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第六話 天才

相川の片腕が青柳に直撃する


「あんだけ大口垂れてたのに大したこと…」


青柳は身体を水のようにして直撃を阻止している


「は…?」


青柳は申し訳なさそうに相川を見つめる


「あーごめん 非常に残念なお知らせなんだけど 僕…物理攻撃効かないんだよね〜」


相川は激怒する


「てめぇなめてんのか!くだけろぉぉ!」


相川がもう片方の腕をハンマーのように肥大化し青柳に向かってフルスイングする

青柳は相川に向けて拳を握り人差し指を指し親指を立ててまるで片手を銃のような形にする


「ばんっ!」


次の瞬間、青柳の人差し指の先から巨大な水の弾が出現し相川の肩に直撃する 肩に大きく穴が開き片腕が落ちる


「な、なに…水ごときが俺の腕を?」


青柳がニヤリと笑う


「ははっ、やっぱみんな水が最弱だと思ってるよね だから僕が今から水最強説を立証してあげるよ」


相川が腕を再生させてさっきより数倍でかく腕を肥大化させて上から振り下ろす


「なにが最強だ、所詮水なんだ!」


「君は知ってるかい?この世で1番切れるもの」


青柳は身体を水にして相川の攻撃を無効化する


「くっ!」


「それはナイフでも刀でも剣でもない」


相川が再び攻撃を繰り出さそうと両腕を振りかざし青柳を挟み撃ちにする


「何さっきからごちゃごちゃ言ってんだよ!死ねや!」


溺死流法(できしりゅうほう) ニ花(にのはな) 流水刃(ウォーターカッター)


相川の両腕が突然、すとんと落ちる 相川は何が起きたかわかっていない


「はっ…?何が起きて…」


相川の両脚が突然切れて相川はだるまのように四肢がなくなっている


「く、くそが!」


「ウォーターカッターって知ってる? ダイヤモンドをも切ってしまう優れもの」

「それに速度は音速の2〜3倍 君の目では到底捉えることは不可能だよ」


「ふざけやがって!俺はまだ終わってない!」


相川はだるま状態で立っているが両脚を再生させようとする


「残念ながら遅いよ」


青柳が相川の頭を狙って指を銃のような形にし大きな水の弾を指先から弾丸のように発射させる


「ばんっ!」


相川の頭に水の弾が当たり頭が破裂する 相川は霧のように消えていく

青柳は玲夜の方に振り返る


「討伐完了!君、よくここまで生き残れてたね もしかして守護霊いる?」


玲夜が武綱の言葉を思い出す


「あ、はい 水の守護霊が」


青柳が微笑む


「そっか!僕と同じ溺死の守護霊か! じゃあ僕の拠点来なよ ここにいるのも危ないし」

「それに、僕が教えてあげるよ?戦い方ってのを」


玲夜が辺りを見渡し武綱を探す 武綱を見つけ首を傾げる 武綱は体を縦に振りまるで首を縦に振るかのような仕草を見せる


「分かりました、お言葉に甘えてついていかせてもらいます!」


青柳が気合いを入れる


「よし!早速行こっか!」


青柳が突然、玲夜の手を掴む 玲夜は驚き青柳を見つめる


「え?な、なんですか?」


青柳が足の下から水を出し上へ上がっていく


「いくぞー!」


「た、たっか?!」


青柳は上空30メートルに上昇し背中から水を出して急加速する


「いやぁー!気持ちいいね!」


玲夜は見事に顔面崩壊している


「あばばば」


あっという間に青柳の基地が見えてくる 自衛隊の基地を少し改装したような建物で門には護衛が2人いる

青柳は足から水を出し出力をゆるめ着陸する


「着いた!」


玲夜は顔色が悪い


「こ、ここが青柳さんの…」


「そうだよ!悪霊退散部隊の基地 まぁまだまだ改装中だけどね」


門に着くと護衛が青柳に挨拶する


「お疲れ様です!青柳副隊長!」


「あぁ!ご苦労さま!」


門が開き目の前に基地が広がる


「で、でけぇ…」


玲夜が周りを見渡すと100人近くの部員が訓練(走り込み)を行っている 玲夜が問いかける


「あ、あれは?」


青柳がチラッと訓練している部員を見る


「あれは悪霊退散部隊の訓練だよ」


「訓練?」


「あぁ、守護霊は連携するほど威力が増して強くなるからね」


青柳がある人物を指差す


「先頭で走ってる人見える?」


玲夜が目を細める


「はい、あの女性の人ですか?」


「そうそう!あの人が訓練長の星野紗耶(ほしのさや)さんだよ」


玲夜は星野の様子を見て驚く


「そうなんですね、にしても星野さんって人体力無限なんですか…?疲れてる様に見えないんですけど」


「あぁー、あの人は霊力のコントロールが絶妙でね 最低限の霊力を使って走ってるんだよ」


「そんなこともできるんですね…ちなみにどんな守護霊なんですか?」


青柳は自分の後頭部に手を添える


「星野訓練長は感電死の守護霊の力を持っているよ 電気を使って戦うんだけど僕的にあの人とは一番戦いたくないな」


「なんでですか?」


「霊の力でも相性って言うのが存在しててさ、例えば僕の溺死の守護霊は水を使うけど電気には弱く火には強い」


「なるほど」


「まぁ相性の差を埋めるために訓練してるんだけどね」


玲夜は星野の姿を眺める 星野が部員たちに声をかけている


「お前ら!決して諦めるな 強くならなければ大切な人を守れないぞ!」


「は、はい!」


「うおおお!」


青柳が玲夜に声をかける


「さて、そろそろ基地の中に入ろうか」


「は、はい」


自動ドアが開き玲夜と青柳は基地の中に入ってエレベーターで最上階の4階に登っていく

エレベーターの扉が開くと数少ない強そうな部員が歩いている 部員一人一人が青柳に挨拶する


「青柳副隊長、お疲れ様です」


「おう、ご苦労さま」


青柳と玲夜は奥の方に進んでいき隊長室と書いてある一つの部屋の扉にノックする


「青柳です!」


部屋の中からゴツイ声が聞こえる


「入れ」


扉を開けると髭と顎髭が生えている屈強な男が座っている


「どうした、青柳」


「郷田隊長、守護霊持ちの子をたまたま拾ったんですけどうちで訓練させるのはどうでしょう?」


郷田が険しい表情で玲夜を見つめる


「君はどんな守護霊を持っているんだい?」


玲夜は郷田の圧に冷や汗をかく


「えっと、溺死の守護霊です」


郷田が笑顔になる


「そうか!青柳と同じ溺死の守護霊か!よろしくな」

「私の名前は郷田貴文(ごうだたかふみ) ここの隊長をしている者だ」


玲夜はホッとする


「自分は皆本玲夜っていいます」


郷田が立ち上がり玲夜に握手を求める


「皆本くんか、ここで一緒に強くなろう」


郷田の圧に押しつぶされそうになるが無理やり握手をする


「はい…お願いします」


青柳が驚く


「あ!そうえば僕、君の名前聞いてなかったね 改めてよろしくね 玲夜」


郷田が青柳を見つめる


「お前ってやつは…」


玲夜が郷田に話しかける


「郷田隊長はどんな守護霊を?」


「私の守護霊は見た方が早いだろう」


玲夜と青柳と郷田は下に降りてさっき訓練していた場所に移動する 星野が郷田に視線を向ける


「ご、郷田隊長!どうかされたんでしょうか?」


「あぁ、星野 少しに彼に力を見せてあげようと思ってな」


星野は玲夜を見つめる


「か、彼は?」


「み、皆本玲夜です!」


青柳が微笑む


「僕が拾ってきたんだ、同じ溺死の守護霊だし」


星野が玲夜の方に視線を向ける


「そうだったんだ 訓練長の星野紗耶だよ これからよろしくね」


「よろしくお願いします」


郷田がサンドバックのような人形を指差す


「さて、挨拶も済んだことだしあれを見ておけ」


「は、はい」


次の瞬間、何の前触れもなく人形が爆発する 玲夜が驚く


「は、はっ?!一体なにが起こって?」


青柳が少し困っている


「あちゃー、もうちょっと加減できないものかね…」


郷田が口を開く


「私は爆死の守護霊の力を持っている 見ての通り爆発を使える」


「何が起こったのか全く…」


郷田が笑う


「はは、君も訓練すればわかってくるよ」


「は、はぁ」


武綱が遠くから玲夜たちを見ている


「爆死に、溺死に、感電死か 全員かなりの手慣れだな 特にあの爆死の守護霊持ち」

「普通の悪霊なら30体は余裕で倒せるだろうな」


郷田が武綱の方を向く 武綱は咄嗟に木の裏に隠れる


「気のせいか?確かに大きななにかを感じたんだが」


青柳が郷田の異変に気づく


「郷田隊長?どうかしました?」


「いや、なんでもない それより皆本くんを案内してくれたまえ 」


「了解でーす!」


武綱が少し離れた場所へ移動する


「まさか、拙者に気づくとは 今の若者…いや今の強者も侮れないな」


青柳と玲夜はエレベーターで3階に上がり部屋を案内する


「ここが寝たり勉強したりするところだよ 洗濯機とかベッドがあってほぼ家」


「結構豪華ですね?」


「まぁ改装してるからね 次は2階にいこう」


青柳と玲夜はエレベーターで2階に下る


「ここが食堂だよ」


食堂の中に入るとカウンター席とテーブル席がありいい匂いが漂ってくる


「いい匂い…」


「訓練は辛い分、ご飯は美味しいよ」

「他にも風呂場とか勉強に集中できる勉強室もあるよ」

「そしてもちろん」


青柳と玲夜は基地から出て基地の隣の建物に入る


「室内訓練場もある ここでは天気が悪い時とか外の部員が多い時に使っているよ」


室内訓練場には30人程の部員がお互いに対面している


「おりゃあ!」


「うおおお!」


青柳が悲しそうな表情になる


「ここにいる人は、みんな悪霊に大切な人を奪われた人でさ覚悟が違うんだ」

「みんな死ぬ気で努力して自分と同じ目に合わないように頑張ってるんだよね」


玲夜が青柳に問いかける


「青柳さんもなにかあったんですか?」


「まぁね」

「さ!この話は置いといてこれから地獄の特訓が始まるよ」


「はい!」


それから1週間 玲夜は体力トレーニング、筋力トレーニング、霊力のコントロール、対人戦、さらに服部からのボクシング指導などなど強くなるための特訓が始まった

食堂で玲夜が夜食を食べる


「美味そう!特製定食!」


玲夜は勢いよく食べ進める 服部が話しかける


「にしても体力も筋力も霊力も全部平均以下だな おまけに対人戦は0勝だしよ」


「みんなが強すぎるだけ」


「まぁそれもある みんな限界まで努力してる だが玲夜…お前ボクシングの基本いい加減少しはマシになってくれよ…」


玲夜は少し落ち込んだ様子


「あはは…ごめんごめん どうしても慣れなくてさ」


「でもお前のその諦めない心には驚かされるよ だからこっちも一生懸命教えたくなる」


玲夜の表情が晴れる 左手で持っていた箸を勢い良く置いて立ち上がる


「俺は必ず誰よりも強くなる 才能がない人間としてここまで強くなれるんだって証明してやる!」


服部がすこし困った声になる


「玲夜、その意気だ!と言いたいところだが…周り見ろ」


玲夜の突然の行動に周りで食事をしていた仲間たちがじっと見つめている


「え…」


玲夜は恥ずかしくなり静かに食堂を出る

翌日…

玲夜が食堂に向かって廊下を歩いている 通りすがりに青柳が玲夜に話しかける


「おぉ、玲夜 この生活には慣れたかい?」


玲夜は少し困った様子で答える


「まぁまぁですかね…まだまだ強くならないと!」


青柳は笑顔で玲夜の肩に自分の手を乗せる


「まだ入って1週間だし大丈夫だよ 自分のペースを大切にするのがいいと思う」


玲夜が頷く


「はい!ありがとうございます!」


基地内で放送が鳴る


「青柳副隊長は至急 悪霊退散会議室に集合してください」


青柳が玲夜の肩を叩く


「僕呼ばれたからまたね 頑張りなよ!」


「はい!」


悪霊退散会議室に青柳が入っていく 中には郷田隊長、星野訓練長、そして各分野の長たちが座っている 郷田隊長は真ん中に座っておりそれを中心に左右に並ぶように4人ずつ座っており青柳副隊長の席が空いている


「郷田隊長にみんななんかあったんですか?」


郷田隊長が口を開く


「偵察部隊が今朝、ある場所で異変を目撃したそうだ 影村偵察隊長 詳しい説明を」


黒髪で全体的に髪が長く痩せ型で根暗のような姿 偵察部隊の隊長である影村一茶が口を開く


「まずはこの写真を見てほしいです」


影村は世界遺産に登録されている一つの城の写真を見せる

青柳が写真を見つめる


桜蘭城(おうらんじょう)? この城がどうかしたの?」


影村が桜蘭城の入り口を指差す


「ここをもっとよく見てください」


「あ、悪霊?なんでここに?」


影村が深刻そうな表情をする


「偵察部隊の部員いわくこの桜蘭城を悪霊たちが拠点にしているそうで…しかも、城から離れていたのに身も毛もよだつほどの邪悪な霊力を感じたそうです」


郷田の表情が鋭くなる


「つまり、この城の悪霊を倒せば悪霊側に大きなダメージを与えられるはずだ」

「そして他の悪霊退散部隊からの情報でも主に城を拠点にしていることがわかった」


青柳がニヤリと笑う


「なるほどね、郷田隊長 僕に行かせてもらえないでしょうか?」


「あぁ、もちろん 私と青柳副隊長 そして部員を5人ほど連れていく」


「了解!」










































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