41回目 予備の作戦、破壊工作活動
日本も第一大陸の者達もある程度は予想していた。
圧倒的な力でねじ伏せられた者が、簡単に立ち上げれるわけがないと。
そうなるためには、圧倒的な衝撃が必要になる。
それまでの思い込みを粉砕し、新たな希望を見つけるような。
第二大陸に場合、それは来訪者の粉砕である。
それを目の当たりにしない事にはどうしようもない。
力でねじ伏せられたのだ。
同じように、力で敵を粉砕しなくては納得しない。
事前の段階で、そうした事も必要妥当と想定されていた。
なので、潜入した者達は、それに応じた行動をとっていく。
すなわち、破壊工作。
わかりやすい形での、敵の粉砕である。
その為に必要になる武器も持ち込んでいる。
むしろ、その為に潜入したとすらいえる。
ようは、敵をねじ伏せる力があるのを示せばいい。
ならば、敵を撃破していくしかない。
その為に、あちこちで破壊活動を行っていく。
目に見える形で、来訪者を撃破するために。
そして、潜入した者達はあちこちで行動を開始していく。
目に付く来訪者たちを次々に仕留めていく。
最初は一般人から。
それから、警察にあたる治安関係者を。
さらには現地の統治機構まで。
様々な所に襲撃をかけていく。
分解して持ち込んだバイクやバギーにまたがり。
手にした銃や手榴弾で次々に来訪者たちを撃破していく。
それを第二大陸の者達の前で見せていく。
「こいつらは無敵じゃない」
そう叫びながら。
「勝つための方法はある。
やり方はある。
恐れるな!
敵は決して無敵ではない。
この手で倒す事が出来る!」
それを実演していく。
見た者達は最初は恐れた。
これで報復が来ると。
来訪者たちが自分たちを皆殺しにすると。
実際、来訪者は報復のためにやってくる。
しかし、それらも潜入工作員たちは撃破していく。
巨大な魔力と強力な魔術を使ってくる来訪者たちを。
手にした銃と手榴弾で。
それを見て、第二大陸の者達も考えと気持ちをあらためていく。
あれほど脅威だった来訪者。
抵抗する事も出来なかった脅威。
それがいともあっさりと撃破されていく。
血を流し、身体を吹き飛ばされて倒れていく。
夢でも幻でもなく、現実に起こった事として。
それを見て、多くの者は気持ちをあらためていった。
これならばやれると。
以来、日本と第一大陸の者達への協力者は増えていった。
彼らは情報網を作っていく。
彼らは訓練を受けていく。
やがて来る解放の日に向けて彼らは動いていく。
時間はかかるが、少しずつ体制が出来上がっていく。
第二大陸のあちこちに、抵抗運動がひろがっていく。
抵抗組織が出来上がっていく。
来訪者たちも黙っているわけではない。
第二大陸における治安活動を増強していく。
あちこちで起こる不穏な事態。
それを鎮圧していく。
しかし、どれほど鎮圧しても、抵抗組織が消える事はない。
抵抗運動は終わることなく続いていく。
時には手痛い反撃を受ける事もある。
そこに日本と第一大陸の工作員がいれば。
暴徒鎮圧に出向いた治安機関の者達が、逆に殲滅される。
統治を担当する現地の役所が襲撃される。
来訪者たちはそうして手足をもがれていく。
支配力を失っていく。




