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第二話 妖刀

強い光が放たれる刀に思わず玲夜と田中は目をつぶる

田中の動きが一瞬止まったその時、刀が浮き田中の方に高速で向かう

刀はとてつもなく速い斬撃で田中の大きな手を木っ端微塵にする

田中は叫ぶがまだ目をつぶっている


「ぐああああっ!!」

「俺の手があああ!一体誰が?!(ちくしょう、光のせいで目が開けれねぇ…)」


悪霊界は常に暗闇の世界なので光が一切ない、暗視という能力を手に入れれるがそれを代償に光に対して極度に弱くなり強い光を浴びると数分は目を開けれない

アクアがなぜ夜中に人間界と悪霊界の間にある最強結界を破壊したのかはこれが理由である


玲夜は一瞬のことで何が起こったのかわかっていない

刀は玲夜の方に向かい話しかける


「おい、小僧!貴様の体を貸せ!」


玲夜は驚愕する


「ええええ?!刀が喋った?!てか体を貸せってどういうことだよ?!」


刀は玲夜の手に自分の柄を預ける


「拙者を握れ!」


玲夜が慌てながらも応える


「こ、こう?」


刀は驚愕する


「なに?こいつもうすでに()()のか?」

「ちっ!やりづらいが拙者が1人で倒すか」


田中は見えないがもう片方の手を大きくし振り回す


「どこだ!死ねぇ!俺の手をやったクソ野郎がぁ!」


刀が田中の方に向かう


「貴様無様だな、拙者が地獄に…いや…消してやる」


田中が怒り狂い叫ぶ


「誰だ…俺をバカにしたクソ野郎はぁぁぁ!!」


刀が田中の手を切り刻む


「なっ…俺の手は…?」


田中が言葉を放ったあと一閃が走り田中の首が宙を舞っている


「は…?」


刀が田中の後ろに浮いている


「貴様の罪は重い、消えて償え」


田中は霧のように消えていき走馬灯のように過去の記憶が蘇っていく


「まだ消えれない…俺はまだ殺し足りない…」


田中の学生時代に遡る

田中は1人で机に向かって座って伏せている

クラス中のみんなが田中の陰口を言っている


「あいつ、髪はボサボサだしなんか臭えし」

「だよな、風呂入ってんのかな」

「まぁ貧乏には風呂入るのも無理か!」


田中が陰口を聞いて独り言を心の中で言っている


「家に風呂があったら毎日入ってるんだよ!」

「何も知らないくせに好き放題言いやがって!」


田中が下校をして家に帰る

家の中に入ると母親が家事をしている


「あら、おかえり!」


田中が笑顔になる


「ただいま、母さん…」


母親が悲しそうな顔しながら問いかける


「ごめんね…今日ももやし炒めで…」


田中は慌てる


「いいよ別に!もやし炒め美味しいし!」


弟が話しかける


「兄ちゃん!遊んでよ!」


田中は申し訳なさそうに断る


「ごめんな…さとる…俺今からバイトでさ…また今度でいいかな?」


弟は笑顔で答える


「うん!わかった!バイト頑張ってね!」


田中は笑顔になる


「よし!さとるの好きなお菓子一つ買ってやる!」


弟は飛び跳ねる


「やったー!兄ちゃん約束だよ!」


俺の家庭は母子家庭だけど母は俺たちのために仕事も家事も頑張ってくれてるし弟は我慢強くて贅沢は一切言わないいい奴だった

貧乏だけどこんな平和が続けばいいと思っていた…


ある日、田中が下校中弟を見かける


「うん?、さとる?なんであんなところにいるんだ?」

「それにあいつら…!」


田中は弟と自分をいじめてた奴ら(二人)が話しているところを見て向かって走る

一方弟といじめっ子らの会話は田中が思うものと真逆だった


「え、いいの?!」


「うん、いいよあげる」


「クレーンゲームで多くとれちゃっていらないからさ」


「こんなにお菓子食べれるの初めてだよ!ありがとう!」


弟はいじめっ子から袋パンパンのお菓子をもらっていた

田中は弟の名前を叫ぶ


「さとる!なにやってるんだ!」


弟は笑顔で田中に自慢する


「見て兄ちゃん!こんなにもらったよ!」


田中は静かに怒る


「今すぐ返してこい…兄ちゃん言ったよな…知らない奴からものもらうなって」


弟は驚く


「えっ…」


いじめっ子らはニヤニヤしながら田中に話しかける


「あれ、この子田中の弟だったの?」


「へぇ〜、似てねぇな〜」


田中はいじめっ子らに向かって叫ぶ


「弟になにあげようとしてんだ!」


いじめっ子らは困惑する


「おいおい、お菓子あげただけだぜ?」


「そうそう、そんな怒んなって〜」


田中は怒る


「お前らみたいなクソ野郎の言葉なんて信じれねぇんだよ!」


田中の言葉にいじめっ子らは激怒する


「はぁ?、誰がクソ野郎だぁ?」


「もうこいつやっちまおうぜ?」


田中といじめっ子の一人が揉み合いになる


「田中のくせに生意気なんだよ…!」


「死ねよ!この野郎!」


田中はいじめっ子の首を掴み爪を食い込ませる

いじめっ子の首から血が出てきてもがき苦しむ


「かはっ…」 


「死ね…死ね…死ね…」


いじめっ子が意識を失いそうなその時、パトカーのサイレン音が響いてきて田中は我に返る


「警察…?」


田中といじめっ子らは近所の住人たちの通報によって警察に連行されていき事情聴取が行われる


「僕たちはなにもしてません!あいつが先に手を出してきました!」


「そうですよ!僕もこの目で見ました!」


いじめっ子ら二人は自分たちが被害者であることを警察に伝える だが田中も必死に事情を訴える


「先に手を出してきたのはあいつらです!それに僕はあいつらにいじめられていたんです!」


警察は田中の言葉をあまり聞かず口を開く


「あのさ?君、首を絞めて殺そうとしてたよね?それに爪を食い込ませて傷を負わせてるし」

「この傷も、もうちょっと深かったら頸動脈に届いてたよ?」


田中は必死に自分の気持ちを訴える


「で、でも!相手は二人いて!2対1で!」


警察は腹を立てる


「人の命奪おうとしたことには変わらないよね?」


田中は警察の言葉に驚く


「えっ…」


警察は呆れた顔になる


「はぁ…とにかく少年院で反省して頭冷やしてこい」


警察は田中を加害者として仕立ていじめっ子らを被害者にして事情聴取を終わらせた

田中は家庭裁判所で実刑を言い渡される


「被告人を5年の懲役に処す」


田中の母親と弟は泣いており、いじめっ子の両親は懲役が短いと不満を叫んでいる 田中はずっと下を向いて罪悪感や家族への申し訳なさで胸が張り裂けそうになる


田中の母親はいじめっ子の両親に謝罪へしに行く


「本当にうちの息子が申し訳ありませんでした!」


いじめっ子の母親が激怒しながら口を開く


「ホントに!どういう教育をしたらそうなるんですか!私の息子が死んでいたのかもしれないのに!」


田中の母親は必死に頭を下げる

帰宅後、田中の母親はずっと泣いている


「あの子は…もう…うちの子じゃない…」


田中は少年院の中でぶつぶつとつぶやいている


「俺が悪いのか…俺が悪いのか…だって俺は…あいつらにいじめられてて…いじめられてなかったら俺はあんなことしてない…」


「そうだ…あいつらが全部悪いんだ…俺は悪くない…」


この日から田中はいじめっ子らへの復讐を計画していった

5年という月日が経ち田中は少年院から出所し家に帰った だが


「もうあなたはうちの子じゃない!出ていけ!」


母親から出ていくように言われてしまう

田中は自分の荷物とキッチンにあった包丁を盗み家を出ていく

田中は計画を実行するためにいじめっ子らが以前よく通る道を見て繰り返し探す 

探し始めて2日後


「ついに見つけた…」


田中はいじめっ子らを目撃する

包丁を持って慎重に歩み出す


「やっと復讐が果たせる…」


田中はいじめっ子の一人を後ろから刺す

いじめっ子は膝をついて背中をおさえる


「ぐはっ!」


もう一人のいじめっ子が驚愕する


「お、お前…田中か?!なんでここに?!」


田中は不気味な笑みを浮かべながら話す


「お前らへの復讐のためならどこにいてもわかるんだよ」


田中がもう一人のいじめっ子を刺そうとしたその時、前からパトカーが走ってくる

警察は最近、近所の人から不審な男が同じ道を繰り返し歩いていると通報があり道をパトロールしていた

警察たちは田中の方に向かい拳銃を構える


「今すぐ凶器を捨てろ!さもなければ発砲するぞ!」


田中は拳銃に構わず近づいてくる

警察は田中の予想外な行動に動揺する


「おい!本当に撃つぞ!」


その時、刺されていないいじめっ子が警察から拳銃を奪う


「おい、貸せや!」


「ちょっと!君、待て!」


いじめっ子は田中の頭に発砲する


「死ねや!サイコパスが!」


田中は大の字に倒れる


「畜生…俺の復讐が…」


田中は死亡して閻魔によって悪霊界の罪償監獄に送り込まれる そこから田中はアクアが登場するまで拷問を受け続けていくのであった


刀が田中に言葉をかける


「貴様にどんな過去があろうと人の命を奪っていい権利はない」

「それに貴様の手によって流した血は涙にも変わるんだぞ」


刀の言葉に田中は母親と弟が号泣しているところを思い出す


「はは…俺が間違ってたのか…」


田中は完全に消滅する

玲夜が口を開く


「た、倒したのか…?」

「一体なんなんだよ!化け物も喋る刀も!」


刀が説明しはじめる


「小僧、間一髪だったな とりあえず拙者が知ってることを話そう」


まず刀は何者かが悪霊界と人間界の間にある最強結界を壊したことを話す


「つまり…あいつらは悪霊ってこと?」


「まぁそうなるな、しかも通常の悪霊より数倍強くなってやがる」


玲夜はパニックになる


「そ、そんな奴が大量にいるってもう日本おわったじゃん!」


刀が玲夜を落ち着かせる


「まぁそう慌てるな、だからこそ拙者らがいるんだろ?」


玲夜が刀に問いかける


「そ、そうだ!お、お前は何者なんだよ?!」


「拙者はいわゆる守護霊ってやつだ」


玲夜が戸惑い刀が説明する


「悪霊界の他にもな、拙者らが住んでいた守護霊界というものが存在しててな」

「何者かは知らないがそいつが守護霊界と人間界の間にある最強結界を破壊して人間たちを助けるように伝えてきたんだよ」

「それで拙者が生前使っていたこの刀に拙者が憑依したってわけだ」


玲夜が問いかける


「つまり、お前も元々人間だったってこと?」


刀が答える


「あぁ、そうだ 1650年の江戸時代生まれだ」

「それにお前ではない、拙者の名前は武綱(たけつな)だ」


玲夜が驚く


「はっ?!江戸時代生まれ?!300歳以上じゃねぇか!?」


「死者に年齢という概念はないだろう?」


「まぁ確かに…」


刀が問いかける


「そうえば、貴様の名はなんという?」


玲夜が答える


「俺?俺の名前は玲夜!」


「玲夜か、これから貴様の守護霊になってやる」


「守ってくれるのか?!」


「まぁな、それに悪霊を全滅させるには拙者一人では難しい」


玲夜は武綱の発言に疑問を感じる


「はぁ?あんな量の悪霊、どうやって全滅させんだよ?」


「さっきも言ったが悪霊界だけでなく守護霊界も解放された」

「つまり、拙者だけではなく他にも多くの守護霊が人間界にきている」


「ってことは!本当に全滅させることができるのか?!」


刀は困ったような言い方をする


「いや、それがだな…拙者みたいに物に憑依する者は関係ないが守護霊は主に人に憑依して戦えるようになっている」


玲夜が困惑した表情になる


「ん?それのどこが問題なんだ?」


「守護霊が人間に憑依するには霊性条件(れいしょうじょうけん)というものを満たさないといけないんだ」


「霊性条件?」


「例えば、剣士の守護霊なら人間が剣を持たないと剣士の守護霊は憑依できなく力を貸せないんだ」


「なるほど…その場に剣がなかったら戦えないのか…」


「だがもし、守護霊の力を手に入れたら圧倒的に強くなれるぞ」

「まぁ、大体はその主の先祖らが守護霊だな」


「武綱は剣士かなんかなの?」


「まぁ一応剣豪と呼ばれていたな」

「さて、話はここまでにして朝が明けるまで玲夜は寝ておけ、拙者は死者だから睡眠は不要だ」


「朝になったらなんか変わるのか?」


「あいつらは光に弱いから夜しか殺戮できないんだ、朝になったら他の守護霊たちと合流して情報を集める そして食料や水なども入手するぞ」


「わかった、じゃあおやすみ」


玲夜は武綱がいることで安心して眠りついた

しかし世界中の多くの人間は恐怖して隠れながら眠れない夜を過ごした

夜が明け太陽が昇り朝になる 悪霊たちは建物の中や日陰に隠れてまた夜が来るのを待ち食料や水目的でくる人間を待ち構えているのであった


「おい、玲夜!起きろ」


「ん…?今何時?」


「朝の7時だ、準備をしたらすぐ出発するぞ」


「わかった」


玲夜と武綱は家を出て玲夜がアルバイトをしていたコンビニへ向かうため道を歩く


「本当に悪霊たちがいない…」


「あぁ、だが気をつけろ…建物の中や日陰に身を潜めている可能性が高い 特にこれから行くコンビニも悪霊がいるかもしれない」


「まじか、そのまま全滅すればよかったのに…」


「するわけないだろ?生前は人間だった奴らだ、賢い者もいれば強い者もいる」


「俺…本当に生きていけるのか?」


「安心しろ、拙者が守ってやると言ったはずだ よし、着いたな 拙者から入る」


刀がコンビニに入っていく、しかしコンビニには数体の悪霊が待ち伏せしている

悪霊たちが刀に話しかける


「はぁ?なんだお前?」


「ここは俺らの縄張りだぞ?」


武綱が一言吐き捨てる


「黙れ」


数体の悪霊が一瞬にして切り刻まれる


「お前…まさか守護霊…?!」


「ぐはっ!」


「がはっ!」


数体の悪霊が消滅し武綱は玲夜を呼ぶ


「よし、入っていいぞ玲夜」


玲夜がコンビニに入っていく

玲夜は荒らされた品と一人の死体が目に入る


「店長…あなたのおかげで俺は今生きてます…」

「ありがとうございます…そしてごめんなさい…」


必死に泣くのを我慢している玲夜を見た武綱は静かに見守っている

玲夜は店長の死体に手を合わせ黙祷をする 黙祷が終わると武綱は玲夜に話しかける


「ここはめちゃくちゃだから、他を当たったほうがよさそうだ」


「あぁ、そうだな…近くにショッピングセンターがあるからそこに行こう、大きいから色々あるし」


「承知した」


玲夜と武綱はコンビニを出てショッピングセンターへ向かう 玲夜の視界にショッピングセンターの入り口が入る それと同時に幼い男の子を見かける


「着いた…ってなんだあの子…?」


幼い男の子はショッピングセンターに入ろうとしている


「あの子も食料を…?にしても一人じゃ…」


ショッピングセンターの入り口に黒く大きな影がうっすら出てくる 男の子が入り口に入ろうとした瞬間玲夜が動く


「ま、まずい!あれは!」


玲夜は男の子を押すが大きな手に掴まれてしまう 玲夜は掴まれながらも男の子に叫ぶ


「にげろ!はやく!」


男の子は慌てて逃げる 玲夜はショッピングセンターの中に連れていかれてしまう 玲夜は必死にもがくが悪霊の手はびくともしない ショッピングセンターの中は品が端に投げ飛ばされていて広々としている


「離せ、クソ野郎!」


玲夜は悪霊を見た瞬間怖気づいてしまいもがくのをやめてしまう

玲夜を掴んだ悪霊は体が大きく人間の3倍はあり片手は大きな手もう片方の手は刃物のような形になっている 悪霊は玲夜を見てがっかりする


「おいおい、俺が捕まえたのは小学生ぐらいの奴だと思ったのによぉ…」


次の瞬間、悪霊の手から煙が出てきて悪霊は思わず玲夜を離して痛がる


「なんだよ!これ!痛ってねぇな!!」


痛がる悪霊を見て玲夜は武綱との会話を思い出す

玲夜と武綱が家から出発する前


「塩?」


「あぁ、塩にはお清めの効果があってな」

「拙者みたいな守護霊は良の心を持っているから効果はないが悪霊たちは悪の心を持っているからお清めの効果が効くんだ」


「なるほど」


「だから玲夜は万が一のために体中に塩を振りかけておけ」


「わ、わかった」


玲夜は塩を手に取り頭から全身に振りかける


「それとな、懐中電灯も持っておけ」

「昨日も言ったが悪霊たちは光に弱い、だから目眩まし程度にはなる」


武綱が連れて行かれたショッピングセンターに入る


「玲夜!いや、待てよ…?もしかしたらこの戦闘であいつの守護霊がわかるかもしれない」

「にしてもなぜ、玲夜の守護霊が見えないんだ?普通、霊性条件を満たすために守護霊が現れるはずなのに」

「それにもし守護霊がいなかったらあの時、拙者が守護霊になって霊体一身できたはずだ…一体どうなって…」


玲夜と対面している悪霊以外にもゾロゾロと悪霊たちが現れる


「ちっ、まぁいい…玲夜を一対一の状況にする あの悪霊も周りは見えてなさそうだしな」


武綱が玲夜の周りの悪霊と対面する


「貴様らの相手は拙者だ」


悪霊たちは刀一つを見てゲラゲラと笑い始める


「何が拙者だぁ?」


「おいおい、この人数見えてないのか?30人はいるぜ?守護霊一体で何ができるんだ?」


武綱は鼻で笑う


「はっ、貴様らなど30秒で十分だが?」


悪霊たちは激怒する


「お前ら!やっちまええ!!」


武綱は一瞬にして悪霊たちを切り刻む、武綱の圧倒的な力を見た他の悪霊はビビって逃げようとする


「逃がすか…外道」


逃げる悪霊は追いつかれ切られ消滅する


玲夜がカバンから懐中電灯を取り出す

悪霊が玲夜に向かって殴りかかってくる


「よくも俺を…殺してやる!」


こちらに向かって殴りかかってくる悪霊に玲夜は懐中電灯の光を浴びせる 悪霊が手で目を覆い苦しむ


「ちっ!人間のくせに小賢しい野郎が!」


玲夜は再びカバンから塩を取り出す 手に塩を撒いて拳を握る


「もしかしたら…いける…?」


前が見えていない悪霊に向かって玲夜は走って悪霊の腹部あたりを思いっ切り殴る


「おらぁぁぁ!」


殴られた悪霊の腹部から煙出てきて少し溶けている 悪霊は驚くと同時に痛がる


「なぜだ…人間からの物理攻撃は効かないはずじゃ…あの女が言ってたのに…」


玲夜は希望が見えてきて殴り続ける


「勝てる…!これならこいつを倒せるかもしれない!」


だが玲夜は悪霊に蹴り飛ばされてしまう


「調子に乗るな!!」


「ぐはっ!」


ショッピングセンターの壁に玲夜は激突する 頭から血を流し視界がぼやける


「勝てると思ったのに…そう簡単にはいけないか…」


悪霊がだんだん玲夜の方に近づいてくる


「人間にしてはよくやった方だなぁ?ご褒美としてお前は100回は刺して殺してやる!」


「くそ…やっぱ…守護霊がいないと勝てないのか?武綱…早く助けにきてくれ…」


周りの悪霊を全滅させた武綱は玲夜を見ている


「現れないのか…?まぁいい…発想は良いが塩の効果はそんなに長く持たない、次の機会を探すか」


武綱は玲夜を助けようとする

玲夜は武綱が助けに来るのを見て気を失ってしまう

玲夜が目を開ける


「うん…?どこだここ…?冷たい…それに息苦しい…」


玲夜が上を見上げると光がぼやけて見える


「ま、まさか…ここは海の中?!」

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