17話目 猫耳少女肉体改造計画についての方向性と現状が語られるくだり
肉体改造に付いて考察する、少女の身体のまま筋肉を増大させることに関しての危惧など、述べてみるくだり
さて、辺境山村猫耳美少女のスノウさんを実験台にして、色々究極生物を作成するためのステップを踏んでいる私。まずは現状の把握から。同年代の少年少女に比べるとかなり、運動神経は発達しているよう。これは、生まれが獣由来の要素を含むのでその影響と推測、確信。骨格、肉付きが獣成分の混合率が低い人に比べてかなり性能が良いように感じられる。
各種センサ、触覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚も発達している。あまり強化する必要もないくらい、充分じゃないか?というレベル。最大感知の振れ幅が広いので、手に入れた情報の取捨選択の技能を伸ばす方向で行くべきかと思う。
肉体改造の花というと、やはり筋力の増強とか、質の変化とかに代表されるか。あらゆる粒子に干渉できるまさしく魔法の粒子によって、反則級の技法が使用できるので、筋肉組織を増加させるのは全く問題無い。その手の魔法は少し既存のものを改良すれば完成する。微細な調整が必要ではあるけれど。ただ、少女の身体で筋肉だるまにしてしまうのは、少女の姿そのものを視覚的な戦略兵器として使用するにあたって問題が大きい。平たく言うと子供らしさが消えるので不自然で目立つ。隠密性という意味ではなくて、社会にとけ込みにくいという観点で。一目見てモンスターだというものを作りたい訳ではないから。
さらには、成長期に筋肉量が増大していると、身体の育成に邪魔であるという事もある。もっとも魔法を使用して、成長を促して、肉体の年齢を戦闘に最適化したところまで引き上げることも可能ではある、けれども、村で目立つのは良くない。基本猫耳少女は村の裏方的な存在で動いてもらおうと思っているし、そもそも、私の誕生した迷宮を秘匿する必要があるので、そこでにつながるような不自然な成長は見せたくない。
とすると、見た目は少女のままで、その運動能力を上げていくということになる。つまり筋肉の質を上げていくということになる。そもそも筋肉というものの根本的な仕組みは、特定のタンパク質がくみ合わさってできている機構が、そのタンパク質同士の噛み合わせを移動させることによって最小単位細胞を収縮させることによって行われる。平たい二つのギアの間に丸いギアがあるようは、組み合わせで、長短を作り出し、収縮やら、伸張やらを行っていると思っていいい、ちょっと乱暴な表現だけど。
そのギアの性能を上げてやれば、筋肉の質を上げることができるかもしれない。この辺り、この迷宮に過去存在した秘密結社の、肉体改造レシピを参照している、経験則が中心かと思いきや、意外と根拠のある、各種実験と考察の証が残っているので少し驚く。まあ、魔法による力技が多いのは、こちらの世界の常識に囚われているから仕方がないけれど、一部、あちらの世界の観点が、上手く隠されているけれども、随所に見受けられるような気がする。
ともあれ、伸縮の性能を上げるために細胞の質を変化させていき、それにともない、骨やら筋やらもその力に耐えられるように強度をましてやる方向で、考察を続ける。燃費が少々悪くなるのは構わないけれど、特殊な薬品に常時頼るようになるのは、避ける。欲しいのは最強生物であるから、生きる為の要因を他からの共有にたよざらるを得ないという明確な弱点は避けたい。
猫耳少女は獣の要素を持っているのであるから、もともと運動性能は高いので、外的な訓練を繰り返しておくだけでも効果的に育つことができる。し、その手の育成プログラムも資料としてここには充実している。これと平行して、魔法による肉体改造とかをしていけばいいか。肉体的にはあと10年ばかり、成長の余地があるのであせらずゆっくりと行くべき。村の他の子供とかをサンプルにして使い潰すとかもちらりと思考にあがるけれども、不自然な行為は慎むべきと、瞬時に反論があがり、賛成票を多く獲得する。まあ、宗教ベースで生け贄とかも出来そうだけど、第三者の介入の余地が出来るのは避けたい。正義の見方気取りの存在に、蹂躙されるのは勘弁してもらいたい。こちらは、全うな神様を崇める辺境の宗教団体でしかないのだから。なんとも怪しいのは仕方ないが、最低限の倫理観は世界に合わせておかなければ。
結論、外見を大きくいじるのは社会にとけ込むという点でマイナスなので、筋肉量は増やさずに、その質を改良していく。方法は、通常の訓練と、魔法による肉体改造の平行で、猫耳少女の成長にあわせて、無理なく行う。
マッドサイエンティストっぽくない気がするけど、まあ、細胞を直接いじって改造というところで満足する。内蔵武器、とか生体兵器とかは、基本能力があがってから、もしくは平行して考察実験をしていく事に。とりあえず目からビームにはロマンを感じる……がまぶしくないのだろうか?
健康に付いて考察するくだり
肉体改造のもうひとつの柱は、健康体というもの、あらゆる病原菌を跳ね返して、劣悪な環境でも生き残ることができるという能力も目指す。消化器系の強化と、各種ウィルスへの耐性や、外傷に対する肉体再生の工夫が欲しい。
ありとあらゆる者に干渉できる粒子を使用することができるといっても、何もないところに何かを作り出すことは、基本できない。詐欺まがいな方法を使わなければ、質量は保存されている。なので、肉体の外的欠損を修復するためには、その材料が必要。周囲の細胞を移動させて、傷をふさいだり、造血させて血を補充したりする。ので、そもそもそういう材料が必要。少々の傷ならば、もともとある肉体の変化で、どうにでもなるけれど、欠損量が多いと、対応できなくなる。この状況に対して考えられる対処法は、そもそも大きなダメージを負わないようにする、予防と、もしも大きなダメージを負ったときに対処できる、予備の質量を確保しておくという事。最低、重要な器官を維持できるためのバックアップを仕込んでおくのは可能だろうか?具体的にはパーソナリティを維持させるために必要な脳を守る仕組み。データのバックアップを取っておいて、肉体が維持できなくなったときにそのデータから、肉体を再生させる、という手も考慮する。しかし、完全に個人の情報をデータ化するというのは未だ成功例が無いよう。この古い組織でも。似たようなことは可能。ただ、同じ個人であると証明が出来ないのと、記憶の混濁が見られるというもの、付け加えるなら、そのデータの維持にエネルギーがかなりかかるようなので、恒常的に燃料を摂取できる場所でなければデータは存在できない。そもそもにおいて、個人の意識を含めたデータは、流動的なもので、一瞬を切り取って保存することは不可能……これは魂とか、エゴとか呼ばれる個人の意識を形作る何かが、空間的な制約だけではなくて時間的な制約を含んだデータの保存方法を選択しているせい、つまり、完全にその個人の記憶とか感情とか、それすなわちエゴを記録しようとすると、時間軸に干渉できる、センサを含む、機材で保存しなければならなく、そして、その手の機材は、未だ不完全にしか存在しない。ながながと考察したが、完全なバックアップは現時点ではあり得ないということが結論、無論将来的には可能であるとも推測。なんとかの悪魔に喧嘩を売りにいく必要があるかもしれないけれど。あと宇宙的なレコード屋にも関係してきそう。
ともあれ、生存性能を高めるのであれば、記憶媒体を守る必要があるので、非常時には頭を守る仕組みを体に組み込む必要がある。非常用の血流制御やら、酸素やら、離脱して、帰還する仕組みやらを魔法にして脳の粒子制御領域に書き込んでおくのがいいかも知れない。仕掛けを極小化してうめこんで置いて、非常時には自動展開。高速移動……通常戦闘時に邪魔にならないように考えないといけないので、器官の小型化と、術式の簡素化は必須か。
かるく画像を作成してみる。頭を中心にするフォルム、移動用に耳を材料にして翼へ変型させて、空を飛ばせる。生命維持用のユニットを小さくまとめて、再生できる場所までの間に合わせ……。宙を飛ぶ生首のような形になりそう、もう少し考えてみようか?まあ、非常時なのでフォルムにはこだわらないけれど、あちらの世界の妖怪にこんなのが、いたような……。スノウさんに映像を見せると嫌がるかな?見せてみた、私が求めていると知ると、無条件で肯定してしまった。これでは判断に困るけどもそもそもこのフォルムにならないようにすればいいので問題ない。かな?空飛ぶ美少女生首……これはこれでニーズがあるのかもしれない。ニーズってなに。
少し混乱したよう、さて、肉体欠損時の再生魔法用の触媒はこちらの世界にも一般的に流通している。少々希少だけども、あちらの世界のちょっと高級な救急箱に常備されている薬くらいの位置づけで。それの、高性能版を用意して、身につけさせておく。体内に仕込むことも考慮にいれる。イメージとしては脂肪か?まあ、魔法によって各種細胞に変化する擬似的な万能細胞のストックというもの。この細胞に再生のメカニズムを組み込んだ魔法の道具が、いわゆる回復の薬とかの部類に分類される魔法の薬となる。とりあえず、最低限、病原菌に強い身体には早めに改造しておく。
予防接種とかの概念も、実はそこはかとなく存在しているし、この古い秘密結社のアーカイブにも資料として存在していた。流行病にかからないようにしておかないと。もちろん、猫耳少女のスノウさんには投与済み。注射器みたいなものもあるのですよ驚きました。無痛のスティックタイプというのに無駄な技術力を感じましたが。魔法のアイテム扱いなんです。
食事の質にも気をつけなければ、栄養学の観点から、色々村には知識を流していおく、主に宗教団体のリーダーになっている存在を通して。神の知識という点で受け入れられている。というか、崇めている神が食いしん坊キャラになってしまった。後悔はしていないけど、ちょっと愛らしいのにギャップがある。これが萌えというものか?少し違う。徐々に科学的な思考も導入していって、神の言葉を理詰めで肯定していってもらうようにもする。盲信だとアレンジが効かないから、味が単調になるのは許せないし。ああ、私が食いしん坊ですが、なにか?
お腹がすいてきたので、そろそろまたおやつにしましょうか。
訓練と改造の合間に、食べる甘味が最近の密かな楽しみ。あと、甘いお菓子を食べる猫耳少女のふにゃんという笑顔を見るのも楽しみ。同じ笑みでダミーの標的を粉々にしているのはご愛嬌。日常生活に支障の無いように、出力を自動調節しているので、卵も持てますよ、もちろん。現在出力は常人のおよそ5割増し程度。目指すのは恒常出力が倍ほどで、瞬間出力が10倍くらいを目指しましょうか?戦闘訓練を平行して、その肉体性能を土台にした、魔法と魔法のアイテムを絡めた戦闘方法を確立させていく予定。
楽しみです。さて次は何をしましょうかね?




