43回目 軍隊の投入、更なる反撃
「いったい、どうなってる!」
第二大陸における暴動。
その多発に来訪者たちも手を焼いていた。
鎮圧しても鎮圧しても起こる暴動。
さすがにこのままにしておくわけにもいかない。
「やむをえん」
やむなく、更に強硬な方法をとっていく。
第二大陸に駐屯していた軍隊。
来訪者はそれを動かしていく。
これまでは家畜である異世界人を失うのを恐れていたのだが。
そうも言ってられなくなった。
発生する事件はそれだけ面倒なものになっていた。
「もはや手段を選んでいられん」
あちこちで発生する事件。
様々な破壊工作。
それらを治安機関だけで押さえ込むのは難しくなってきた。
何せ、事件を起こしてる者達の武装はすさまじい。
魔力の鎧を簡単に破壊するのだ。
そんな敵が相手では、治安機関での対処にも限界が出る。
また、こうした事件に応じて増えてる暴動。
これらももう鎮圧だけで大人しくさせるのは無理になってきている。
なにせ、鎮圧に向かった治安機関部隊が、暴徒の攻撃で壊滅する事もあるのだ。
もはや暴動の域を超えている
それらを鎮圧するには、治安機関ではもう無理だった。
そして治安機関の代わりに軍隊が出動する。
もうそれは鎮圧ではなく、制圧だった。
殺戮といっても良い。
ここにきて来訪者たちも割り切った。
財産である家畜。
家畜である異世界人。
それらを出来るれば無傷で捕らえる事を放棄した。
それでも事態は好転しない。
戦車を出しても、抵抗は続く。
むしろ、戦車すらも撃破された。
日本が持ち込んだのは銃だけではない。
戦車を撃破出来る武器も持ち込んでいる。
ロケットランチャーに無反動砲。
これらも第二大陸に持ち込んでいる。
それを使って、出てきた戦車を破壊していく。
それがまた第二大陸人の気持ちを解放していく。
絶対に破壊できないと思っていた戦車。
それが吹き飛んでいくのを見て。
独立・自立への渇望は更に高まった。
軍隊を投入して事態をおさめようとした来訪者たち。
しかし、思惑とは全く別方向に現実は向かっていく。




