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ノワール・モンスター  作者: アキラ明晃


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神VSノワール&マゼンタ(3)

 ユニコ・リンクス「我が名馬ユニコ・リンクス。グレマーズ配下の最も誠実で美徳な配下。貴様らを倒す為にこの地へ舞い降りた」


 ヴィオレ「うわ〜、頭も心も発言も痛い奴が現れた〜」


ユニコはヴィオレ、アマリージョ、ヴェルデ、ドナの相手をしていた。見たら分かる、痛い奴やんっ!!これをどう戦えって言うのっ!?ユニコーンとはこんな奴なのか?何だか、会いたくない気分になった。


ドナ「ま、まあ、相手はアレだけど私達が手を合わせれば必ず勝てますわっ!!」


ヴィオレ「そ、そうよね、こんな奴に怯んでいたらあいつに馬鹿にされちゃうからね」


アマリージョ「うん、ビリッときたわっ!!」


ヴェルデ「覚悟なさいっ!!」


ユニコ・リンクス「その友情、なんて素晴らしいっ!!君達を倒すのが本当に惜しいよっ!!」


ヴェルデ「なんかいちいちうるさい」


ヴェルデは得意の風攻撃でユニコに当てた。しかし、ユニコは逃げるどころかずっと仁王立ちだった。何かをする気配もなく、武器を取り出してもいなかった。そして、疾風攻撃がユニコに当たり始めると、ユニコはそのまま受けてしまった。


ユニコ「ぐはあぁぁぁぁーっ!!!」


ヴェルデ「あれ?案外大した事ない?」


ドナ「いえ、喰らっているようでまだ健全ですわ」


ドナの言う通り、ユニコは風攻撃を喰らっても倒れたりもせずにずっと立っていた。顔も余裕そうだった。そしてユニコは声高々に


「き、気持ちいいぃぃぃぃぃぃーっ!!!!!」


と叫んでいた。それを聞いたヴェルデ達は引き始めた。


ヴィオレ「・・・まじ?」


ヴェルデ「・・・え?どうなってるの?」


アマリージョ「・・・頭がおかしくなった?」


ドナ「・・・と言うよりも近づきたくありませんわ」


ユニコ・リンクス「いい、実に素晴らしいっ!!美少女からの攻撃、我が角がとても元気になってきた」


ユニコは角を抜き出し、レイピアになった。それを見たヴィオレ達は固まってしまった。


ヴェルデ「・・・どうなってんの?」


ヴィオレ「・・・本当どうしたらいいの?」


アマリージョ「ユニコーンは確か純枠な乙女にしか懐かないって言われてるから、ヴェルデの攻撃を喰らって嬉しかったんじゃない?」


ドナ「それを聞いてますます引いてしまいましたわ」


ユニコ・リンクス「この私に風を当てた少女よ、名は?」


ヴェルデ「え?私?ヴェルデって言うけど・・・」


ユニコ・リンクス「ヴェルデ、ヴェルデッ!!なんて響きのいい名前だっ!!まるで風の女神、ヴェルディアにそっくりな名前ではないかっ!!その姿も実にそっくりだっ!!私の愛する女神に瓜二つとは、何という幸運な事だっ!!」


ヴェルデ「・・・ねえ」


ドナ「な、何ですの?」


ヴェルデ「帰っていい?」


ドナ「ま、待ってくださーいっ!!!」


ヴェルデはユニコのポエムを聞いて帰りたくなってきたようだ。それは他の3人も同じだが相手にした以上、戦わないといけないという事に葛藤していた。何なら、こいつに関わった事をすごく後悔していた。


ユニコ・リンクス「さあ、華麗なる女神ヴェルディアの子よ、剣を持て。我に勝てたら我は足を引く、その代わり我が勝ったら結婚してくれ!!」


ヴェルデ「いきなりプロポーズッ!?しかも馬相手からっ!?」


ヴィオレ「えっと、頑張って?」


アマリージョ「お、応援してるよ〜」


ドナ「私達は見守っていますわ・・・」


ヴェルデ「なんでみんな引いてるのっ!?もう頭にきたっ!!絶対に勝ってやるっ!!」


ヴェルデは鞘から疾風之生太刀を取り出して、ユニコに切り掛かった。それに対してユニコは角レイピアでかろうじて防いだ。怒り心頭で周りが見えなくなったヴェルデは続けてユニコに刀をぶつけるも、ユニコとは鍔迫り合いになるばかりで中々決着がつけなかった。ふざけた相手だが、実力はある馬でもある。


ユニコ・リンクス「"一緒に手を繋ぎたいソード"!!!」


ヴェルデ「うわっ!?」


ユニコ・リンクス「"腕を組んで街を歩きたいパーンチッ"!!」


ヴェルデ「うげぇ・・・」


ユニコ・リンクス「"公園の池で一緒ボートを漕ぎたいキーックッ"!!」


ヴェルデ「は、はい・・・?」


ユニコ・リンクス「"1つのジュースを2つのストローで飲みたいビーム"!!」


ヴェルデ「もうなんなのっ!?一緒に手も繋ぎたくもなければ歩きたく無いし、ボートもジュースも1人でやりなさいよっ!!」


ユニコ・リンクス「なかなかやるな、流石私の攻撃を全てかわすとはっ!!」


ヴィオレ&アマリージョ&ドナ(((うわー・・・戦わなくて良かった〜。それに絶対関わりたくなーい)))


ユニコの攻撃にヴェルデは何とかかわしたが、他のギャラリーは30m引いていた。まあ、側から見ればこうなるだろうな。


ヴェルデ「"ジェット・ピストルッ"!!」


ヴェルデは手を銃の形にして、指先に風を凝縮させた弾を作った。そして、バーンッと発砲音と共にユニコの体に命中した。


ユニコ・リンクス「素晴らしいっ!!これ程の強さとはっ!!"ユニラーンチャー"!!」


ヴェルデ「なんか嫌ーっ!!」


ユニコは自分の角をミサイルのように発射させ、角の中から小型ミサイルが出てきた。追尾式のミサイルでいつものように避けていった。しかし、その隙にユニコは角レイピアを構えて、真っ直ぐに走って行った。それに何とか気づいたヴェルデは刀で防げたが、同時にミサイルが全弾命中してしまった。それはユニコも巻き添いを喰らってしまった。


ヴェルデ「うわあぁぁぁぁーっ!!!」


ユニコ「ぐぎゃあぁぁぁぁーっ!!!」


ヴィオレ「なっ!?自分も巻き添いにっ!!」


ドナ「巻き添いにしてまで相手の動きを封じるとはっ!!なかなか侮れませんわね!!」


アマリージョ「うーん、そうかな?むしろ何も考えてない気がするよ?」


ヴィオレ&ドナ「「え?」」


アマリージョ「だって、失神してるもん」


ヴィオレ&ドナ「「あれ?あ、ほんとだ」」


確かにヴェルデは全弾喰らって足元がおぼついているが、それでも何とか立てた。しかし、肝心のユニコは黒焦げで横に倒れて気絶していた。


ヴェルデ「え?弱い?」


ユニコ・リンクス「なかなか・・・やるな・・・流石だ」


ヴェルデ「いや、あなたが巻き添いを喰らったんじゃない」


ユニコ・リンクス「ふ、では再開しよう。今度こそ・・・」


その時、ユニコの後ろから武装した恐竜が現れた。そのモンスターは"アーマーザウルス"と呼ばれて、剣を2本持っている恐竜だ。そのアーマーザウルスはユニコに突然襲いかかった。体がボロボロでユニコ目掛けて斬りかかろうとした事から、ユニコに相当な恨みがあるのだろう。


アーマーザウルス「ギシャアァァァーッ!!!」


ユニコ・リンクス「うん?ああ、お前はあの時の生き残りか。ボスとその仲間が死んで、復讐しに来たのか?今、私は大事な戦いをしているんだ。邪魔をしないでくれ、"天馬の咆哮(ペガサ・ブラスト)"!!」


ユニコは自分の角から白いビームを放って、アーマーザウルスに喰らわせた。もろに喰らってしまったアーマーザウルスは大爆発と共に吹き飛ばされた。剣と鎧に兜は粉々に砕け、重傷を負ってしまったが何とか一命を取り留めていた。


ヴェルデ「な、なんて事をっ!?」


ヴィオレ「な、あなたっ!!何をするのっ!!」


ドナ「!!!!!!!」


アマリージョ「ま、まさかっ!!あなた、あのモンスターに何したのっ!!」


あまりの出来事に4人は驚いた。そして同時に察してしまった。彼はこのモンスターの群れを襲ったのだという事に。そして、事態は最悪な方向へ進んだ。


アーマーザウルス「ギ、ギ、ギ・・・」


ユニコ・リンクス「さようなら、だが君の勇敢ある行動は忘れないよ」


ユニコはレイピアを無防備で重傷のアーマーザウルスにひと突きした。最初は苦しんでいたが、何度も刺しては抜き、刺しては抜きを繰り返して次第に体は抵抗する事なく動かなくなった。アーマーザウルスは死んだ。


ヴェルデ「な、なんて、酷い事を・・・」


一部始終を見たヴェルデは言葉を失った。こんなふざけた奴が実は残酷な一面を持っていた事に。しばらくすると、ユニコは語り出した。


ユニコ・リンクス「ヴェルディアの子よ、すまなかったな。見たく無いものを見せられて」


ヴェルデ「どうして殺したのっ!!あのモンスターを殺すなんて、あなたには心がないのっ!!どうして酷い事をするのっ!!」


ユニコ・リンクス「酷い?これはビジネスだ。私はグレマーズ様の配下、配下である限り神の言う事は絶対であり、配下である私の指名だ。大義名分の為なら何をしても構わないのさ」


ヴェルデ「・・・そんな・・・そんなふざけた話があるのっ!!大義名分の為なら何をしてもいいっ!?最っ抵っ!!!」


ヴェルデは呆れてものが言えなかった。それどころか、怒りが全身から込み上がってきた。それとあの怪人を倒せなかった自分、あのモンスターを救えなかった自分を激しく後悔した。もう手加減なんてしない、そう心に誓った。


ヴェルデ「何がビジネスよ。この世界に生きてる人も動物も、そしてモンスターも生きてるのよっ!!心を通わせて、友達にもなれるのに。あなたは神の為だとかふざけた事を言って、人やモンスターを躊躇いなく殺せるなんて、心が痛まないのっ!?傷つけられた者達の痛みや苦しみを、あなたは何も感じないのっ!?」


ユニコ・リンクス「・・・ビジネスに心など不要だよ、ヴェルディアの子よ。分かってくれとも言わない、だが私はグレマーズ様に与えられた指名を全うするのみ。これが私の生き甲斐でもあるのだよっ!!!」


ヴィオレ「体だけじゃない、心までも怪物になってるわ・・・」


ドナ「行きますわよ、あの怪物を倒しに」


アマリージョ「ええ、イラッとビリッときたわ。こっちも大義名分が出来たわ」


ユニコ・リンクス「部外者は黙ってくれませんか、"聖光魔槍(ホーリー・スピア)"」


ユニコは角から無数の光の槍を繰り出し、ヴィオレ、アマリージョ、ドナの方へ飛ばした。槍は牢屋状に周りに刺さり、その後も体の身動きが出来ないように隙間に刺さり込んだ。


ヴィオレ「しまったっ!!」


アマリージョ「く、電気さえあればっ!!」


ドナ「なら、全てヴェルデさんに賭けるしかないですね」


ヴェルデ「ええ、あれは私に任せてっ!!」


ヴェルデは刀を構えて、ユニコの方へ振り下ろした。ユニコも角レイピアを盾にして、攻撃を塞いだ。しかし、先程とは力が桁違いでユニコは後ろに下がってしまった。


ユニコ・リンクス「な、なんて力・・・」


ヴェルデ「疾風乱舞(ヴェント・フェスタ)!!」


ヴェルデは両手をかざして、そこから特大サイズの竜巻を出した。流石のユニコも逃げる術がないのか、ヴェルデの本気に腰を抜かしたのか、体が動かなくなっていた。


ユニコ・リンクス「グオあぁぁぁーっ!!!」


ユニコは後ろにあった岩にぶつかった。最大級の魔力を使った為、あれでくたばった筈だ。


ヴェルデ「心を無くした者が愛なんて語らないで」


ヴェルデが去ろうとした時、後ろからユニコが立ち上がった。あれだけの技を喰らっても生きている事にヴェルデは驚いた。


ユニコ・リンクス「私はグレマーズ様の配下、なら指名は果たさなければならない。その為なら・・・体も心も角も純潔も幾らでも差し出しましょうっ!!!」


ヴェルデ「くっ・・・まだ戦うつもりっ!?」


ユニコ・リンクス「"ホーリー・プロミネンス"!!!」


ユニコは角から白い炎を出した。その炎は勢いを増していき、大きな球体状になった。そして、狙いをヴィオレ達に目掛けて放ったのだ。


ヴィオレ「なっ!!あいつっ!!」


ドナ&アマリージョ「「うわあぁぁぁっ!!」」


ヴェルデ「危ないっ!!」


ヴェルデはみんなを守る為に体を張って守った。そして、技を喰らってしまい大爆発を起こしてしまった。ヴェルデはボロボロになり、倒れてしまった。


ヴェルデ「く、なんて技なの・・・」


ユニコ・リンクス「ヴェルディアの子よ、そなたは強い、だが戦いに御託などいらないのだよ。ここで私が倒してあげましょう」


ユニコは再び角に白い炎を繰り出した。しかし、体力も魔力も限界なヴェルデは負ける訳にはいかなかった。ヴェルデは何とか体を立たせた。しかし、手が震えているせいか、刀を落としてしまった。己の力を全て出そうとしているのだ。


ヴェルデ「なら・・・ならあなたに1つ、いい事を教えて、あげる。私達、家族は、どんな状況でも、絶対に・・・諦めないのよーっ!!!!!!」


すると、ヴェルデの手から緑色の光が出ていた。その力は今まで感じた事のない力で、この力なら勝てる気がしてきた。これが最後の一騎打ちだっ!!


ヴェルデ「喰らいなさいっ!!!"ヴェルデ・デルタハリケーンッ"!!!!!」


ヴェルデは両手をかざした。すると、そこから緑色の竜巻が現れて、ビームみたいに放った。ユニコも再びホーリー・プロミネンスを出して、2人の技がぶつかった。お互い満身創痍な状態で戦っている為、どちらかが押し切れば倒される筈だ。そんな矢先にユニコは魔力を注ぎ、最大火力で押し切ろうとした。


ユニコ・リンクス「残念だが、魔力ならこちらの方が沢山ある。そなたでは・・・」


ヴェルデ「いや、私には魔力以外にもまだあるわ。あなた、自分の命を投げ打つ覚悟はある?」


ユニコ・リンクス「何っ!!」


ヴェルデ「私はあるわっ!!自分の寿命を全て注ぐわっ!!」


ヴェルデは自分の寿命を技に注ぎ込んだ。すると、魔力とは非にならないくらい力が増していき、ユニコの技を軽く超えていった。ユニコは魔力を注ぎ込むも、それでも到底足りずホーリー・プロミネンスはヴェルデのヴェルデ・デルタ・ハリケーンに押し潰されて、ユニコはそのまま喰らってしまった。その威力は地面が抉り取られる程強く、今度こそユニコは倒した筈だ。遠くにはユニコが倒れていた。ユニコは抵抗する力も、立てる力もなかった。ヴェルデはユニコの所へ行き、ユニコに話しかけた。


ヴェルデ「あんた・・・これで終わりなの?」


ユニコ「ああ・・・ああ、全て終わったのだ。もう私の命が尽きる。見ろ、自慢の角が散り散りになっていってるだろ?ユニコーンにとって角が壊れるのは死を意味するからな」


ユニコは瀕死状態だったが、力を振り絞って話した。もうすぐ奴は死ぬ。これで良かったと思いたいが、ヴェルデの心中は複雑だった。


ヴェルデ「どうしてこうならないといけなかったの?」


ユニコ・リンクス「我々はグレマーズ様の魔力の一部から生まれた存在、グレマーズ様の言葉は絶対だ・・・」


ヴェルデ「・・・」


ユニコ・リンクス「まさか、ここまでだったとはな・・・ユニコーンなのに短い命だった。・・・しかし、最後にそなたと共に戦えて・・・良かった・・・。我が人生に悔いなし、ヴェルディアの子よ・・・」


ヴェルデ「私はヴェルデ。家族が大好きな普通の女の子よ」


ユニコ・リンクス「そうか・・・ヴェルデ、よ・・・やはり、いい名前だ」


ユニコはそう言い残して、塵となって消えた。それと同時にヴィオレ達を封じた槍も消えてかかった。しばらくヴェルデはその場に留まり、風の流れを感じた。


ヴェルデ「・・・ああ、いい風が吹く」


その後、ヴェルデは刀を鞘に仕舞い、走り出した。


ヴェルデ「みんな、ノワールがいる場所まで走るよっ!!」


ヴィオレ「・・・分かったわ。行きましょう」


ドナ「ええ、彼の野望を阻止しましょう」


アマリージョ「充電フルMAX!!!」


4人は再び走り出した。こうして、ヴェルデVSユニコの戦いは、ヴェルデの勝利と進化、そして残酷な悲劇という結果を出して終わったのだ。

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