14回目 不要な最強兵器、求められる最適兵器
教育がはじまり、現地人の戦力化が進められていく。
そうしてる間にも戦闘は続く。
押し寄せる膨大な敵。
それに対抗するための設備。
それらが次々に作られていく。
とにかく人が足りない。
その為、無人兵器などが大量に作られていった。
ロボット兵器というほど高尚なものではない。
無人砲塔などを利用して、人がいなくても対応できるように。
対処療法的なやり方だが、こうしたもので急場をしのいでいく。
他にも、監視や探知のためにレーダーの増設。
侵攻を少しでも防ぐために、堀や土嚢の障害などを作っていく。
気休めも含めて、出来る事を何でもやっていった。
誘導兵器などもあまり使われなくなっていく。
ミサイルなどは確かに効果的な手段だ。
だが、作るのに金がかかってしまう。
必要になる材料も多くなる。
数で押し寄せる敵に、それでは効率が悪い。
なので、幾らか安くつく機関砲などでの対応に変わっていった。
レーダーで敵をとらえる事で、命中率を上げていく。
これも、艦船に搭載されてる対空機銃を流用している。
こうして高価な兵器を節約するようになっていた。
これで十分対処出来るのが大きい。
膨大な敵に対抗するにはこうするしかなかった。
複雑な製作工程が必要になるものは出来るだけ省く。
新規開発してる暇はないから、今ある物を上手く利用する。
どうしても新しく用意しなくてはならないものは、それでも出てくる。
だが、出来るだけそれを減らす。
既にあるものの再利用。
今の技術でなら、より効率的に出来る使い方。
それをひたすら模索していく。
そうしてないと、敵に対処出来ない。
必要なのは、最強兵器ではない。
最適な兵器である。
今できる中で最善。
手間も時間もかけずに出来る事。
それを追求するしかなかった。




