2回目 現状把握
「とんでもない事になったな」
上から下まで、ありとあらゆる日本人がそう言った。
言わざる得ない状況だった。
北は樺太から南は沖縄まで。
小笠原諸島を含めた日本の国土は全て異世界に転移した。
この際、海底資源なども全て転移したようだ。
また、海底通信網や人工衛星など。
こういったものも、日本のものならばほぼ全てこの世界にやってきてるという。
それらがあるから、当面の資源問題は無い。
だが、急いで資源を得なければいずれ産業は干上がる。
早急な対策と対応が必要だった。
そして、この世界の者達との接触も。
もともと、窮地に立ってるこの世界の人類を助けるのが目的だ。
それを理由に異世界転移したのだ。
実際に助けるかどうかはともかくとしてだ。
この世界の者達を無視するわけにもいかない。
だいたい、既に戦争になってるというのだ。
そこにどんな事情があるのかも分かってない。
これをしっかり聞き出す必要がある。
また、何より、石油に金属など、様々な資源を採掘しなくてはならない。
その為の時間がない。
手持ちの備蓄だけでは、必要分をとうていまかなえない。
急いで資源を獲得する必要がある。
その為にも、現地の政府なり代表なりの承諾が必要になる。
それらを無視するわけにもいかない。
その大陸まで、西に400キロ。
頭に響いた声によって知らされた接触地点。
そこに向けて、外交使節を乗せた自衛隊艦船が出港した。