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23話目 卵の魔法使いが偶然耳にした辺境の現状、その裏側がどのようなものだったのか(妾腹の令嬢側)が語られるくだり

辺境伯御家事情その裏側を調べるにあたり、対立の一方、辺境伯の嫡子外の娘さんを、卵の騎士一行が、こっそりと覗き見るくだり。


 さて、一方の娘さんの居場所をまず探ってみる。襲撃予定側の戦闘部隊のミーティングによると、ここから、しばらく中央方面へ、いった街道沿いの町へ彼女達の辺境巡礼部隊は、逗留しているらしい。偵察用のデバイス、雀を先行してとばして確認。ひと時後、これかな?という集団を発見。町というよりは、村に近いのか?という規模の集落、本陣は村の中では一番大きな、それでも、まあ、規模的には、ちょっと大きめの民家?といった程度の建物を使用している、護衛のものは周囲で簡易宿泊施設、テントの性能の良いものらしきもの、で寝泊まりの準備をしているよう。時刻はそろそろ夕刻が近づくあたり、どうやら、辺境伯のご令嬢をもてなすために、村総出で歓待をしている、といった雰囲気。ちょっとあわただしいのは、辺境巡視の計画が急であったからか、町が貴族を迎えて歓待するといった事象がまれなためなのか?ともかくも、雀を数羽はなって会話を拾い上げていく。

 だいたい、の所は判明?辺境伯ご令嬢の宿泊場所や、彼女の引き連れている戦力、士気や練度の確認。宿泊場所は村?町?とにかく集落の長が住む屋敷のよう、戦力はおよそ50に満たないほど、その護衛は、全体的に年齢が若い、血気盛んという感じ、修練度はそこそこ高いが、年相応?若い部隊の様。なんというか、希望に燃えている、職務に熱心、何かに心酔している感じも言葉の端々に感じられる。心酔している対象は、騎士団のとりまとめの隊長の様。

 それに御付きの侍女やら文官と見える役人など非戦闘員が10名ほど……、身のこなしが素人らしくないように見える侍女がいるので、侍女たちが全員、完全な非戦闘人員では無いよう。何げない動作のパターンを解析、悪の秘密結社時代の戦闘情報から、戦闘機動の基本テンプレートと照合、うん、この重心のぶれなさ、間違いなく心得があり、武装は短剣や、短槍が主体?それに懐に仕込んでいるのは投げナイフか?まあ、雀の正体に気がついていないようなので、超一流とかいう分類ではなさそうだけれども、年若い、護衛の騎士と比べて遜色ないほどの実力の持ち主ではありそう。

 戦力は数的には不利か?およそ半数、騎乗している。騎乗戦力が多めだが、若干年が若めの護衛が多いような気がする。いわゆる騎士隊、この場合は親衛隊とか?構成人員も妖精は少なく、森2、山1程度?部隊を取りまとめているのは、これまた年若い青年?というかむしろ少年。美醜でいうならば、間違いなく美しいという分類にカテゴライズされる、美少年。漆黒の髪色、対照的に白い肌、その質はきめ細かく淡い雪の様。傾国のとか、絶世のとか言う形容詞が頭に付く辺境伯ご令嬢に並んでも見劣りしないどころか、笑みを浮かべると、存在を喰ってしまいそうなくらい。武装は要所要所を金属片で覆った皮鎧、ただし、一見しただけでも、普通の皮では無いとわかる。いわゆる、希少材料をもとに作られた特別な皮鎧、魔法もかかっているよう。武装も今は集落内であるから、簡易なものでとなっているが、それでも、装飾が見事な、長めの剣を腰に佩いている。その美少年、普通に歩くという何げない動作からも見事な体重移動が見て取れる。美しい。戦闘機動も美しいのだろうなと。

 さて、表の戦力はだいたいこんな所か?では当然あるであろうと予想される裏の戦力は?


 集落の周囲を同時に雀達で調査中。なんというか、当たり前のように発見するのは伏兵。対象の位置取りなど見るに、隠れた護衛という立場が見え隠れ。別働隊として、30~40名ほどの別戦力がある様。こちらは、隠密なる事を主としていると予想される、鎧兜は簡易なもの。装甲が薄く、機動性を重視した武装、馬を人数分用意しているようで、基本騎兵、騎乗で使用しやすいように短弓をそれぞれ装備している。森の妖精も数人いる。これはなかなか凶悪な陣営か?森にまぎれて接近、弓矢や攻撃魔法を不意打ちで、機動性が高いから反撃もままならないといった感じ。身のこなし一つから熟練したものを感じられる、気がする。データベースと照合、確かに体重移動などは熟練者の域。

 それなりに、実力者ぞろい?やはり雀の偽装は見破られないようではあるので、超のつく一流はいない。というよりも、この時代探知系列でパッシブな魔法的センサが残っていないのか?もっともかなり優秀な使い手と調整された魔法でなければこの雀の偽装を技術的に探知はできないか?技術の格差が気になるところ。さすがに噂話程度では、現状の把握がしづらくなってきた、どうしたものか?


姫と勇者の寝所に侵入して、怪しい薬を使用して、裏事情を自ら話してもらうくだり。


 では、自白用のなんやかんやな成分を込めた触媒をもとに相手の脳みそに働きかける魔法を使用することにする。これは、今回、情報収集の旅にでると決定してから、改良を重ねた、それ、用の魔法で、魔法を使用できるように瞑想して定期的にセットしている。仕組みはまあ単純で、あちらの世界で言う所の自白剤のような成分の物質をある一定区間に霧として散布するというもの。雀をつかって遠隔起動させることができるというのも便利。さらには、その吐露している時間の認識を曖昧にさせて、自白したという記憶が残らないようにするという便利仕様。あちらの、英国秘密機関の美形スパイが持っていれば冒頭5分で物語が解決するのではないかな?というある意味卑怯な手段と自負している。基本的な成分としては、大脳による抑制を緩和させる系列の薬?を詰め合わせて、日頃抑制されている欲求を解放させるという感じ?この世界では、全ての事象を操ることのできる粒子によって、同時に効果的に脳に刺激を与えられるので、さらに効能は高い。まあ、ようは酩酊させて、くだをまかせる、という感じなのだが……ふん、このたとえが出てくるということは、私はお酒をたしなむ年齢であったのかな?ともかくも、辺境伯ご令嬢と、護衛の近衛騎士?っぽい美少年が2人っきりになった瞬間に使用してみる。時刻は歓待の宴が終わった夜半といったところ。

 ……侍女とか下がらせているし、こう高貴な身分のお嬢様にしては、はしたないと思われても仕方ない状況であるな……。これは噂は真実なのか?まあ、教育上よろしくない状況になっても、私ならセーフであろう。結構いい雰囲気ではあるが、会話の内容、結構剣呑なものであるか?

 会話から、彼、彼女達は、相思相愛というのには間違いがなく、古くからの知り合いのよう。幼なじみ?世界に対する憤りから、改革を!という若い話題がちらほらと。幼くして引き離された悲劇にたいしての復習とか?まあ、どこにでも良くある話。なのか?リアルでは初めてのような気がする。そもそもが、現実的に魔法の使える世界に、私がいるという前提が、非常にレアなケースであるわけではあるのだけれども。

 さて、婉曲的であったり、修飾の多い会話が続くし、感情的?なセリフ回しのおかげで、今ひとつ状況がはっきりしない。魔法を発動させるとしよう。潜伏させておいた、雀を通して、魔法を起動する。触媒はあらかじめ、雀本体にセットしている。霧が部屋を包む。で、セリフを誘導し始める。この雀からの声は、室内の少年少女たちの内面から聞こえてくる声とか、お互いが発した発言だと認識が歪められている。で、詳しい計画とか、展望とか、それぞれの立場とか、きりきりしゃべってもらいましょうか?

 なるほど、辺境伯爵ご令嬢のご母堂が、某国の王族であったのは既知であったが、この美少年はその某国の正当王位継承者であったわけか?いわゆる隠された血という感じ?南朝北朝的な感じで数台前から分かれていたバックアップ的な因子。で、王家そのもに伝わる秘技やら組織やら最低限のものを維持していたのだけれども、この美少年がいい年齢?活動できる適齢期になったのに逢わせて、反転攻勢の下準備中と。とりあえず最初に敵対組織?に潜入して、成り上がりの最中であると。ある程度の権力を得るために、辺境伯勢力圏内で、伯爵の息子陣営を挑発して、その上で返り討ち、一息に相手の戦力をそいで、ご令嬢派を権力の中枢へと送り込むと、それと同時にいままで武力側ではあまり手柄をあげていなかった美少年騎士の功績を積むために、伯爵ご子息の手の者の襲撃者を寡兵で撃退するという演出を行うといった感じ、おおまかにはこのような計画らしい。

 結構穴があるような気もするし、急ぎ過ぎているような気もするが、限られた手札で、勝負しなければならないとすると、まあ、このあたりが妥当?陣容の全容がまだはっきりしないので、明確に断言はしないけれど。

 今回の伯爵子息の襲撃、読み切られていますね。襲撃のタイミングにあわせて伏せていた伏兵と挟み撃ち、適度に苦戦しながら、目撃者を作って、英雄的行為をつまびらかにすると。美少年騎士の実力そのもは高いようで、魔法も粒子の制御用容量を鍛えているので高いレベルの魔法を色々とセットできるよう。まあ、その内容が、派手で、吟遊詩人とかサーガとかで登場して見栄えが良い攻撃に類する魔法であるのはご愛嬌というか、仕方ないのか?少々搦め手の魔法をセットしていたほうが、戦略的にも有利であるのだけれども。絡めての多い魔法が有効、これは、私の趣味でもあるのか?

 それにしても、襲撃者の一同、手の上で転がされている感じ。これは、不利ですね。このままだといい獲物の可能性大。練度自体は襲撃側の私兵も低くはないけれども、伏兵に気がつくような感じではなかった。ご令嬢の護衛騎士団は年若いのが多いので、見誤って襲撃者が突撃しようものなら、いいように不意を打たれて壊滅させられそう。もっとも、護衛騎士団の被害も、人数比があるので相当にはでそうではあるが、その危機を若き美少年騎士団長が救い、英雄となり、美しい伯爵令嬢と結ばれるという、道筋のとっかかりになるという。なかなか狡猾なストーリー、卑怯、卑劣で好ましい。特に味方にある程度被害を強要するところがなんとも、いい趣味をしているこの美少年、腹黒であるな。良い友達になれそう、握手する反対の手が外套のしたでナイフを構えているようなそんな関係になりそう。緊張感満載、わくわくどきどき。

 自らの手で育ててきた部下とか仲間意識をもたせた存在を、ある程度損傷させて、自らの英名を得に行くというのは、この世界では特に問題視されていないのかも知れないけれど。そうであるなら、それほど驚愕の事態という感じではないのかも?ただ、この手の方法が有効ということは、本来そのように味方を犠牲にして個人の評判を高めるということが、常道な手ではないということの裏返しではあるのか。なぜならば、その手が常道であるなら、手塩をかけた部下やら、友人やらを失くしつつも、果敢に麗しきか弱い令嬢を守り切った、英雄という美談は作りがたいわけであるから。なるほど。

 さあて、事情はだいたい判明したわけではあるが、これから私はどのように動くべきであるのろうか?おっと、自白剤?の副作用?で理性をちょっととばされた若い男女が、子供の教育に悪いことを手慣れた手順で始めてしまったので、雀との連携を切ることに……録画はしておこう。あくまでも文化風習の研究用に。研究というか、好奇心が主体のよう、やはり性欲というものはこの体では感じないのかな?それともシチュエーションの問題か?

 それにしても、夜な夜な美少年を寝所に誘うという噂は、真実であったのか。てっきり、令嬢側の陣営をそぐための策略的なものかと判断していたが。いや、実はこの世界、その手のことがダメージになりにく風潮とか風俗なのかもしれないが、このところは要調査。


 辺境伯非嫡出子ご令嬢と、正当後継者のご子息、その跡目争いの対立構造に入り込んで策謀する某国の王子さま、その為に巻き起こる辺境襲撃物語、に対して卵さま御一行がどのように対応するのか、その考えが述べられるくだり。


 基本、傍観で。


 でその上でどうしましょうかね?


 

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