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【完結】日本が国ごと異世界転移して侵略者と戦うという割とありふれた話  作者: よぎそーと
2章

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54/143

54回目 異世界人の戦争 1

「凄い……」

 思わず感想が漏れる。

 その声は小さく、エンジン音と走行音に消えていく。

 それだけディーゼルエンジンとキャタピラの音は大きく騒々しい。

 もっとも、それでもかなりの静粛性を誇ってるのだが。



 しかし、感想を漏らした男は、静かさよりも破壊力の方に関心を向けている。

 今さっきまで向かい合っていた敵戦車。

 それを簡単に撃破していってるのだから。

「これなら、俺たちにも……!」

 確かな手応えを掴んでいく。



 男は第一大陸人である。

 来訪者に国をおわれた難民だった。

 この先どうなるだろうと思っていた。

 どうにもならないとも考えながら。



 敵は強力だった。

 空から戦闘機で襲いかかってきた。

 地上では戦車に蹂躙されていた。

 必死になって戦う自分の国の軍隊がそれらに粉砕されていった。



 そんなものを少年期に見たせいで、絶望感は大きかった。

 こんな連中に勝てるわけ無いと。

 だから、ある時に聞いた話も全くあてにしてなかった。

「……なんでも、この窮地を救ってくれる勇者を召喚してるらしい」

 そんな話だ。

 だが、どんな勇者があんな鋼鉄の化け物を倒すというのか?

(無理だろ……)

 反射的にそう思った。



 しかし、現実は更に反転する。

 かないっこないと思っていた敵。

 それを簡単に蹴散らす召喚された勇者たち。

 それが日本という国だと知るのは後になる。



 そんな日本に憧れ、男は日本へと向かった。

 残念ながら来訪する事はかなわなかったが。

 だが、日本にゆかりのある場所には向かった。

 そこで保護されて、成人である15歳まで教育を受けて。

 それから迷わずに軍隊に志願した。



 志願した理由は単純なものだ。

 日本による手引きで新たな部隊を作るという告知。

 それを聞いて迷わず応募した。

 倍率は高かったが、上手く募集枠に入れた。



 それから男は訓練を受けていく。

 その中で、適性があるとされて新設される部隊に配属された。

 そこで男は出会った。

 第一大陸の軍隊に配備された戦車に。



 それを見た時の衝撃は大きい。

 かつて自分たちを蹂躙したものと似た形。

 反射的に恐れを抱いた。



 同時に、自分たちもそんな恐怖を使えるんだという興奮。

 これなら敵とも戦えると思った。



 それから更に訓練が続き。

 いよいよ始まった第二大陸解放戦争。

 その第一陣に決まった男は、第二大陸で思う存分暴れていく。

 それが出来るほどに、日本の協力で作られた戦車は強かった。



 主砲の90ミリ砲は遙か遠くから敵を撃破出来る。

 それを可能とする照準装置も、夜でもしっかり見える暗視装置も凄まじい。

 更に敵の攻撃は、装甲で完全に弾き飛ばす事が出来る。

 何年も前に恐怖を抱いた敵戦車をだ。



 そんな強力な戦車が、最高時速60キロで走る。

 30トンというこの巨体がどうしてそんなに速く、と思うほどだった。



 走・攻・守の全てが揃った圧倒的な破壊力。

 それをもって敵戦車を撃破し続ける。

 迎撃してくる来訪者の戦車は、簡単に貫通されて動かなくなる。



 かつて抱いていた恐怖を男はふりきる事が出来た。

 いや、あるいは今も強く抱いている。

 抱いているからこそ、そんなものを振りまいた敵を容赦なく破壊していく。



 ある意味、復讐といえる。

 だが、それは全くもって正しい行為である。

 復讐は、してる方が悪いのではない。

 復讐されるような事をした者が悪いのだから。

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他作品紹介もこめて

なんかこの話が取り上げられることもあるので

http://mokotyama.sblo.jp/article/189305005.html

最新話の大一部分はこっちになるのかな?
こっちでも紹介されてるようなので、ついでに
http://mokotyama.sblo.jp/article/189304996.html

とりあえず、全体でこちら
http://mokotyama.sblo.jp/


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