表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/139

第九十一話 バハムートが来た。

 高度15000メートルで人体に異常が見受けられなかったので、30000メートルまで上がった。

 地球なら成層圏じゃないかな。景色を見て地球の丸さを実感して、空の暗さから宇宙の近さを知るはずなんだ。


 でも、全然それが無い。


 上空100メートルを飛んでるのと変わらない。きっと、まだ何かあるんだな。


 高度を上げても、何も異常は無いので退避させてた仲間を全員乗せてある。でも、どうするか決めてない。とりあえず、この更に上空にあるだろう浮遊大陸を見つけに行こうかと思う。


 「上昇だ!」

 「まだ上がるの?」


 今日の操縦士であるアキナの顔が不安そうだ。

 しかし俺は、その表情を無視して頷く。アキナは覚悟を決めたのか、頷いて更に上昇を開始するのだが、フユミの声が割って入る。


 「上昇やめ! 何かくるよ!」


 アキナは上昇を止めて停止する。そして俺からの指示を待っている。


 「接近してくる奴が、どんな奴か分かるか?」

 「分からない。憶測で構わないなら、ドラゴンだと思う」


 そんなとこだよな。

 この高い場所を蜂っ子達は飛ぶ事が出来る。だが、この高度まで飛んで来るのは無理と聞いた。

 つまり、翼を持った種族は無理だろう。俺達が知らない未知の存在でもない限り。


 「伝令。ベティとレヴィを至急呼んでくれ。それと飛行部隊に出撃準備」

 「了解」


 三人の蜂っ子が部屋を飛び出していく。そんな短い間でも、未知の飛行物体は急速に接近してきた。もう視力に優れた蜂っ子じゃなくても、はっきりと視認できる。


 ドラゴンだ。


 もっとも、俺は映画やアニメ、本の挿絵くらいでしか見た事はないけれど。

 しかし、このドラゴンはパートナーになる前のベティやレヴィくらい大きいんじゃないか?


 「フェイロン、何やら来たらしいの? おぉッ!? 彼奴は!!」

 「懐かしい。バハムートなのだわ」

 「よし、フェイロン。ついてまいれ!」

 「話をつけるのだわ」


 ベティとレヴィは、来てからドラゴンを見るなり、一方的に話をして出ていった。騒がしいよなぁ、主にベティが。


 もちろん、俺もあとを追って走っていく。だって俺の為に動いてくれてんだから。


 外へ出るとビルみたいに高いドラゴンと、小さい美少女二人が対峙していた。それにしても、こんなバカデカイ奴が飛んでるなら、この空飛ぶ島のサイズは正解だった。


 小さいと一撃で破壊されそうだ。こんな上空で空中分解して放り出されて、音速で地面に叩きつけられるなんて、イヤだよね。


 「久しぶりじゃな!」

 「三人揃ったのは五千年前くらい?」


 二人がフレンドリーに接してるのに、ドラゴンはイライラした様子だ。


 『貴様ら、何故ここにいる?』


 人間の言葉を話せないからか、直接心に意思を伝えてきた。ここにいるのは俺の意思だから、俺が言うのが早いかな。


 俺は異世界人で神に連れられて来た事

 ベヒモスやレヴィアタンを

 神にもらった能力でパートナーにした事

 この空飛ぶ島は浮遊大陸が落ちた場所を

 探して浮遊石を集めて作った事


 などを、ベティやレヴィに茶々を入れられつつ説明した。


 『ベヒモスがいれば、それも容易かろうが、それにしても、こんなところまで来るとはな』


 呆れたような、困ったような、悩んでる雰囲気なので聞いてみた。


 「人間が来るのはマズイですか?」

 『空を飛ぶのは構わんのだが、この高度が問題なのだ』


 陸の王がベヒモス、海の王がレヴィアタン、空の王がバハムートなら、バハムートが許可すれば済むんじゃないのかな?


 『実はな、私の権限は低空のみでな』


 バハムートが話してる時に、ベティとレヴィが服を引っ張ってきた。見ると二人が悪い笑顔を浮かべてる。


 「彼奴もパートナーにしてしまえ」

 「同感! なのだわ」


 バハムートに近寄ると体に触って、いつものセリフを言ってみた。


 「俺のパートナーになれ!」


 『うわぁッ!? なにがあったんだ!?』


 巨大なバハムートが、あっと言う間に小さく輝く塊になった。そして光が弱まると、そこに美少女がいた。


 「あぁ〜ッ!! 人間になってる!?」

 「竜としての能力は残ってるし、角や鱗もあるから人間と言うより、竜人ってとこかな」


 自分なりにフォローしたつもりだったけど、めちゃくちゃ怒られた。竜の姿だったら怖かったと思うが、美少女になっちゃったからね。

 

 可愛かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ