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⑤3職の共通特徴

筆者:さて、ここまで会社員がいかに税制において不利であるかについて書いてきました。

 特に税制において圧倒的に不利であることについて触れていきましたね。



質問者:そうでしたね。3職と言うのは共通の特徴があるのですか?



筆者:3職の共通点として、やはり雇われていない立場と言うことで

1つ目は自分自身の行動に責任を持つことです。

 事業主に関しては他人に関しても責任を持つ必要がありますがね。



質問者:確かに、会社員の方は上司や企業が責任を取ってくれる場合もありますからね。


 

筆者:そうですよね。そのために明確な人生設計やプラン、

そして利益が出るビジネスモデルが無ければ「3職が税制で有利だから」と言う点だけを見て独立したりすることは危険であるように思えます。


実際に知り合いの一人は、ほとんど外注に任せていたためにビジネスモデルが破綻していたために、

毎年のように赤字を積み重ね、借金地獄になってしまった方がいます。



質問者:確かに採算が合うかどうかよく検討していく必要がありそうですね……。



筆者:特にできるだけ自分で出来ることを増やすことが大事になります。

 いくら売り上げが上がってもそれ以上に他人を雇ったり外注したしていたら利益として残りませんからね。


 絶対必要な経費として家賃と人件費があると思うのですが、それを単価当たりの利益で割った時にどれぐらい売り上げを上げたらいいか分かると思います。


 その売り上げ数を確保できるのか? と言うことをシミュレートした方が良いですね。



質問者:なるほどそうしないといくら税制が優遇されていたとしても、

 赤字になってしまっては意味が無いですからね……。



筆者:人件費に関してはなるべく削減したいので、

基本的には外注せずに自分でやることを考えたほうが良いです。

 弁護士や司法書士など法律で専門家がやらなくてはいけないと決められたこと以外は、

自分でやった方が安い場合がほとんどです。



質問者:確かに、ご自身でやった方が安く済みますよね……。

 ですがいちいち調べなくてはいけなかったりして大変そうです。



筆者:自分の労力にかかる時間と時給を考えて見た時に、

それを支払った金額が、自分のかかる時間が上回るようなら外注したほうが良いでしょうね。



質問者:常に採算がとれるかどうか考えるということですね。



筆者:そうなります。

2つ目は、マーケットリサーチも常に行っていく必要があります。

 今時代の流れが凄く早いので、ブームの移り変わりも激しいです。

 ビジネスモデルや仕事を始める分野としては比較的流行り廃りに影響されないほうが良いのかなと思えますね。



質問者:確かに今目まぐるしく色々なことが動いていっていますからね……。



筆者:最後の項目でどのような分野にしたらいいのか? については触れるので次に進みますが、


3つ目としては、最初から独立をするのでしたら厚生年金や失業保険、退職金なども見込めませんからその点を考慮して人生設計をする必要があるように思えます。


 結構自分を律して貯金できない人がいるんですよね。

 僕の同業者の方でも“宵越しの銭は持たない”みたいな考えの方がいるので将来大丈夫なのかな? と他人事ながら心配してしまうことがあります。



質問者:なるべく貯金をしなくてはいけませんからね……。



筆者:2つ目は、これまで会社員だった方については分担していた事柄が一極集中することから、タスクを消化するのが難しくなることがあります。



質問者:なるほど、総務だけをしていた人や経理だけをしていた人がいきなり全てをやらなくてはいけなくなるということですね。



筆者:これも責任を持つことと関連しますが、そういうことになります。

 僕も最初郵送手続きとかを自分でやらなくてはいけないことを気づいた時は密かに凄く嫌でした(笑)。

 宛名とかを書いたり切手を貼ったりするのが地味に手間がかかるんですよね……。


 あとやり忘れたりした時、絶望的な気持ちになったことがありました……。



質問者:具体的に何か対策は無いのですか?


 

筆者:仕事によって変わるので何とも言えませんが、

アプリなどを使って仕事ごとのタスク管理をしていくととてもいいと思います

進行するごとに更新するのは大変かもしれませんがね……

 

僕は目に見える形で管理をしたいのでホワイトボードに掲示板みたいにして張ってありますね。

 進んだ仕事はマークで進行具合を進めていくと言った感じです。



質問者:あ、そこはアナログなんですね……。



筆者:次にあげたい項目としては、資金繰りです。

特に預かった消費税を

「支払いたくない!」若しくは「支払えないかも!」と言う方が多いです。



質問者:あの、消費税については事業者が払うんですよね?



筆者:あ、そうです。会社員だと決してわからないことですが、

消費者から預かった消費税と支払った分の経費の分の消費税を相殺して余った金額を消費税として納税することになります。


これがマイナスになると消費税還付になりますが、正直赤字の状態なので悪い状態です。


そのようなわけで基本的には消費税は納税すると思っていただいて考えて貰うと良いのですが、

正直経営している側からするとお客さんから消費税を“預かっている”と言う感覚があまりありません。



質問者:なるほど……それで資金繰りに困ってしまうというわけですか……。



筆者:売り上げが上がっていけばいくほど納める税金の額は上がりますから、

 いつもより売り上げの見込みが好調な時ほど気前よく支払いをしたり、

設備投資などをしているとこの落とし穴に嵌まってしまうことがあります。


資金繰りが悪くなることによって約束手形という、仕入れの支払いの際の

証明書のようなものの不渡り(支払い滞り)が2度発生してしまうと“黒字倒産”になってしまいます。


約束手形を仮に使っていなかったとしても、取引先の支払いに滞りが出てしまうと、

信頼関係を継続することは難しくなるように思えます。



質問者:消費税については確かインボイス制度が来年から始まりますよね?



筆者:そうなんですよね。

 インボイス制度で1000万円以下の売り上げの方も事実上消費税を納めなくてはいけなくなる感じになるのでやはり基本的には消費税を納める前提で話をしておいた方が良いです。


しかし、これについてもあまり話題になっていないのが闇が深いように感じます。

 まぁ、ほとんどが会社員の方ばかりですから“自分には関係ない”と思っているのでしょうね。


 中小零細企業を不当なまでに苦しめ、日本経済をどん底に陥れる。

とんでも制度なんですよね。

 初期の頃は特に1000万円以下になるのは当たり前ですからね。

 事実上の幅広い増税になります。


 

質問者:日本で暮らしている以上は日本に税金や保険料を支払わなくてはいけませんからね……。


 

筆者:次に3職で共通して良いところとしては、休日が他の人の休日と被りにくいところです。



質問者:どういうことですか?



筆者:まぁ、これは僕の業界だけかもしれませんが

……休みを取る日が平日だと結構空いていたりするんです。

 旅行プランでも安かったりすることもあるので、これは結構プラスのメリットです。



質問者:確かに、レジャー施設などが空いているとゆっくりと過ごせますね。



筆者:そうなんですよ。

僕は親も「3職」だったので、子供の頃から空いているところばかりで遊んでいましたね(笑)。



質問者:なるほど……のびのびと育てられたからそんなに独特の発想を持っているわけなんですね……。



筆者:独特な発想とは失礼ですねぇ(笑)。


 次の項目では「3職」の具体的な特徴とそれぞれの主だった職業についても触れていこうと思います。

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