⑥「資本家」の特徴
次に「3職」の個別の特徴についてそれぞれ見ていこうと思います。
個別の面で見て一体どう言うネガティブな面やリスクがあるのかについても知っておかなければいけません。
まずは資本家から行きましょう。
資本家と言うのは会社経営者のことです。
従業員の給与などを支払い、自分の代わりに働いてもらいます。
従業員に対する管理や経営責任を問われることになります。
中でも大変なのは従業員の管理のことです。
特に給与設定や従業員への扱いについては特に問題になります。
僕が企業のクライアントから一番愚痴をこぼされる内容もこれにあたります(笑)。
質問者:そうなんですね……どういう愚痴が多いんですか?
筆者:例えば「アイツはあんなに給与を払っているのに全然働かねぇ」とか、
逆に従業員の方から給与を上げてもらえるように交渉してくれないかとか言われることもあります。
僕はそう言うサービスを展開しているわけでは無いので言われても困るのですが……。
どちらかと言うと事業主の肩を持つ側の人間ですし(笑)。
質問者:何となくどういう仕事を筆者さんがしているのかが分かりました
……そう言う人間関係の悩みが多いんですね。
筆者:ほとんどのお客さんとは会うことが多くても月1回ぐらいなので、
特に僕は具体的に何かをするわけじゃないですが、
愚痴を聞いてあげるだけでも何かホッとしたような雰囲気になってくれますからとにかく聞いてあげます。
正直現地に行って書類を貰うだけなんで、郵送でも構わない感じなんですけど、
この愚痴を聞いてあげることで関係が継続しているという感じなんですね。
質問者:なるほど、何となくリモートとかでも壁があるような感じがしますからね。
筆者:何だか、同じように言ってもリモートだと不思議と伝わらない事や話しやすさの違いってありますよね。
実際に会うのとそうじゃないのとでは違う気がします。
次にこれも人事のことなんですけどとにかく今は“人が足りない“と業績が好調な会社ほど口を揃えていってきます。
質問者:やはり、少子高齢化が影響しているのでしょうか?
筆者:そうでしょうね。
どこも人手不足と言う感じでいかに他の会社と差別化してアピールできるかにかかっているように思えます。
特に若い世代の従業員に関しては「叱ったらすぐに委縮してしまう」
などと扱いにも困っている印象を受けます。
折角就職してもすぐに退職してしまう人も多くかなり悩んでいる印象を受けますね。
質問者:人材確保はそれだけ大変なんですね……。
筆者:やっぱり、面接や履歴書だけだと判断することは難しいですからね。
面接中は“猫を被っている“かもしれませんし、
就職してしばらくするまでは“人となり”まで分からないと思います。
これは事業主側にも同じことが言え、“実はブラック企業でした”と言うことが分かったりすると直ぐに離職してしまうでしょう。
お互いの性格や利害が実は一致しなかった――と言う状況になると定着することは難しいように思えます。
質問者:確かに……我慢が出来る範囲を超えていたらすぐに転職したくなってしまいます。
筆者:そうなんですよね。従業員としても転職を繰り返したりすることは苦しいと思うのです。
しかし、会社としても入退社を繰り返されたり、中々定着してくれなかったりすることは非常に困るわけです。
質問者:従業員を入れないと言った方法はどうなのでそうか?
筆者:なるほど、そう言う事業形態も確かに存在しますね。
特に家族でビジネスをやっている家庭などは実質的に従業員は居ません。
人となりも家族ですから分かっていますし、
ビジネスモデルさえ間違っていなければ一番継続するタイプのように思えます。
質問者:それですと、家族がいないとあまりできないタイプですが……。
筆者:そうなんですよね。
また、家族が多くいても事業に対して協力的でなかったりするケースもありますからね。
ただ、個人事業主としているのみよりも、経費として計算していい項目の幅が広いです。
事実上の個人事業主だとしても、事業主を兼ねている人と言うのも多いのではないでしょうか?
まぁ、実を言うと僕の家族はそんな感じに近いですけどね(笑)。
質問者:あ、そうなんですね……。
筆者:やっぱり経費を入れられる項目を増やせるというのは大きいですからね。
余程会社と関係ない項目以外は経費として入れることが出来ます。
基本的には会社を立ち上げるとしても、この様に雇用については様々な問題がありますから、最初から人を雇い入れると言うことを考えるよりも、
専門家に任せる項目以外は自分で全てやるという前提で動き始めたほうが良いでしょうね。
質問者:どう状態になったら他の方を雇い入れることを考えるべきなのでしょうか?
筆者:今の状態よりも追加で、売り上げを上げるために人員が必要となり、
自分のノウハウを他人にも再現化が可能であるという状態が理想的かなと思いますね。
売り上げを上げるための人員は売り上げが上がることによってすぐに補填することが出来ますしね。
質問者:確かに、売り上げのための人員でなければあまり意味が無いですからね。
筆者:そうなんですね。
大企業だからこそあれだけ多くの部門に人員を割けるのであって、
中小零細は売上をどうやって上げるか? そこに注力して欲しいように思いますね。
規模が拡大していって、自分の手では負えなくなってから総務や会計を外注若しくは人を雇うべきかなと思いますね。