去る者と残る者
イヤだッ!!俺はまだしにだぐないッ!!!
(醜く地面を這いずる)
死ねェッ!!!羅刹ゥゥゥッ!!!!!
(条星の拳が振り下ろされる)
ドゴォォォオオッ!!!!
*鈍く重い衝撃音が、深夜の北区に響き渡る*
ガハッ...ッッ!!?
(条星の拳が羅刹の後頭部を粉砕し、
顔面をアスファルトに深く埋め込む)
ひ、ぎ...ぃ.....
(指先が痙攣し、羅刹の身体から力が抜けていく)
...テメェの『生きたい』って執着が、一番反吐が出るんだよ
(拳を朱に染めた条星が、冷徹な眼差しで見下ろす)
ユルジデ...ッ..ユルジデグレェッ!!!
(ボロボロと崩れる腕で条星の足へ纏わり付く)
黙れッ!!
(容赦無く頭を踏み抜く)
そうやって!!テメェは!命乞いしてきたやつを!!
*何人殺したんだッ!?*
ゲボォッ!!!
(容赦のない蹴りの応酬が繰り広げられる)
夏美が...!! お前に命乞いをしたか!? ああ!?
(叫びと共に、条星の踵が羅刹の背へとめり込んでいく)
テメェに許される死に方は.....惨めに泥水を啜って、
その末に体が衰弱することも生ぬるい....ッ!!
消えろ....!!羅刹ゥゥゥッ!!!!!
ドゴォォォォォォォォォンッッッ!!!!!
(渾身のストレートが羅刹の顔面を直撃...
衝撃波が周囲の瓦礫を吹き飛ばし、
羅刹の身体は粉々に打ち伏せられる)
*ガラガラと音を立てて崩れる外壁の下に、
羅刹の気配は完全に消えた…*
........さよならだ....夏美...美結.....
(物寂しい背中を向け、仲間の元へと歩いていく)
**どこか...遠い駅**
.......ここ...は....
(条星ほどの年齢の女性が....
美結が電車を降り、ある駅に着く)
......美結
(駅に設置されているカフェの椅子には...夏美が座っている)
.....夏美...さん?
(トボトボとした足取りで近寄る)
夏美さん!!こんなところにいたんですね!?
.......美結....お疲れ様
(そう告げると...缶ビールを差し出す)
......え?
「お疲れ様...?何を....!まだ条星さん達が羅刹と...!!」
何を言っているんですか!?早く条星さん達の元へ!!
......終わったのよ...私たちの役目は
(物悲しく告げ、グイッと缶ビールを胃へ流し込む)
(ガタン、ゴトン…と、遠くで
実体のない電車の音が響き、霧の中に消えていく)
終わった…? 何が、何が
終わったって言うんですか! 夏美さん!!
(美結が詰め寄るが、その手は夏美の肩を
すり抜けるように、確かな手応えを返さない)
…あぁ、冷えてて美味しいわね、これ
(夏美は美結の動揺をいなすように、
プハァと息を吐き、静かに空を見上げる...
そこには太陽も月もなく、ただ穏やかな
琥珀色の空が広がっていた)
「だんだんと思い出してきた...私は..
羅刹の親衛隊と戦って...それで....それで...?」
どうなったん...だっけ....?
あなたは...条星さんを庇って....石像になったのよ
(空になった缶をゴミ箱へ投げる)
あなたは...立派に役目を果たした....
けれど、あなたには...まだやるべきことがあるの
*立ち上がり、美結の肩を押す*
ッ!?夏美さん!!
(倒れる瞬間、美結の体が
溶けていくコンクリートに沈む)
さようなら...美結....永遠に..条星達によろしく言っておいて
(手を振り、駅のホームへと消えていく)
*夏美さんァァンッ!!!!*
**そして....美結が南区の路上で目を覚ます**
.........そうか.....摩御羅( アイツ)が死んで....能力が解けたのか....
(頭を抑えながら起き上がる)
......夏美さん
*その時*
再会
…美結.....? 美結なのかッ!?
(遠くから、聞き慣れた、だが酷く掠れた声が響く)
…条星....さん
(顔を上げると、そこにはボロボロの条星が
立っていたその後ろには、同じく満身創痍の留々花、
美亜、そして香蓮の姿がある)
…生きて、たんだな..あぁ、クソッ、よかった…!!
(美結の肩を強く掴むその手からは、禍々しさは消え、
ただ一人の仲間を想う男の温もりに戻っていた)
…ええ..お陰様で、地獄の改札口で追い返されましたよ
(無理やり口角を上げ、皮肉めいた笑み...
だが、その瞳からは堪えきれない涙が溢れ出した)
グスッ...
(美亜が涙をボロボロと溢す)
お"ね"ーぢゃ"ーん"!!!!
......美亜....成長...したのね....
(美亜を抱きしめながら頭を撫でる)
......帰りましょう
(留々花もその上に腕を被せる)
.......みなさん
(遠い目でだんらんを見つめる)
.....香蓮、お前もこっちこいよ!!
(泣きながら条星が手招きする)
......ッ!!.....はい!!!
**そして.......**
ギャング組織ナイト・メアは、条星達に
壊滅させられた後、空中分解。事実上の治安向上へと
繋がった。条星達はそれぞれのやりたい道へと進み、
自分の第二の人生を歩む.....
条星: 20歳となった日、留々花と入籍...上代 条星となる。
零牙: 海洋学者に就職し、
シャチの健康維持を仕事に勤勉に努める。
香蓮: 零課へと戻り、今度は二重スパイ活動を行う。
美結: 大気科学者となり、鳥達と戯れる日々を過ごす。
美亜: 留々花と条星の結婚式に号泣した後に、
医療従事者として過ごし、吸血鬼として何年も生き続ける。
留々花: 元軍人としての経歴を生かし、我流武術を広め、
門戸を叩くものへと稽古をつける。
**どこかの遠い昔の国**
お〜い!アイス〜!!
(相馬である馬...アイス・バレットの名を呼ぶ)
なんかなぁ?面白そうなチラシが届いたんだよ!!
*ついに開幕!!総距離10,000km...
グランド・キャニオン・カップ!!!*
せっかくだし....参加するか!!!
第一部...グレイト・ハート・ギャングス.....〜完〜
最終話閲覧頂き恐縮のキワミィ
ブクマと評価よろしくね!!
次回は第二部!!グランド・キャニオン・カップをお楽しみに〜!!!
一応第二部は別の作品枠で投稿するから気をつけてね〜!!




