4回目 現地人との接触
事前に様々な偵察も行われている。
一緒に転移してきた人工衛星からの撮影や。
航続距離の長い航空機を用いて。
可能な限り様々な手段で現地の様子を確認していった。
驚いた事に、そうして集めた情報は、頭の中に押し込まれた情報と全て一致した。
詳細な部分はともかく、見て分かる範囲で誤差はほとんどない。
「こりゃ、本当に神様のしわざかもしれんな」
情報を集めた該当部署の者達は、そんな感想を漏らした。
そうした情報を元に、現地の代表者のところへと向かっていく。
もし、神を名乗るあの男の声の通りならば、この先に誰かが待ってるはずである。
それがいるのかいないのか。
一応、事前の衛星からの撮影や、航空機からの撮影で人影は確認されている。
ならばと思いながら外交使節団は現地へと向かった。
そして到着した目的地。
確認できる中で最も大きな港。
そこには確かに待ってる者達がいた。
そんな彼らと接触した外交使節団は、
「ようこそ来てくれた」
と歓迎をされた。
待っていたのは日本人と変わらない人類。
喋ってるのも日本語。
それだけでも外交使節とその護衛達は安心できた。
だが、それから聞くことになる現地の状況。
それは決して安心できるものではなかった。