表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
静電気は最強に憧れる  作者: ウエハル
開会
12/49

鎮めよ賢女、讃えよ勇士 その4



「そうかそうか…覚えてねぇか…」


「ああ、俺は初対面だ」


「なら…容赦はしないッ!!」

木の枝を振り上げ秋雄に向かって来る。

そんな攻撃を身軽に躱し、スプレー缶を構える。

「ネックレスを渡せば許してやるよ…って、あれ?」

ロッシの首元をよく見ると、ネックレスがない。分身のロッシか、それともどこかに隠したのか。


「ネックレスを出せ、じゃないと大火傷するぞ」

視線をロッシの顔に戻し、睨みつける。ロッシは背筋を少し反らし、時でも止まったように表情を全く変えない。

「勝てると思ってるのか…?そんな静電気如きが…」



足音を殺し近づく影が1つ。

「がっ…!」

秋雄は背後から首を絞められる。スプレー缶を使うと自分まで燃えてしまうため、腕を離せない。どんどん力は強くなり、苦しくなる。

「っ…!」

喉で唸り声を上げ。首に回る手を掴み、離す。


「(あれ…案外簡単に離れたな…)」

力が強いと思ったが妙に楽に引き離せた。後ろにはやはりロッシの分身がおり、2人に挟まれた。

「(まさかこいつら…試してみるか…)」


秋雄は分身の方を向き、殴りかかる。すると予想通り分身は横に回避し、姿勢を低くしながら脚をかけてくる。

秋雄はそれをジャンプして回避すると、左足を軸に振り向きながら顔面に強烈な蹴りを入れる。

「「「オボガァッ!!」」」

2人のロッシは顔をへこませ鼻血を滴らせる。秋雄はその様を無言で見つめる。



ガササッ…

「ウオオッ!」

顔から鼻血を飛ばしながら、かなり太い木の枝を構える3人目のロッシがまた森の中から現れた。

「…」

乱暴にその木の枝を振り回す3人目のロッシを横目に、冷静に姿勢を屈め、余裕で回避する。

回避した後に地を蹴りすぐロッシの持っている木の枝を片手で掴み、取り上げる。

「(やっぱこいつら…)」

3人のロッシは鼻血を拭いながら秋雄をじっと見つめる。だが、あちらから来る様子や動作は全くない。


「お前ら…力も分割されんのか…?」


「!」

3人揃ってギクッと渋い顔をする。

「分かりやすいな…物を持ち上げる腕力や走る力はあるけど拳で殴る力はないってか」



「似合ってるぜ…」


秋雄は同情の微笑みをする。

「うるせェェエーーーッ!!!なめんな青二才がァァーッ!!」

3人は足並み揃えて走ってくる。何も持っていないロッシはまさに幼児だ。

「同い年だろうがよォッ!」

すぐにガスを噴出し点火する。ガスを多く噴出したため炎は大きく広がり、3人のロッシを見えなくなるほどに包み込む。


「あちィんだよォォォオオ!!!」

1人のロッシはいつのまにか高々と炎を飛び越え、上から秋雄に蹴りを入れる。秋雄は2mほど吹っ飛ぶ。


「ぐっ!…」

どこにも引火しなかったのか、炎はすぐに消える。しかし秋雄の視界に映ったロッシは1人だけだった。

「(分身は森の中に逃げたか…?)」

一瞬森の中を見て、ロッシの方に目を戻すと

「あれ…3人に戻っ…4人に増えてやがる!!?」

幻影なのかロッシは4人になっていた。確かに4人いる。


「俺の能力『ラ・クイエテ』は分身するだけじゃねぇんだぜ…分身を高速で本体に戻すとちょっとばかし「加速」が起こる…背中を押されたみたいになァ!」

真ん中にいた1人のロッシが走り出す、あれが本体のようだ。しかし走る速度が遅い。秋雄は再びスプレー缶を構える。

すると磁石が引き寄せられるように分身のロッシが宙に浮かび、本体であるロッシに飛び込む。


「無駄だッ!」

スプレー缶を構えたと思っていたら、スプレー缶を持っていなかった。

ロッシはいつのまにか秋雄の真後ろに回っており、スプレー缶を奪っていた。

「なんだよ…普通に強いじゃあねぇか…」


「加速出来ることは今まで会った人間には隠してた…お前が初めてだよ…そしてお前に言えたことが嬉しい」

スプレー缶を投げ、キャッチして遊ぶ。

「さっきからなんで俺に執着するんだ?俺なんかしたか?」


「さっき言ったとおりお前を恨んでいるのが主な理由だが…」


「俺お前をいじめてた記憶ないけどな…」


「秋雄、お前がいじめられそうでいじめられなかった理由が分かってな…言いたくてゾクゾクしてるんだよ…」


「だからいじめられそうだった記憶もねぇって…」


「俺を倒したら教えてやるよ…」


「ま、まあ結局倒さないといけないし…しょうがねぇか…」

その言葉を言い終わるとすぐにロッシの中から3人のロッシが現れ、真ん中の本体であるロッシが殴りかかる。

そして分身は本体に向かって一直線で引き寄せられる。

「オラァッ!」

秋雄は地面を蹴り上げ、土を高く上げる。それはロッシから見れば無駄な足掻きだった。

「ッ!…」

目を閉じ、腕で顔を覆う。


「ウォォオーーーッッ!!!!」

秋雄はロッシを殴ることはなく、なぜかロッシ本体と3人のロッシの分身の間に挟まれるように入っていた。

「…?何を…!」

ロッシは後ろから聞こえた声に振り向く。


「喰らえイタリア野郎ォォォオ!!!」

秋雄は引き寄せられ、全く止まる気配のない3人の分身に体を押され、ドロップキックのような形で本体に高速で飛び込んでいく。

「こいつッ!一瞬で弱点を突きやがったァッ!!?」

目を丸くし、慌てて後ろに走る。

だがすぐに走るのをやめ、秋雄を殴ろうと振りかぶる。


「あッ!…分身してるから殴っても意味ねェェエーッッ!!!!」

そして秋雄の足は荒々しくロッシの腹を蹴る。

「ゴゥフッ!!」

地面に落ちることはなく、分身が一方的に近づいているため、ロッシは障害物が現れるまで永遠に秋雄に蹴り押され続ける。

「ウォォオワーーーッ!!!」


しかし障害物は現れない、現れたのは崖だった。そこには滝のすぐ後に川を跨ぎまた滝があり、階段のように断崖絶壁となっていた。



「やべッ!」

崖に近づいた秋雄は挟まれたながら腰を曲げ、ものの見事に横の隙間から脱出する。

ロッシの顔が青ざめる。


「そして起こるのは…「加速」ッ!!」

秋雄が分身と本体の間からいなくなったため、すぐに分身に飛び込まれ、ロッシは加速する。そして瞬く間に崖を飛び越え海の真上、空に放り出される。


「ウワァァァァァァァアア!!!!!」

ロッシは豪快に海に落ちる。

水飛沫は爆発のように大きく、死んだんじゃないかと思うレベルだった。


「ネックレス取ってねぇ…どうしよ…」



新作の構想思いついたんで超駆け足で終わらせます。

倒し方がちょっと分からないという場合はすいません。どうしようもないです。

   

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ