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地味な幼馴染が好きな俺はバイト先の黒髪清楚な美少女に恋愛相談をしているが、なぜか彼女はいつも頰が赤い。なお、2人は同姓同名。  作者: 午前の緑茶


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実践2(とりあえず褒めてみる)

 バイトの柳瀬さんと話した翌日、早速実践するべく朝早くに登校した。

 教室へ向かう途中、水場で柳瀬さんの姿を見つけた。

 

「や、柳瀬さん、おはよう」


 まだ慣れない挨拶で緊張しながらも柳瀬さんに声をかける。


「え?一ノ瀬くん!?お、おはよう!」


 柳瀬さんは俺を見て驚いた声を上げたが、すぐに少しだけ明るく返事を返してくれた。


 たったそれだけで胸が躍る。

 もう一杯一杯で逃げ出した気持ちともう少し話したい気持ちに挟まれる。

 昨日の逃げてしまった反省を生かして、俺はさらに言葉をなんとか振り絞って続けた。


「……花瓶に水入れてるの?」


「う、うん」


 目を合わせるのは恥ずかしく、俺と柳瀬さんは2人で一緒に花瓶に視線を送る。

 ジャー、という音とともに透明の花瓶に水が入っていく。


「毎日、花瓶の水を入れ替えてくれてるの柳瀬さんだよね?」


「え!?知ってたの?」


 驚いた声を上げてパッとこっちを向く柳瀬さん。前髪の間から覗く瞳は丸く見開かれていた。


「ま、まあ。前にも花瓶に水を入れているところ見たことがあって……」


 今こそ褒める時だ、そう思い勇気を振り絞る。


「…………や、柳瀬さんのそういうさりげなく人のためにやっているの……凄くいいと思う」


 褒めるのに慣れていないので、上手く伝えられているか不安だがなんとか言い切ることが出来た。

 緊張と恥ずかしさで顔が熱い。


「え……あ、ありがとう……」


 柳瀬さんは褒められたのが恥ずかしかったのか、顔を赤らめて俯くと小さく礼をしてきた。

 

「花瓶、俺が持つよ。教室まで運べばいいんだよね?」


「う、うん……」


 女の子、それも好きな人に物を持たせる訳にもいかないので花瓶を持つ。

 教室へ向かう間、緊張で何を話していいか思い付かず、ただただ沈黙が流れていった。

 まだ静かな校舎の中で俺と柳瀬さんの足音だけが響き渡る。沈黙の時間が伸びるごとにだんだんと気まずさが重なっていく。


「じゃ、じゃあ……」


 教室へ着くと、気まずさから逃れるようにさっさと柳瀬さんと別れようとする。


「ま、待って!」


「え?」


 袖を引かれ、思わず変な声が出てしまう。

 袖を引く柳瀬さんの様子を伺うと、彼女は髪から露わになっている耳まで真っ赤にして俯いている。視線は地面を彷徨わせるように左右に揺らしていた。

 少しの沈黙の後、ゆっくり俯いていた顔を上げてこちらを向いた。


「……明日も……手伝ってくれる?」


 彼女は朱に染まった顔で俺を見つめ、消え入りそうな小さな声でそう言ってきた。


「わ、分かった……。じゃ、じゃあね」


 あまりの可愛さに頷くことしか出来ない。


「う、うん。ありがとう……」


 柳瀬さんと別れた俺は急いで自分の机に向かう。


 なんだよあの顔、めっちゃ可愛すぎる……!!

 

 自分の机に突っ伏してひたすら彼女の可愛さに悶え続けた。

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この作品を元にして作った長編版です。勘違いの部分はそのままに、設定をかなり変更していますので、気になった方はフォロー・評価をしていただけると今後の励みになります(*・ω・)*_ _)ペコリ


俺は知らないうちに学校一の美少女を口説いていたらしい
― 新着の感想 ―
[一言] おっと、これが更新されるのはノーマークでした(笑) 凛ちゃん、がんばったね~
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