人種差別
21世紀の半ば、あの何時もヤバい病原菌を流出させる事で有名な国がまたやらかした。
結果、ゾンビが徘徊し逃げ惑う人たちを襲う世界になる。
経済は崩壊し秩序は文字としてのみ存在する物に変わった。
ゾンビ菌に感染しなかった人たちのあるグループはゾンビと戦いながら放浪する事を選び、あるグループは自分たちが住み暮らす場所を高い塀で囲むなどをして籠城する事を選んだ。
私と私と行動を共にしてる者たちは放浪する事を選んだ側。
だけどグループの若い女性の1人が妊娠したので、放浪中に聞き込んだゾンビと共存してるグループが籠城してるコミュニティに、生まれた子供が大きくなるまで入れてもらおうと考え向かっている。
2重の金網やコンクリートで出来た塀によって外部と隔てられてる、聞き込んだコミュニティに近づく。
コミュニティを取り囲んでいる2重の金網の塀の外側で、ゾンビを駆除してる人たちと出会う。
私は彼らに声を掛けた。
「こんにちは、此処がゾンビと共存してるって聞くコミュニティかね?」
「外にはそう伝わってのか? まぁ違うんだが外の人にはそう見えるんだろうな、ところでうちのコミュニティになんか用かい?」
「実はグループの女性が妊娠したんで生まれた子供が大きくなるまで、コミュニティに入れてもらえないかと思ってね」
「無理だ」
「人種差別するのか!」
私たちのグループは全員白い肌の者たち、それに対してコミュニティ側の人たちは全員黒い肌をしてる人たちしかいない事に気がつき、私は思わず声を荒げた。
「違う、違う、俺たちはアンタらがコミュニティのルールを守ってくれるなら、ホワイトでもイエローでもなんだったらパープルやグリーンでも構わないんだ、でも、彼らは違うんだよ」
私と会話してる男はそう言いながら2重の金網に囲まれたコミュニティ内を指差しながら答える。
2重の金網で仕切られたコミュニティの内側には数体のゾンビが何時の間にか現れて、私や私のグループの者たちの方へ腕を伸ばしていた。
「アンタら此処らへんは初めてかい?」
「あぁ、以前はメイン州に住んでいたよ」
「それなら知らないのも無理は無いな、此処らへんの白人は黒人を蛇蝎の如く嫌ってたんだよ、だから此処ら辺に黒人が迷い込むと汚染物質を見たように顔を背け鼻を覆われた物さ、それがゾンビになっても引き継がれているんだよ、俺たちと共存してるんじゃ無く俺たち黒人から遠ざかろうとするからコミュニティ内部にいても害が無いんだ、でもあのようにアンタら白人とかは餌でしかないからコミュニティの内側にいるゾンビに襲われる、だから駄目なんだよ」
「そうなんだ、教えてくれてありがとう、他のコミュニティを探すよ」
私たちは肩を落とし、私たちに腕を伸ばすゾンビたちを見ながらその場を離れた。




