27回目 強力なる敵兵、その姿はさながら
戦闘団の活躍により、敵後方も壊滅していく。
それは補給の遮断にもなっていく。
前進していた戦車部隊などは、これによって退路も塞がれる。
慌てて方向転換して防衛にまわろうにも、それも難しい。
もちろん、敵兵も抵抗はする。
それは日本軍にとって意外なほど強力なものだった。
来訪者達。
それらは強大な魔力を持っている。
魔術が使えない日本人はもとより、多少なりとも魔術が使える異世界人よりもだ。
そんな彼らの個人戦闘能力は意外なほど高い。
魔力を鎧のようにまとって攻撃を防ぐ。
魔力を放って攻撃をする。
その魔力を増幅してより効果的に使う魔力増幅器も使う。
これらにより、兵士単体の戦闘力は高い。
だからこそ、異世界人は彼らの侵攻を防ぐ事が出来なかった。
単純に戦車や戦闘機といった兵器の質の差もあるが。
土台となる戦闘力が違うのだ。
例え強力な兵器がなくても戦いにならない。
同じ人数で戦えば、まず確実に負ける。
魔術が使えない日本人はそれ以上に不利である。
もし、銃器や手榴弾などの武器がなければ負けていただろう。
幸いにして、銃弾は有効だった。
手榴弾の爆発も。
それらは確実に来訪者達の魔力の鎧を削る。
漫画やアニメのバリアのように展開される魔力。
それを銃弾と爆風は確実に剥ぎ取る。
そうして丸裸になった所にとどめの一撃が入る。
これにはさすがにたまらない。
強大な魔力と、それを増幅する道具を持つ来訪者も倒れていく。
分は日本側にある。
それは確かだった。
ただ、それでも問題は残る。
武器や道具があるから互角以上に戦える。
だが、もしそれがなければ確実に負ける。
それもはっきりしていく。
この戦いでその事を日本は強く意識する事となる。
また、あらためて相対した来訪者達。
その姿は日本人達に衝撃を与えていく。
「なあ、これ」
「ああ……」
それに気付いた者はそう多くはない。
だが、気付いた者達は一様にとある者を思い浮かべた。
「天使……?」
「悪魔かも」
神話や伝承に残るそれにそっくりだと。




