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16.過去15 変調

この回で過去編終了です。

といいますか、お話自体も終わり近し。

 私は体調を崩した。



 最初はストレスかと思った。

 ヤンデレストーカーの相手は精神的に消耗する。


 次に長引く風邪かもと思った。

 怠さと発熱が続いて1週間経った後、病院に行った。

 薬を出されたが、一旦症状は治るものの、飲み終わるとぶり返す。

 次の週は検査をして薬を飲んでいたが、結果は何もわからずにまた飲み終わるとぶり返した。


 食欲がなくてもできるだけ食べていたが、目に見えて痩せていった。

 その次の週は仕事も休まねばならないほどになり、大きい病院に紹介されて詳しい検査をした。

 結果は翌週にわかるとのことで、一人で自宅で寝ていた。



 次に目覚めたのはまさかの病院だった。



 私は寝ていたところからそのまま意識を失っていたところを、出勤しないことを訝しんだ小野様に発見され救急搬送されたと後から聞いた。

 元々欠勤予定だったんですけどねー。

 ストーカー…朝もチェックしてたのか…

 まぁそのおかげで早く発見されたし、私の居場所バレが現職場からではないことがわかってちょっとそれは安心した。


 私は色々な診療科で色々な検査をしてやっと病名がわかった。

 投薬で治るらしい。

 けれども、今回こんな形のあわやな展開になってしまったために、3週間くらいの入院の見通しと聞かされた。

 その後も定期的な通院が最低数ヶ月は必要らしい。


 最近は体調不良で休んでいたし、またここから休むとなると1ヶ月後に復帰予定だった前任者が復職を早めるのが妥当というものだ。

 お見舞いに来てくれた現職場の上司に、謝罪をしつつ私の方からその提案をしたらホッとしていた。


 今度の離職理由は病気療養…だとやはり再就職に響くから、会社都合にしてくれた。

 ありがたや。



 その後、小野様との関係を看護師さんにからかわれ、ストーカーと言うのは今回お世話になったしあんまりかなと思い、前職場の雇用主と答えた。

 看護師さんの顔がみるみる真顔になり、翌日精神科の受診をさせられた。

 病気の症状じゃないですよ。記憶の混乱じゃないですよ。


 精神科で問題ないと分かると、今度は小野様が面会謝絶になり、色々とお話し合いをしたようだ。

 どうやら私のことを婚約者と言っていたらしく、それで身寄りのない私の諸々の手続きなども暫定的に小野様にしてもらったり病状説明や治療方針なんかも相談していたらしい。


 小野様が社会的にもちゃんとしていて、イケメンで、まさかストーカーだなんて見えないこともあり、最終的にはちょっとケンカしていたところだったから、という私がお騒がせしたような形に収まった。

 腹立たしい気もするが、成人はしていても死にかけた私に頼れる人がいることは医療者側からは歓迎される状態らしく、「ひとまずケンカは休戦として、元気になってから話し合いましょう」と看護師さんに諭された。



 あぁ、それにしてもまた職場を失ってしまった。

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