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プロトタイプ  作者: アラ
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プロローグ

 運暦二二年。 

 地球という他の世界から襲来してきた【転生者】と七人の悪魔によって、永らく続いていた世界は、三度目の崩壊の危機を迎えることになる。

 運歴二二年、九の月。

 先人が何万年と時を費やして開拓していった大地は【転生者】一行によって一瞬で割かれ、世界の発展の過程を支え続けてきた無限の蒼穹は暗黒に染まり、文化が興隆していく度に増加していった民は瞬く間に激減していった。

 この凄惨な状況を打破すべく、各国の王が協定を結び大きな組織を作るが、その巨大千六さえも【転生者】によって一掃されてしまう。

 文明も違えば、持っている価値観も違う。戦い方も異なれば、身に着けている魔力も並外れている。この世界は一年足らずで【転生者】率いる組織に我々は屈することになるだろう。


 運歴二四年。一の月。

 終わりのない地獄。救いのない未来、崩落していく国と人間。

 謀反を起こしていた反乱軍も戦闘するたびに投降していき、【転生者】の独裁政治に逆らうものは一人もいなくなっていた。


 運歴二十四年。三の月。

 他の世界から五百人の【召喚者】がこの世界にやってくる。後にこの中の【召喚者】の何人かは【転生者】をも凌駕する力を手に入れるだろう。


 運歴二十四年。五の月。

【召喚者】の一人が万の知識をその身に宿し、賢者と呼ばれるようになる。同時に、【転生者】は急激な病に侵され、弱体化が始まる。


 運歴二十四年。八の月。

 五百人の【召喚者】の殆どは息絶え、十四人となる。そして、その内の七人は【七人の守護者ガーディアン・セブン】と呼ばれ、【転生者】率いる組織をも超越する力を手に入れた。


 運歴二十四年。十二の月

 七人の守護者ガーディアン・セブンを中心とした、計四十人の騎士団によって、【転生者】の軍はとうとう破滅を迎える。

 世界に再び平和が到来した。その立役者となった彼らは救世主として世界は再び平和を手にすることになる。



 運歴25年。

 そして――

 予言魔同署125ページ参照。


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