少年奴隷になる *ねこ視点 (前編)
「おいっガキは見つかったか!」
うーん
屋根の上で昼寝をしていたら、下のほうがうるさくなった。
まあ人間は生き急いでいるから騒ぐことはよくある。
私はそこら辺にいる猫ではない。
れっきとした魔獣だ。
魔獣や魔物は基本的に街の中には入れない。
魔術師が見張っているから動物の振りをしたり商人の荷物に紛れ込んでも無駄だ。
だけどたまに気配を消したり隠したりするのがいてたまに見逃してしまう。
私はそれだ。
まあそれだけじゃなくて仕事をしているってのもある。
紛れ込んだ魔物とかのことを冒険者ギルドに教えるのが仕事だ。
まあ私自身が買ったほうが早いのだが「こようのはっせい」というのを狙っているらしい。
まあ仕事がなかったとしてもこんな町滅ぼせるから人間の偉い人も中に入れるしかない。
それにスタンピードとかいう魔物が大量発生して町を襲うというのが起こりそうなときは私が事前に大量に狩ってスタンピードをおこさいようにしている。
私を知っているのは裏稼業のものか上の人間だけらしい。
なんでも宗教なるものが魔物とのなれ合いをしてはいけないとしているらしい。
知ってる人が少ないのは不満だが私を知ってる人はこびへつらってくれる。
その様子はちょっと面白い。
まあ私のことはおいといて、
私の昼寝を邪魔した不届きものに文句を言ってやろうと覗いてみると・・・
そこには変わった人間がいた。
確か転生者とかいうものだ。
五百年ぐらい前に確か国とかいうのを作るのに協力してやったやつと一緒だった。
あの人間はおもしろかった。
詳しいことはまた今度語るとして、
転生者は奴隷にされようとしていた。
ふむ、まあ助けて話し相手ぐらいにはなってもらおうか。
ちょうどヒマしてたし。
五百年前の転生者が言うには「情けは人のためならず」らしいしな。
そう思って私は自慢の黒い猫の体から人間の姿に変化して助けに行く。
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