⑨「3職」はどこに比重を置くか次第/「3職」に向いていない人は海外へ仕事を探すべき
筆者:ここまで3職について1つ1つ解説していったのですが、正直なところどれも共通するところがあるんですね。
実を言うと軸足が3職のうちどこに傾けるのか? と言った差でしかありません。
まぁ、僕自身もですね会社を立ち上げて個人事業主をしながら専門家をしているわけで、全部にある程度足を突っ込んでいますからね(笑)。
敢えて言うのなら「専門家」に分類されるかなとかそう言う感じです。
質問者:なるほど、そう言うことなんですね。しかし、そこで3つ全部に足を突っ込んでいる意味ってあるんですか?
専門家と個人事業主を兼ねているのは理屈的に分かりますが、
特に会社での申告と個人での申告を2つやる意味が分かりません。
手間ばかりがかかるのではありませんか?
筆者:それも良い質問です。実は法人税の税率は安いのですがあまりにも利益が出てしまうと“税務調査“
と言った税金調査が行われてしまう可能性が上がります。
税務調査というのは税金を免れるための小細工をしていないのか? と言った調査で何も悪いことをしていなくても、書類を提出したり色々やったりして1週間とか取られるので正直かなり面倒です。
追加で、税金を徴収される可能性もありますしね。
そこで個人としても会社から役員報酬を受け取っておくと利益があがらずに済みます。
そうなると、税務調査が来る可能性が下がるのです。
そして、個人としての確定申告の際には基礎の控除と言うのが2400万円以下の収入の方は48万円と共通に誰でもありまして、
その分、利益が税金にならなくなるんですね。
また、青色申告と言うちゃんと帳簿に自分の取引を記載していますよと言う証明書を出せば65万円又は10万円の控除も確定申告の際に追加であるのです。
※きちんと帳簿を保存していないと青色申告は消滅する可能性があります。
このように、会社と確定申告と分けておくことによって圧倒的に税制上有利に働いていくというわけです。
質問者:はえ~。会社と個人とで分けて申告するのにカラクリがあったわけなんですね。
税金について知識があるか無いかで大分違うような気がします。
筆者:そうなんです。同じように働いても可処分所得としては恐らくは会社員の方より僕の方が圧倒的にあります。
まぁ、僕は働いている時間は実はそんなに長くない代わりに、
こうして有意義に好きな文章を書いたりゲームをしたり野球を観たりして悠々自適に過ごしているというわけです。
質問者:自由な時間が増えるというのは本当に良いですね……私も休暇が欲しいなぁ。
ところで思ったのですが、オンとオフの切り替えってどうしているんですか?
特に筆者さんはお客さんと会う以外では自宅兼事務所にいらっしゃるとのことでしたが……。
筆者:僕は結構毎日同じ時間になったら同じように動いていますね。
毎日朝になればご飯を食べてその後、家事をした後に仕事をはじめ、夕方になったらスパッと仕事を終わりにします。
まずその時間前後に仕事が終わるように逆算して仕事を行っていますね。
つまり、家の中である以上は、仕事のことと趣味のことは場所で分けることは正直無理なので時間でしっかり区分けするようにしています。
質問者:へぇ、それでオンとオフを区分けできるんですか……。
筆者:自分を律しながらオンとオフをうまく切り替えることが大事ですね。
僕は親も自宅兼事務所なのでその切り替えるのを見ているのを慣れていたのも大きかったのかもしれません。かなり自然な形で出来ましたね。
正直、家の中でゲームやテレビを観ながら仕事のことを引きずっていると楽しくなくなってしまいますからね。
逆に仕事をしている時にゲームのことを考えていたら最悪です……。何にも手に付かなくなりますよ(笑)。気を引き締めてやらなくてはいけません。
切り替えと言うのは3職をやって行く上で非常に重要かつ注意したいところではありますね。
基本的にはその瞬間その瞬間に集中しているので他のことはなるべく考えていないですね。
質問者:あの……それって逆に言うと筆者さんが忘れっぽいだけなのではありませんか?
普通そんなに切り替えって上手くいかないような感じもするのですが……。
筆者:うぐっ! ま、まぁ僕は「忘れっぽい」という悪い方ではなく「切り替えが早い」と良い方に捉えていますので……。
み、皆さんもなるべく良い言葉に置き換えたほうが良いと思います。
どんな要素でも良い面と悪い面の両側面があると思いますので……。
質問者:筆者さんはいつも前向きですからね……。
逆に、自己管理などが出来ないなどと言った学生の方が今後目指すとしたらどうすればいいのでしょうか?
筆者:これについてはご本人の性格に関係もしますので一概に断言することは出来ませんが
改めて3職に向いていない人間として、
・主体的に行動できない人間・指示待ち人間
・売上(顧客)を自分で取ってくる自信が無い人間
・自分で決定することが出来ない人間
・皆と一緒に群れて行動したい人
・オンとオフの切り替えができない人
が挙げられます。
これらの3職に向いていない人たちは「会社員」を目指すにしても、
まだ給与の上昇や発展が見込める海外に移住したほうが良いと思いますね。
正直なところ、僕はこれまで日本にとってより良い選択はどうすればいいのかについて数多くエッセイを書かせていただきましたし、日本の国益に沿わないアドバイスなので本当はしたくないです。
しかし、個人の視点で見た場合において日本の会社員になることに合理性は見いだせません。
英語の勉強や海外の文化、行きたい国の言語について学んだ方が良いように思えます。
質問者:あ、そこまで言うのですね……。
筆者:日本はロシア・ウクライナ問題においてコストプッシュ型インフレが発生しても消費税を減税したりなどの措置は取りません。
世界では物価高対策のために消費税を減税した国が50ヶ国以上あるようです。
自国の貨幣発行能力がある日本はそうそう破綻しないのに、減税をしないのは本当に愚かな国の失政と言わざるを得ません。
※詳しくは https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/1980485/『増税の元凶!? 日本を蝕むPB黒字化目標』をご覧ください。
そんな失政を繰り返す国で、ただでさえ税制で圧倒的に不利な会社員にこれからの学生さんがなるというのはあまりにも合理的とは思えないんですよ。
まぁ、実際にコロナ発生より前の2018年の潜在的な人の移動の可能性を測る調査(Gallup Potential Net Migration Index 2018)でも、日本は高度人材の純流出国(-8%)となっているようです。
聡い方は僕なんかに言われなくても既に海外で仕事を探しているというわけです。
質問者:確かに、筆者さんの話ですと国の政策は明後日の方向を向いているとしか思えません……。
筆者:そういうわけで、「3職」に対して向いて無いや……と思われている学生の方は是非他の言語を勉強し、
海外での求職を考えたほうが良いと思います。
また、日本では協調性が社員に求められます。
しかし、海外では自分から発言し、結果重視の社会を勝ち抜けないキャリアを積めません。
そう言った海外ならではのマインドや他の国の人と働くことへの抵抗感をなくしていくことが大事なのかなと言う風に思いますね。
では、次に学生のうちからできる「3職」への準備について書いていこうと思います。