市迷宮、陸上部分には、物騒な設備が少ない、極小。普通の土地と変わらないものの、メンテナンスデバイスが限定的に使用できるため、上下水道などの各種インフラが整備されている。魔法の補助、ありとあらゆる粒子に干渉できる粒子の放出やら、吸収、貯蓄なども、部分部分で可能であるので、それを利用した、生活に役立つ各種施設、火種とか、明かりとか、冷暖房とかも、少々使用料がかかるが、利用されている。さすがに、住居の自動生成やら、修復やらは可能ではないものの、主要道路やら、いくつかの水路、それにかかる橋などは、定期的、自動的にメンテナンスがされて、維持と管理が行われている。

 それらにかかるコストは定期的に自動的に搾取されている、住人他、から放出される魔法の粒子や、この都市の直下に生成されている迷宮の地下部分に生息する、生物、の自然発生する漏れ出す粒子やら、その死体から吸収する粒子が当てられている。迷宮内での生態系は閉じられているわけではなく、郊外に続く出入り口から、新しい生物、中には人に敵対的なものも含まれる、ものが流入したり、まれに流出したりもしている、が、基本周囲の環境にひどい影響を与えるような強い個体の流入出はまれであり、充分管理ができる範囲。

 迷宮への立ち入りは、許可されたものしか不可であるが、その許可自体はそれほど取得が難しくなく、一定の戦力をもつと判断されれば、簡単に許可されて、一片の金属片を渡される、いわゆるドックタグのようなものであり、それを持って何をするかというと、迷宮内に発生している鉱石やら、植物の採取やら、生物の狩りやらであり、それらの採取狩猟にいくらかの税をかけて、都市の収入に当てている。当然、迷宮内の資源が枯渇しないように最低限の制御はされている、この制御と、迷宮狩猟採取人の確保のバランスが上手な都市経営の手腕をふるう尺度の一つになっている。

 迷宮の管理は代々の辺境伯、その血筋によって行われていて、その管理者権限はかなり限定的ではあるものの、通常の住民やら、一般人やらに比べると、雲泥の差で色々な干渉を迷宮に対して行える、し、それができるからこそ、統治者として、君臨できている。

 基本、こちらの世界の大き目の町はこのような迷宮生物と共生するようにして存在している。

 らしい。


 なんとも、危ういバランスでなりたっているなと、制限された管理者能力ではいつ暴走してもおかしくないような気がする、安全度低過ぎではないだろうか?古くからの知識が断絶しているのか、そもそも最初から迷宮の制御方法が確立されていなかったのか?聞いた時にはちょっと目の前が暗くなってきました。迷宮の、あらゆる粒子に干渉できる粒子を生成する能力は、大きくなると、際限なく災厄を呼び込む可能性が高いのだけど、そんなところに便利だからと、住んでしまおうとう発想が凄い。いつ足元が(物理的に)崩壊するか解らない社会基盤って怖いなあ。知らないというのは、ときとして大胆というか無謀な選択肢を取るものなのだな、とちょっと遠い目をする。

 そんな、爆弾の上にこの世界の住人が住み続けているのは、精神衛生上良くない、いつ巻き込まれるかわからないというか連鎖したら、星が原初の海に戻る。これは結構急いで干渉を深めていかないと行けないかも知れない、まあ、数百年大丈夫だったんだから、あと数年は大丈夫だろうという楽観で動いてみようか、というか、やってられない。正直こんなの手に余ると投げ出せたらまだ良いのだけれども、なんとかできそうだから性質が悪い。

 とりあえず、どのくらいの干渉が可能なのか、辺境伯の能力を確認してみないと、あと、”わりこみ”が可能なのかとか色々、迷宮制御のノウハウは完璧に近いほど持ち合わせているから、まあなんとかなると思う、なんとかなるといいなあ、なるんじゃないかな、ちょっとは覚悟しておこう、なんだこの思考?

 

 社会的な問題をざっくりと解決しておこう。まず、跡目争いだけども、辺境伯の体調を戻して、事態を先送りしよう。武力衝突は、なかった方向で。タイミングがあわなかったので、緊張状態を保ちつつ、結局令嬢側が予定を変更して早めに都市に戻ったので、どんぱちしなかったという体で。

 で、跡目争いは都市内部の貴族的やりとりでお茶を濁しておいてもらいつつ、こちらは、旅の商人を装って都市に潜入、身分証明書は完全支配化に置いておいた、令嬢を通して、なんやかんやで正式なものを用意。入場のさいにちょっと驚かれたけども、長距離移動用の巨大四足首長竜は目立つから。予定通り認識をちょいちょいと曖昧にする気体を周囲に振りまいて、穏便に突破。まあ、お嬢様の紹介状もあったので、それほどの魔法も使用せずともよく。街への入場時、簡単な審査というものがあったが、迷宮システムを流用しての偽造防止チェックだったので、ちょっとした裏技で潜入。要はセンサを騙す上手の偽装を行ったわけで、システムの中身をしっている私だからこその裏技。当然配下へも処置済みなので、ちょっとやそっとでは、私へのパスは見抜けないはず。

 そのまま、令嬢の客人として、伯爵家が所有する屋敷というか、城塞を兼ねている建物、普通に城だねこれ、の離れへ案内してもらう。ちなみに、猫耳少女のスノウさんは、従者というか、お手伝いさん的な立ち位置に。武装は展開せずに可愛さ満載で周囲の緊張をほぐしてもらう。結構うけが良い。お城の従業員やら、微笑ましい笑みを浮かべて見ているが、一様にワタシを見ると瞬間ぎょっとするのはなんでだろうか?いや卵だからだろうけど、気にしないオーラを展開しているので、あまりそういう視線も長続きしない。

 一定以上の時間が経過したのち、お茶や焼き菓子などの、軽食が用意された客間から、伯爵の寝室へとお邪魔する。お見舞いというか、各国を巡っているのでもしかしたら、ご病気に有効な手だてがあるかもしれないという、ネタで接触を試みさせてみた。ご令嬢を旨く動かしてみている。ちなみに、令嬢の恋人的立ち位置である少年騎士君も結構この辺境では一目置かれている存在で、こちらの立場強化につながっている、意外。人格は今ひとつだと思うけど、外面が良いのかな?

 宰相的存在と、お医者さんのような立場の人間やら、その助手やらの立ち会いのもと辺境伯を観察。気にしないオーラを全開にして、霧状にただよわせて、念入りにサーチ。およそ状況が判明。迷宮の主からの逆支配が行われていたよう。管理者権限の奪取をしようと、迷宮が攻勢を仕掛けていて、それに対して脳に刻まれている対抗回路がフル回転している、その負荷が肉体に影響しているようというか、これ危ない。管理者権限を奪取して一息に街を飲み込む気かな?何を焦っているのか、それとも長年の成果、徐々に干渉範囲をせばめていった結果、今、攻勢にでているのかは、不明。

 流れるように空間に仮想端末を投影、音声、視線、直接入力デバイスを立ち上げ、思考制御を追加、成り行きで迷宮を攻略し始める。まだまだ若い迷宮、2齢?3齢には上がっていないか?こういう干渉に対しての手札は少なそう、速攻でとりあえず、侵入を停止させる、というかまず切断、同時にこちらで用意したパスを接続、うちの迷宮と同系列なアルゴリズムなので容易い、おっと、トラップくらいはあるか?……これほんとうに罠?見え見えすぎてちょっと困惑。ちょっと慎重に攻略、うーん罠だったらしい、すくなくとも相手はそのつもり。

 さくっとかるくお茶を一杯飲む程度の時間、で管理者権限を完全取得、これでこの迷宮はワタシのいいなり。つまりは、この都市手に入れちゃった……ちょっと呆然。一瞬で立ち直り、表面上の支配は、この後元気になる辺境伯に任せればいいやと。裏口から好きなだけいじれるしリソースが使用できるし、モニタは完璧。暴走の心配もなし。しかも色々特典があるようで、一息に色々事態がすすみそう。ちょっとの間はこの辺り辺境都市を拠点するかなと。

 とりあえず、今からすることは、目の前の血色の良くなった辺境伯爵に取り入って、ある程度の立場と立ち位置確保してしまおう。まあ、感謝の目でこちらをみている各方方面の関係者の存在からして、そう難しくはないだろうなぁ。ではちょっと一休みして、客間にもどって軽食の続きをしよう。あの焼き菓子は美味しかった。


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