↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノワール・モンスター  作者: モンキー・東・エルジェ
第2章 マゼンタ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

79/118

謎の銃

 黒子「これは・・・」


謎の人物A「我々の調査団が調べたものです。能力者を次々と生み出す魔道具(マジックアイテム)の詳細が分かりました」


ある夜、あるホテルのレストランに来ていた黒子。黒子はレストランの一室で2人の人物と話していた。2人は黒子にある写真を見せつけた。それは黒い銃を手に持ったポワソンの姿であった。普通から見ると、ただの写真にしか見えないが黒子だけは目の色を変えていた。


黒子「じゃあ、この銃をあいつが持っているっていう事?」


謎の人物B「それが・・・この写真を撮った者は既に殺されてしまい、写真に写っている建物も我々が駆けつけた後にはもぬけの殻でした」


黒子「あいつならしかねないわ。まさか、銃を持っているとは思わなかったわ」


謎の人物A「ええ。ですので、ここから先は能力者でない我々には不可能です」


黒子「だから、能力者である私に頼みに来たと・・・」


謎の人物B「はい、我々も陰ながらもご協力する所存です」


黒子「いいわ。これは私が片付けないといけないわね」


黒子は写真をポケットにしまい、運び出された料理を食べた。黒子が目にした銃の正体、それは撃ち込むと能力者を生み出す能力覚醒の銃、"ガイスト"だ。この銃に撃ち込まれれば能力者となれるが、逆に適合者ではない者には死んでしまう恐ろしい銃。さらに能力は選べれない。例えるなら、人が能力を選ぶのではなく、能力が人を選ぶという事だ。


黒子(早く回収しなければ、奴がまた使えば厄介だわ)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


夕方6時。今日は珍しく外で済ませて家に帰ろうとした。大事な話し合いではあるし、外で食べても問題ないと思う。何しろ、出張が多いせいかそうゆうのには慣れてきた。心残りといえば、子ども達だろう。今頃、自分に会えなくて寂しい思いをしてるに違いない。そう思うと、つい必死に走りたくなってきた。人混みを避け、誰にも追いつけない速さで走り、やっとの思いで家に着いた。急いで鍵を探して、ドアを開けた。


黒子「ただいまーっ!!みんな、待たせてごめんねー!!!」


宝華「あ、おばさん。お邪魔してます」


黒子「もう!!私の事はおばさんって呼ばない・・・てあれ?」


そこには何故か幼馴染の宝華が来ていた。玄関を見れば他に靴がいっぱいあった。黒子はそのまま居間に行くと、そこには机にたこ焼き機とホットプレートを置いて、たこ焼きとお好み焼きを焼いている黒季と女子達の姿があった。黒季は今お好み焼きをひっくり返すのに集中していたが、ふと見上げると自分の母の姿が見えた。


ジャラゴン「う〜ん、広島風お好み焼き美味いっ!!」


黒季「良かった。あ、おかえり」


黒子「あら?ただいま?」


黒季は一応挨拶をして、再びたこ焼きとお好み焼きを焼き続けた。その後、白沢達も黒子の存在に気づき、お邪魔してますと声をかけた。その後、玄関から春香、夏菜、秋穂が帰ってきた。手には食料ぎっしり入ったエコバッグやカゴ、ダンボール箱を手にしていた。


春香「え?もう帰って来たの?今日は遅くなるって?」


黒子「たまたま早く終わっちゃったのよ」


夏菜「あ、今家で歓迎会やってるんだけど、母さんもどう?」


黒子「まあ、歓迎会なんて!!誰の歓迎会?」


黒季「えっと、この留学生にツインテールとクールなのか分からない人、眼鏡女子の3人」


赤城「名前で言いなさいよっ!!」


黒季「でも、何かあの、ほら・・・」


灰川「何故恥ずかしがる?」


氷山「あの、焦げちゃいますよ?」


本当はノワールファミリーに10人が遂に揃ったパーティだが、母さんにそんなの言える訳がない。異世界人だという事も出会ってから話してないから、まだ自分が異世界人である事は伏せる事にした。これはジャラゴン以外誰も知らない。


冬美「あ、ママッ!!おかえりー!!」


冬音「・・・おかえり」


黒子「ただいまー!!私の可愛い子供達!!今日は母さん、良い物を買ってきたから一緒に食べましょうよ!!」


オリヴィア「オーッ!!!ソレハ楽シミネ!!!!」


白沢「そんな、わざわざすみません」


黒子「いいのよ!!いつも黒季がお世話になっているから、そのお礼よ!!」


宝華「でも、あまり長居するとご近所迷惑になりますので、きりがいい所でお暇しますので」


黒子「明日、休みでしょ?泊まっていきなさいよ!!服は何着もあるから!!黒季、良いでしょ?」


黒季「何で僕に聞くの?今、生地作って、厳島神社の模型作っているから静かにして」


宝華「何してるのよっ!?台所で模型作るなってデカいなっ!?」


黒季「ついでに宮島全体を再現しようかと・・・」


宝華「こんなの観光地でしか見た事ないわっ!!余計な事しないで生地持って来て!!」


ジャラゴン「じゃあ、僕が続きをやっておくよ」


宝華「お前はやらなくていいわっ!!」


こうしてはちゃめちゃになりつつあるパーティー。母さんも途中参加し、みんなでたこ焼き・お好み焼きパーティーを楽しんだ。やがて生地が全て無くなった頃にはもう夜の9時になっていた。ほとんど白沢が食べてた気がしたが。みんな各家に連絡をしているらしく、僕達家族は片付けと風呂、途中の模型作りに専念した。


黒子「じゃあ、母さん冬美と冬音と入るわね」


黒季「早く出てよ。うちには風呂の長い人が6人もいるのに、さらに長く入りそうな人が数人来てるんだからね」


赤城「決めつけるな」


灰川「あんたは少し女心を知る必要があるわね」


そう言うと、母さんは冬美と冬音を連れて風呂に入った。その頃、白沢達は居間で今までの出来事を話し始めた。


白沢「最初、彼の姿を見た時は驚いたわ」


オリヴィア「私モ驚イタネ。ソウ言エバ、アノ人元気カネ?」


氷山「へー、あなた達は黒季君の古い付き合いなんだ」


ジャラゴン「どうもお初にお目にかかる、我はジャラゴンだ。よろしゅうな」


ケンちゃん「ケンちゃんです。異世界について右に出る者はいないです、自称!!」


灰川「自称って自分で言うんだ・・・」


赤城「城を持っていますのっ!?」


秋穂「うん!!とにかくヤバいわよ!!見たら飛ぶわよ!!」


夏菜「今度はみんなでいきましょうよ!!紹介したい人もいるし」


春香「そうね、私もまた会いたいわね」


宝華「そう言えば、黒季の家に止まるのは小学生以来かな」


まあ、楽しそうで良かった。僕は洗濯物を洗濯機に入れようと洗面所に向かった。母さんのスーツは相変わらず放り投げてあった。シワが出来るから、床に捨てるのはよろしくないな。そう思い、スーツを持ち上げるとポケットから何かがヒラリと落ちた。写真のようだ。母さんが写真を持ち歩くのは珍しく思い、ふと拾ってみた。するとそこには銃を手に持ったポワソンの姿が写っていた。この写真を見た時、ある出来事が脳裏をよぎった。それはサファイア騎士団長サファイアがいたあの研究所での戦い。彼女は動きが分かる能力を使い、攻撃を難なくかわしていた。さらに研究者だったかな。彼女の存在は今の所、僕しか知らない。それが何故母さんのスーツにあったのかは分からない。とにかく持っていたもう一台のスマホで写真を撮った。そして何事もないように、写真をスーツのポケットにいれ洗面所を出た。女子達はまだ話し合いを続けていた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ポワソン「ボス〜、実はピーターが大量に人間を仕入れてきたようなんです〜。実験ように買って頂けませんか?」


アートルム「ああ、最近彼はよく集めてくれるね」


その頃、グレゴリー本部ではポワソンがアートルムにねだっていた。何やら誘拐した人間を売り捌いているカオスがいるとか。もちろん人体実験が大好きなポワソンには都合がいい商売相手だ。そんな風にねだっていると、ネメアーが横から入り


「人間くらい自分で買えっ!!何故ボスにねだる!!」


と反論し、ポワソンに近づいた。するとポワソンはどこからか銃口の大きなカラフルな銃を取り出し、ネメアーに向けた。


ポワソン「私、ボスの為に一生懸命働いているのよ。あの銃を撃って能力者を見つけ、その能力者から能力を取り出すのも苦労するのよ。ねぇ?買ってくださる?」


アートルム「ふ、いいだろう。買ってあげなさい」


ネメアー「なっ!?しかし・・・!!」


アートルム「ギャングには取引がつきものだ。そうだろ?」


ネメアー「くっ・・・」


ポワソン「ふふふっ!!後で請求するから楽しみにしててね〜♪」


そう言い残すと、部屋を出た。彼女が今やっているのはあの能力者を生み出す銃、ガイストを使って能力者を生み出す。そしてその能力者の能力を彼女が取り出す仕事をしている。ポワソンの能力は"私を止めないで《ドントストップミーナウ》"。この能力は他人の能力を奪う能力で、この力によって取られた能力はキューブ状になる。それをポワソンの科学力を駆使して、液体状にしてそれを売り捌いている。その能力を打ち込めば、誰でも能力者になれる。だが、デメリットもある。能力が適合しなければ、体が拒絶反応を起こし、体が破裂する。さらに購入額は国家予算並みかそれに近い金額だという。この商売でグレゴリーは財を成している。もちろん裏社会の存在の為、表立ってやる事はない。


ポワソン「またこの銃を使って、儲けさせて頂くわ〜♡」


ポワソンは高笑いしながら、研究室に戻っていった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


場所は変わって警視庁本部庁舎。そこのある部屋では捜査本部が置かれていた。そこには沢山の警察官や科捜研がおり、みんな話し合っていた。中にはパソコンを使って何かを調べている人もいた。そんな時に扉がガチャッと開き、数人の警察官が入ってきた。それを見た他の人達はすぐさま立ちつくし黙り始めた。ここは警視庁捜査一課。ここにいる人は全員捜査官だ。


貫禄のある捜査官「捜査一課長に礼!!」


貫禄のある捜査官の一声でみんな深く敬礼をして、着席した。そしてその男性は話を続けた。


貫禄のある捜査官「えー、ではこれより東京都私立アンデルセン広凌高等学校女子高生連続誘拐事件についての捜査を始める!!被害者は朝南千夏(あさみなみちなつ)17歳!!アンデルセン広凌高等学校の生徒会副会長!!犯人からの要求はなく、動機は不明です!!」


誘拐されたのはアンデルセン広凌の生徒会副会長、朝南千夏。彼女は朝南財閥の令嬢だ。成績優秀かつ運動神経抜群、さらには地域ボランティアなど説教的に参加していて、次期生徒会長と言われる程すごい人だ!!さらに性格もよく、生徒だけでなく教師陣からも信頼を集めている。これだけなら身代金目的の誘拐の線は高い。しかし、犯人からの要求がない為、捜査は困難していた。他にも東京都内だけでも誘拐事件が勃発しているようで、様々な区内で捜査本部が置かれている。幸いな事にまだ東京都内だけで起こっているが最悪、日本全国や世界各国まで同じ事件が起こるとなると、捜査は余計困難になる。何としてでも被害者を救いたい一心である。


捜査官「最後に朝南千夏を確認したのは東京の新宿駅の改札口。その後は確認されておりません」


貫禄のある捜査官「犯人は被害者は何らかの恨みを持っているかもしれないが、現時点ではあらゆる先入観を廃し、犯人と被害者の関係性と事件当日の足取りを洗い出す!!」


捜査官一同「はいっ!!」


貫禄のある捜査官「では一課長、お願いします!!」


すると一課長は黙って立ち、大勢いる捜査官に向かって熱意を伝えた。


捜査一課長「今回の被害者はまだ17歳の女子高生。生存確認が出来ない今、我々のすべき事はただ一つ!!被害者家族の為に全力で被害者を探し出す事だ!!このような卑劣な犯行を絶対に許す事は出来ないっ!!被害者を見つけ出し、必ず星をあげるっ!!」


捜査官一同「はいっ!!!!!」


そう言うと、捜査官一同は動き始めた。彼の激しく熱かりし魂の叫びを聞き、みんなの指揮が上がったのだろう。この捜査一課長の名は大波純二(おおなみじゅんじ)。ヒラから捜査一課長に成り上がった最強の警察だ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


???「ふっふっふっ・・・だいぶ集まってきたな」


その頃、ある場所にてあるカオスが居座っていた。彼の名は"ピーター・ランチューダー"。独自の技で人を攫い、それを商品として売り捌く人身売買で利益を得ている蜘蛛のカオスだ。人身売買と言えば、グレゴリーのカオス共が行っているが、彼はある特殊なやり方で利益を出している人攫いのプロだ。そんな彼は捕まえた人間の数を数えていた。


ピーター・ランチューダー「そう言えば、ポワソンの奴からまた新しい注文が入ったな。あいつ、かなりの数の人間を欲しがっていたからな。やっぱり持つべき者は太客だな〜!!」


するとカオス兵が1人入って来た。何やら情報を伝えに来たようだ。それを聞いたピーターは


「ふ、構わん。どこかでネズミが動いてる噂は聞いてるからな。大事な商品を盗んでたまるか。とはいえ、隠し場所まで辿り着ければの話だがな」


と一蹴した。その後、カオス兵に持ち場に戻るよう指示した。


ピーター・ランチューダー「今回はとびっきりの商品が手に入ったからな〜。あいつだけ値段設定を変えてがっぽり搾り取ってやるー。ああ、楽しみだ〜!!」


彼の目の前には縄で拘束され、目や口に布で隠された朝南千夏の姿があった。彼女は今、気絶している。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。