表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

仮説1 マスクの装着率が感染拡大に多大な影響を与えている

新型コロナウィルスが中国武漢で発生し、日本で初感染者がでたのが1月下旬。そこから、中国やイタリア、スペイン、フランス、アメリカなどで爆発的感染を引き起こし、多数の死者もでている。その一方で、ニュージーランドや台湾のようにいち早く予防対策をとり、かなり少数の感染者で抑えている地域もあるが、日本はどうかといえば、必ずしも対策に万全の体制をとってきたとは言い難い。武漢及び中国・湖北省からの入国禁止は比較的早く行ったが、中国全土入国制限をかけたのは3月5日、入国禁止対象にしたのは4月になってから。


感染者の把握に必要なPCR検査も遅々として進まない。にも拘わらず5月13日現在で感染者数約16000人、死者数660人という人口や人口密度を考えた場合、極めて低い感染者数であり、死亡者数にとどまっている。


国を挙げての感染予防対策が万全でなかった(緊急事態宣言は発出したが、世界の動きからみれば、極めて緩い制度)が、結果として防疫という面ではある意味成功している部類に入る。そこには、何か理由があるはず。その理由として考えてみたのがタイトルの5つの仮説である。


もちろん、私は疫学の専門家でもないし、医学を学んだ知識も知見もない。だから、すべては素人の仮説(浅見光彦の探偵ごっごにも及ばない程度だ)に過ぎないが、できれば、こうした素人の仮説に対して、専門家の方々がきちんと検証していただきたいと思っている(それが今後予想される第2波、第3波に備えるために必要だと思われるので)


仮説1 マスクの装着率が感染拡大に多大な影響を与えている


日本人の多くが誤解しているが、マスクにウィルス感染予防の効果はほとんどない。(加藤厚労大臣が言った誤解は本人及び厚労省のコミュニケーション不足だが、これは本当に日本人が誤解したままだと思う)医療現場(特に手術などで使用されるn95と呼ばれるマスク)で使用されるサージカルマスクならば、効果は期待できるが、市販されている不織布のマスク程度であれば、マスクだけで感染を防ぐことはできない。それが事実だ。


しかし、その一方で、マスクには絶対的な効果があると思われる。それが感染拡大防止効果である。


前段でマスクだけでは感染を防ぐことはできないと書きながら、感染拡大防止効果があるというのは、一見大きな矛盾のように思えるかもしれないが、マスクには(自分の)感染を防ぐ効果は低くても、(自分が人に)感染を移さない効果は高い。これはすでに科学的にも実証されていると思われる。


もともと、新型コロナウィルスをはじめ、結核菌など一部のウィルスを除けば、多くは空気中を長く漂うことは難しい。今回の新型コロナウィルスでも数メートルといわれている。しかも、自然発生ではなく、ほとんどは人の飛沫によって放出されたウィルスであるので、逆にいえば人の飛沫を抑えることができれば、飛沫感染の可能性は格段に低くなると考えられる。


だからこそ、マスクの効果が期待できるわけだ。マスクは口や鼻を覆うのだから、くしゃみや咳、あるいは息を吐くときには、マスクを通して外気に触れる。くしゃみや咳はもちろんのこと、呼吸する息でもウィルスには水分が付着して放出されるわけで、その大きさ(3μ~5μ)になれば、サージカルマスクであれば、ほとんど漏れることはなくなる。つまり、マスクをしていれば、人に移す可能性は極めて低く抑えることができると考えれる。


今回の新型コロナウィルスでいえば、感染者の2割程度が無症状感染者だといわれている。つまり、この人たちが、いかにマスクを着用しているかどうかが感染率の増減に大きくかかわっているのではないかというのが、最初の仮説である。


日本人は、冬になれば、多くの人がマスクを着用する。それは、インフルエンザ予防でマスクをする人が多いわけだが、前述したように、マスク自体で感染を防ぐことは難しい。ところが、多くの人がマスクを着用している。まさに老若男女問わずである。


一方、今回流行が拡大した欧米では、コロナ流行前からマスクを着用していた人は少ないと思われている。何度もいうようにマスクの着用が感染防止につながったのではなく、無症状感染者がマスクを着用している率が欧米と日本では雲泥の差があるのではないかということだ。


この差が、欧米と日本の感染者数の差を生んでいるのではないかと私は思っている。


日本人は、自分が感染したくないから(コロナだけでなく風邪やインフルエンザを含む)マスクを着用しているわけだが、それが結果として、人に感染させることを極めて抑制的にさせることができたのはではないだろうか。



検証方法

冬の間、ほとんどマスクをしていたという20~40代の200人程度を対象に抗体検査を行い、抗体保有者がどの程度いるか、そして、抗体を保有していた人間の周辺で何人くらい感染者がいるかを調査すれば、感染していてもマスクを着用していたことで、感染をどの程度防げていたかが実証できるはず。(続く)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ