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15話目 そしてそれは全て夢幻のたぐいであったことが卵の中の人である舞台監督より語られるくだり もしくは(悪)夢の終わりと始まりについて語られ、私は甘味を欲する話

そしてそれは全て夢幻のたぐいであったことが卵の舞台監督より語られるくだり


 さて、大地に倒れ伏して、なかなか非常によろしくない感じで痙攣をしている、辺境山間の村人達老若男女を、てきぱきと、迷宮メンテナンス用デバイスであるところの、緑色の粘液状のもので、介抱していく。心臓が少し止まっていた個体もいたので、蘇生、脳へのダメージは少々ありそう、主に精神的なものが。まあ肉体的には生き残っているのでセーフ?大量のメンテナンスデバイスは、即席栽培ダンジョンより吹き出してきている。また、この村から、ワタシの生まれた迷宮へ助けを呼び来た猫耳少女の表情は虚ろ。うまく催眠誘導が掛かっている。周囲の戦闘後のごたごたをならしながら、ワタシ達はてきぱきと、細工を仕上げていく。

 とどのつまりあれは、夢幻のごとく也、というとこ。最終変型した即席栽培迷宮の怪物、不定形の冒涜的なものとなったあれ、が最初に出したガスが主原因。それに加えて、精神に作用するように調整された光、と映像の投射。この半ば、現実を侵蝕させたような、幻と、精神操作の魔法を使用するために、卵の騎士の魔法使用容量をほとんど、使用していたので、その前の戦闘では、色々、外部からの魔法使用の細工が必要であったわけ。異形の存在とか、星の彼方の超越した存在とか、は正直悪のりしたか、という感じはしたものの、まあ若干戦闘の雰囲気に飲まれ、興奮していた?のかと分析。咄嗟のアレンジというか、即席栽培迷宮の怪物の姿からの連想の結果、このように村人が精神的に全滅という大惨事につながっている。もっとも状況的には予定通り、最終的には、全員気絶してもらわなければならなかったので問題ない……はず。

 卵の騎士は、壮絶に、ああまあ壮絶でなくてもいいのだけど、強大な敵と共に討ち果ててしまわなければならなかったから。結果としてまずまず。村人達にトラウマを製造してしまったけど、あとはまあ薬物とか使用して、精神を的確にメンテナンスしておく。お山にある死んだふりをしている迷宮に過度に恐怖してもらっても困るし、中央へ報告されてもまた困るので。お山にある迷宮は死んでいて、たまたまそこに立ち寄っていた優秀な騎士?が村を救ったという形に持っていく。記憶の改ざんと、猫耳娘さんのスノウさんへは、話を合わせる言い含めておいてある。というか、この子はほとんど完全に支配下に置いてあるので大丈夫。村人も、この精神的な衝撃にかこつけて、強烈な暗示をしかけておく。中に、旅の商人が混じっているらしいので、その辺りも調整。なんとなく、人に話すことがはばかれるような壮大な秘密に仕立て上げていくというか、この事を思い出すたびに、あの冒涜的な怪物と、星に住む超越者のイメージが頭に浮かんで、正気をなくしてリセットされるような感じで精神的なトリガを作成しておく。正直、村人達は、精神的にはすでに狂っているような気がするが、まあ、狂っていない人などいないので問題ない、ということにして現実から眼を背けよう。ホムンクルスにも忘れたい過去くらいあっていいじゃないか?少なくとも見た目状、日常生活に問題があるような精神にはならないはず……新しい宗教くらいは起こすかもしれないけど。


さて、では結局なにがどうなっていたのか、登場人物を集めて語る名探偵のごとく、もしくは、舞台監督の様な私によって語られる、くだり


 結論から言うと、この戦闘というか状況は徹頭徹尾私の支配下にあったと言うこと。即席迷宮が辺境の山村を取り込んだということが判明した時点から、私は自身の生まれた地下迷宮の司令室、制御室から手をうった。それは、迷宮の拡張。直線距離でそれほど離れていない、2kmほど、ので、迷宮の通路を細く長く伸ばして、地下深くで即席栽培迷宮と連結、支配下に置いたということ。連結ようの細い通路作成の、作業時間はおよそ半日。もともと、こちらの迷宮の孫とか玄孫とかの関係であるので、使用されているアルゴリズムやら、規格やらが似ているといるというか、クローンの如き状態であったので、それら制御奪取の作業はそれほど難しいことではなかった……ですが。いえ難しくは無いのですよ、時間的な問題を抜きにすれば。でもそうすると、村人が即席栽培ダンジョンの栄養となって消えてしまうという問題がどうにもならない、ならなかったわけで。

 村人の避難誘導は必要な措置であったのです、ええ可及的すみやかに、物理的に外部から。このまま、村人を見捨てるというのは、資源的な要素からも却下。あと辺境とはいえ、村一つが異常な状態で消えるというのは死んだふりをしている迷宮に引き籠ろうとする私にとって都合が悪い、ので、ちょっと力技を使用。正面から、派手に突入して、簡易迷宮の処理能力を外部からの戦闘とうもので圧迫しつつ、裏で迷宮の支配権を得るように動くという形に。

 ある程度、戦闘の方向性はコントロールできたので、かなり見栄えの良い戦闘はできた、まあ、シナリオはあってな無きがごとくではある、セメントに近い。ちょっと加減を間違えると周囲一体火の海やら、毒の沼地やらに変化してしまうので、神経を使った。促成栽培迷宮に対して、直接的な戦闘に従事させるのに。

 卵の騎士型の汎用デバイスもギリギリの所で持った。最後に爆発四散させる予定であったから、まあ、少々のダメージは看過できるところではあったけども、四肢ともに無事。機動棺桶は予定通り消滅してくれたので、オーバーテクノロジーの証拠を残さないように念入りに処理。具体敵にはネジの一本まで、緑色のゼリーの迷宮メンテナンスデバイスで改修。

 迷宮の中でしか活動できない緑色のゼリー状のメンテナンスデバイスが、自由自在に周囲を動き回っているのは、この辺境の村そのものが、迷宮の一部になったから。この村まで、死んだふりをしている迷宮の影響範囲が広がったことに。つまり、このまま村は迷宮の、私の管理下に置かれることに。むろん、住人達の知らない間に。

 ひと通り、戦闘の後を片付けた卵の騎士は、折れた剣を地面に一つ転がして、山の中へと去らさせる。このまま徒歩で、迷宮まで帰還させると、無駄に時間がかかるので、後でおくる予定だった、救援物質を運んでいた、機動棺桶補給バージョンモービルの帰りの脚でひろってもらうことに。こちらの制御はもうオートパイロットでOK。私は細かい修正やら、村人たちの治療に集中する為に、モニタの前で、透明な板に浮き出ている記号をタッチしていく。これで、メンテナンスデバイスに指示をだしつつ、支配下に置いた即席栽培迷宮、の情報を整理していく。運用はどうしようか?

 

結局、迷宮から生まれ出た人工生命体ホムンクルスは徹頭徹尾引きこもっていた件について語られるくだり

 

 そう、猫耳の少女の対応から、こっち、卵型の汎用デバイスを通しての遠隔操作で全て対応していたという。この方法なら、無駄に肉体的な危険を冒す必要が無いので。まあ、外ってまだ怖いし、という思考もあるし、もしかすると、この場所から離れることに対して、忌避感が脳に条件として刻み込まれている可能性もある、ゆえに、一度外にでる必要はあるが、いまはまだその時ではない。と、本能が言っている。前の世界の記憶から引き継いでいる性格も影響しているのではないかと推測、ええと、引きこもりとか、無職とか、自宅警備員とか、そういう不穏当な単語が脳裏をよぎる。

 ディスプレイの解像度とか、前周囲モニタとか、思考誘導インターフェイスとか、自在に動く指による、細かいデバイスの操作とか、結構、第三者が見ると、神業ががった操作をしていたかもしれない、という認識はある。それと平行して、即席栽培迷宮への裏からの侵入操作、支配も行っていたので、正直、かなり脳みそが痛いような、疲れている。甘いもの、甘いものが欲しい。こちらの世界にもブドウ糖とかあるのかと脳内検索……小豆のような作物がある、あんこが作れるみたい。饅頭怖いとかしてみようか?……在庫をざっと確認。ああ、状態凍結食料倉庫にあんこそのものがある……餅米みたいなものもあるし、おはぎでも作って食べようか。

 さて、支配下に置いた即席栽培迷宮、基本的には死んだふりというか、一般的な辺境の山村という形で維持でよろしいな。村人は迷宮外からでてもある程度追跡できるようにマーカーを埋めておいたし……人体には無害なはず。迷宮内=村内では思考すら誘導できるようになっている。まあ、迷宮の内部に住まわせて管理している生物、という扱いになるのか。血統とかこちらで調整して、最強生物とか作れそう……まあ、本人が強くなる分にはいいか。効率的に、実力上昇とか、訓練とかも出来そう、最低自衛できるくらいにはとどめておくことに、しておいてもらおう。強者ばかり作成せして、この村が目立つのはひっそりと隠れ住む私のスタンスに対して、本末転倒であるし。ああ、隠れ里のようにしてしまうという手も。夢が膨らむ。悪夢?まあ本人達が気がつかないので幸せな部類かと。

 ああでも、好奇心が刺激されるな……、猫耳少女の家族はもともと秘密結社の血を惹いているから、肉体改造はしてみる予定。この手で最強生物を作るとか、狂的な科学者的趣味的要素満載という感じ。ちょっと楽しみ。

 迷宮を拡張した時に使用した、魔法を発生させるための粒子は、新しく作られた迷宮の核から改修済み、少し黒字?周囲の野生の生物、人に敵対的な生物を少々とりこんでいるので、即席栽培とはいえ、いくらか溜め込んでいたのが大きいか?この後は定期的に狩りとか村人達にしてもらって、粒子の補給をしてもらおう。あー、なんか祭りにするのもいいかな?卵の騎士が村を救ったことの対する祭りとか?……邪神を崇める祭祀になりそうな気もする、けど、辺境の村に独特な、変わった神を奉る習慣があるのは、デフォルトと言い切ろう。……生け贄に知的生命体を対象にさせないように、気をつけておけば大丈夫。


 これで、一段落かな?

 さて、おはぎを作る為に、魔法の書をめくって、餅米を炊くことのできる魔法を準備し始める。お茶も用意、無発酵の緑色のやつ。


 一服したのち、もう少し後始末と、考察の続きをすることにしよう。

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