土竜将軍と日光将軍
ブラン「もういやあぁぁぁぁぁーっ!!!」
ルージュ「う、うぷ・・・」
ヘルブラン「し、死ぬ〜・・・」
オリヴィア「S、Sterben〈し、死ぬ〜・・・〉」
その頃、ノワール達は暗黒の魔城にてひたすら特訓していた。その中の広い大地にて9人の少女達は無惨にも真っ直ぐな姿勢で横になってたり、縦にぶら下がってたり、壁に埋まっている。指導してくれているのはファザーとマザー。彼らがいつも以上にシビアに教えているせいか、みんな死にかけていた。
アスール「き、聞いてないわよ・・・こんな力・・・」
マザー「戦いでは常にこんな事が当たり前。日常茶飯事だと思いなさい」
グレーズ「でも、やり過ぎな気が・・・」
マザー「ノワールなら小さい頃からずっと受けてきてるわ。まぁ、半月かかってやっと今の所だけど」
アマリージョ「は、半月〜!!!私、遺書書こうかな?」
ヴィオレ「わ、私も地面に穴を掘らないと?」
ヴェルデ「自分達だけ逃げる気っ!?」
体育でも体力テストでも常に上位にいたアスールでさえ、体の限界を感じている。もはや特訓ではなく、地獄の試練と言った方がいいくらい悲惨な状況だ。彼女達が死にかけそうな状況時に畳み掛けるように
「休憩は終わりだ。次は魔法だ」
と更なる課題を出した。それを聞いた彼女達は全員再び死にかけた。やっと生還したばかりなのに。
ヘルブラン「えっ!?休憩終わりっ!?」
マザー「戦いに休憩などない。終わるまでやり続ける」
ブラン「さようならー・・・」
ポクッ、ポクッ、ポクッ、チーン・・・。彼女は死んだ。そこには満面の笑みで上の世界へと飛びだったブランの死体が残っていた。そらから小さく可愛い天使が自分を向かいに来てくれた。その後、ブランの魂は浄化する・・・筈だった。死ぬ事をノワールは許さない。死なないようにノワールが能力で防いでいる。もはや死ぬ事も出来なかった。
グレーズ「そう言えば、ノワールは何してるの?」
ノワール「うん?僕は・・・観察係?」
グレーズ「もう1回死んでこい」
ちなみにノワールも久々にファザーの剣の稽古を受けていた。昔はよく彼女達みたいにくたばっていたが今では自分でも訓練しているおかげか、難なくこなすようになった。更に自分でも武器の手入れをしているおかげでより強い武器になった。
ファザー「お前は相変わらず負けず嫌いだからな。最初はよくやられていたのにな」
ノワール「昔話はいい。それより彼女達の見込みはどう?」
ファザー「今はまだ弱い、昔のお前みたいにな。だが、成長すれば更なる戦力にはなる。時間は掛かるが、それは彼女達の成長次第だな」
ノワール「相変わらず優しいね。問題はマザーか」
一方、マザーによって扱かれたブラン達は今度は本が天井まである図書室にて魔法の勉強をしていた。分厚い本を1冊ずつ渡されて、その中の内容全てを叩き込むように指導し始めた。
マザー「戦いに重要なのは知恵と戦力だ。ただ魔法攻撃を放てばいいものではない。きちんと策略を立てて動かなければお前達は死ぬぞ」
ヴェルデ「死ぬ死ぬ死ぬって、もう散々聞き飽きた・・・」
ブラン「私は安楽死したかった・・・」
マザー「ちなみに今回は合宿形式だ。明日も同じようにやるぞ」
オリヴィア「グーグーグー」
マザー「寝てるとはいい度胸だな。しばき足りないか?」
オリヴィア「ピィィィッ!?」
地獄は更に続いた。分厚い本の半分の内容を叩き込ませ、終わった頃には再び魂が抜けていた。ちなみにノワールも同じ量叩き込まされたが、長年同じ本を読み続けたノワールはもう頭の中に把握していた。それにノワールの脳は不思議な事に目で見たものを全て記憶する特徴がある。ただ、この本全部となると流石にキャパオーバーになる。あの時は確かに死ぬ思いだった。けど大概の内容は把握しているから、決して無駄じゃないと思っている。
マザー「今日はここまで。これからは食事の時間だ」
ブラン「ご飯っ!!」
アスール「やっとか・・・」
オリヴィア「|Abendessen!!《アベンドェッセン》〈夕飯っ!!〉」
ご飯になるとみんな息を吹き返した。けど、それでもボロボロになっていた。気の毒に・・・。レストラン&カフェテリアでは様々なお化けとモンスターが世界、また異世界各国の料理を作ってくれる。そこでご飯を食べたり、コーヒーを飲んでゆっくり出来る砂漠の中のオアシスみたいな場所だ。そんな場所で彼女達は気力を補っている。みんなカツ丼やカツカレー、焼肉定食にラーメンなど頼んでいるが、特にみんなを驚かせたのはブランだった。ご飯はカツ丼大盛り、おかずはコロッケ、焼きそばに焼き鯖、回鍋肉、味噌汁の代わりにチャーシュー麺、デザートに特大パフェを頼みやがった。尋常じゃない量を頼み、それを1人の女子が食べるという前代未聞な事が起こった。みんなその凄さに釘付けになり、注目の的になった。
ブラン「むしゃ、むしゃ、むしゃ、美味しいっ!!これがタダで食べれるなんて最高ーっ!!!」
ノワール「・・・まじで全部食べる気?」
グレーズ「わ、私も見た事ないわ。大食い選手権?」
ルージュ「最近、大食い女子はいますがこれはそれ以上ですわ・・・」
みんなが驚いてるのは、その量を難なく食べるブランの胃袋だった。山ほどあった量は綺麗に無くなって、しかも箸の手をやめない。どこに繋がっているのか分からない体にみんな唖然としていた。そして、食器は綺麗さっぱりなくなってしまった。
ブラン「うーん!!満足満足♪♪これだけ食べれば万々歳!!」
ジャラゴン「・・・とんでもない怪物が現れた!?どこに繋がってるんだ!?」
ケンちゃん「わ、私は一体何を見せられているのでしょう?」
ブラン「さてと、おかわりおかわり♪♪」
全員「・・・え!?」
ブランの暴走は止まらない。その後も3、4回おかわりをして終わった。あれだけ食べた彼女の体型は・・・何故かスリムのままだった。いつもの彼女がこれなのか・・・?そう思うと、後先不安になってきた。
ブラン「幸せ〜」
ノワール「・・・何これ?」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
???「久しぶりだな、日光将軍」
プラチナキラー「久しぶりね、それとその呼び方やめて」
???「固い事を言うな。私達は同じ職場の同じ同期だろ?」
プラチナキラー「それでもその呼び方は嫌なの、土竜将軍さん」
その頃、グレゴリーにてプラチナキラーが土竜将軍と呼ばれる人と話していた。彼女の名は土竜将軍サルヌス・ロイホス。着物を着た女性で、常に合理主義な性格をしている。
サルヌス「私の渡した情報、役に立った?」
プラチナキラー「あの時はありがとう、あなたのおかげで色々分かったわ」
サルヌス「何、今正体不明の敵にめちゃくちゃにされてんだ。ここはお互い仲良くしようじゃなか」
プラチナキラー「ありがとう。あぁ、それと私、明日地球の高校に転校するわ」
サルヌス「転校?何故だい?」
プラチナキラー「アートルムの指示、あと私は16だから」
サルヌス「なるほど」
プラチナキラーは地球にて高校に転校する事になった。それは以前アートルムから呼び出された日。
アートルム『君に地球の学校に通ってもらおうと思う。もう学校も決まっている。あそこは転入試験があるから、そこに受かれば君も晴れて遅めの高校生だ』
プラチナ『何故地球の高校に?』
アートルム『君の大事な人が通っている』
プラチナキラー『!!!』
その言葉にハッとさせられた。それはプラチナキラーにとって1番大事な内容だったからだ。それ故、激しい衝撃を受けた。
アートルム『ああ、君は海外の学校から転校という形で通してあるから、くれぐれも問題を起こさないようにね』
プラチナキラー『何故私に?』
アートルム『ほら、君って16でしょ?本来なら高校生やってて、青春謳歌をするでしょ?だから君にもノワールの正体探しに視察を兼ねて、高校生活をしてもらおうかなーって思って』
その言葉を聞いてプラチナキラーは一瞬黙った。そもそも高校生活を送れないのはアートルムのせいだと考えた。ただ、ここで文句を言えばまた厄介事になりそうな気がしたので、とりあえず
『分かりました』
と短く承諾した。そして、現在に至る。まあ、アートルムの命令で高校に通うという変な事になったが、ある人物がいると思うと一瞬心が弾んだ。
プラチナキラー「私はこれから準備をする。明日は試験を受けないといけないから」
サルヌス「分かった、さっさとしな」
プラチナキラーはサルヌスにそう言って、自分の部屋に戻った。1人になったサルヌスはプラチナキラーが消えたのを確認すると、ただ1人笑っていた。
サルヌス「フフフ、フハハハハッ!!あいつも偉くなったもんだ!!アートルム様に気に入られる為にわざわざご苦労だわ!!ねえ、プラチナキラー・・・いや、ソール・ヴァレンティーナ」
サルヌスはその後、姿を消した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
その頃、暗黒の魔城ではブラン達は再び悲惨な目に遭っていた。みんなマザーの激しい指導に魂を何回も抜け出された。その度に魂は戻って、再び指導される。もはや、ここは無限地獄と化して行った。そんな彼女達とは逆にノワールは研究室で何かを開発していた。壊れたり、まだ使える家電、金属工場から出た使えない部品、CHO合金を使って新たな仲間を作っている最中だ。
ノワール「さてと、こいつが完成すれば・・・」
ジャラゴン「こ、これは・・・!!!」
ケンちゃん「な、何に使うのですかっ!!!」
ノワール「これが完成すれば・・・!!!」
ジャラゴン「か、完成すれば・・・???」
ケンちゃん「完成すれば・・・!!!」
ノワール「僕自身、楽が出来るっ!!!」
ジャラゴン「・・・はい?」
ケンちゃん「・・・聞かなきゃよかった」
一体何を作っているのか、近日公開!!!お楽しみにっ!!!
ジャラゴン「・・・誰に言ってるんだ?」
ノワール「・・・何も言うな」
ケンちゃん「・・・1番いらないやり取りですね」




