第23話
2日経った。
イリスも頑張ってくれている。
【明らかにおかしい挙動をしている輩がいるのですが…】
捕まえてフルボッコでしょうかね?そうでしょうかね?
【それでも何もわかりませんでした。】
既にフルボッコ済みでしたのねサーセン。
「それにしても、ということは、どういうことだ?神々の戯れでエスがとばっちりを食らった訳ではないと?」
【いえ、私も含めて神々が気付かない姿の消し方は、その世界ではありえない、異常です。何処ぞの思考回路短絡神がやらかしているはず。待っててください。】
なるほど、イリスの中では神々の中に真犯人がいると。
だがイリス任せにする訳にもいくまい。
やれることをやろう。
真・九六式魔導探索陣『冥』、生物も非生物も天上天下まとめて探索する改良型だ。
少々脳に負担がかかって、全身から血が噴き出す程度の負荷で済むのは流石俺。
これが普通の人間なら一瞬で昇華しているだろう。
「ということで起動。」
目の前がブラックアウトするが、探索は可能だ。
もう少しだけ待ってろ、エス。
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恐らく2日位経ったと思う。
それにしても、食料もさておき、やはり水が無いのが厳しい。
水…。
…。
そういえば、何故自分は生きているのか。
此処が何処かは分からないが、生きているということは、人が生息できる環境ということだ。
呼吸ができる。
思考もできる。
…。
考えて、私。
気流や温度差を上手く制御して飲める程度に水分を集められないだろうか?
鎖に吸収されるように魔導の発現が邪魔されるとして、魔導の起こり自体は感じる。
外に出さずに体の中で無理やり魔導を発現させるように作用させれば、何らかの現象は起こせるのではないだろうか。
よし。
外に漏れないように、静かに魔導を発動、左手の内部にいったん熱を集中させる。
集めた熱を急速に拡散させて瞬間的に冷却。鉄格子っぽいものを使って冷たさを伝播。
格子に這わせるように、僅かに…僅かだが水分を集める。
舐めるように舌で掬う。
格子の冷たさと、僅かだが2日ぶりの水分が舌に痛い。
同じように水分を集めれば…もう少し寿命が伸びそうです。
とはいえ、今の行為で左手は死にました。
脚も使えば、あと3回くらいでしょうか。
大丈夫、やれることをやりましょう。
あとは、信じて待つだけ。




