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とろけるCheese  作者: KoKoRo
93/156

Cheese93〜補習、再び〜

淳くんと初めて行ったお祭りから数日後、憂鬱な補習の日がやってきた。


――――図書室にて



華(うぅ〜、やだなぁ…)



圭「おはよ〜。たっちゃん!来んの早いね」



華「おはよう。堤之原くん」



圭「で、どうだった?淳ちゃんとのお祭りデート」



華「うん!楽しかっ……なななっなんで知ってるの!?」



圭「あ〜、俺の勘が当たっただけだから、気にしないでちょんまげ♪」



華「???」



圭「それで……チュ〜はした?」



華「ぅひょえっ!?ゲホゲホッ…」


(むせる華)



圭「もしかして…まだなの?」



華「そそっ、そんなこと出来ないよ!!こっ、心の準備がっ!!」



薄井「何が心の準備だって?」



華「ひぃぃぃっ!?」



田奈「…さっきから気になって聞いてたんですけど、たたたた立川さん、もしかしてキスをされたんですか!?」



華「えぇえ!?」



山田「うっそ〜ん?マジですか?」



華「ちっ…違います!!断じて!!」



薄井「そうか。ならよかった」



…………ガタッ


(席に着く薄井)



華(……よかった?)



山田「おい、金髪くん。何気に今の、爆弾発言だぞ?」



薄井「爆弾とは失敬だな!?ジュンジュンに先を越されたら悔しいじゃないか!」



華(なんだ……。そうゆう意味だったんだ…)



山田「…ったく。ややこしい奴だなぁ」




………ガラガラッ


(高橋先生が図書室の中に入る)



高橋先生「皆、集まってるか〜?」



薄井「T.Tが遅刻するとは何事だ!?」



高橋先生「遅刻じゃない!それにまだ、定刻の5分前だ!!」



薄井「うはは〜?最後に入った奴が遅刻なのだよ♪」



高橋先生(誰かこの金髪野郎の口を塞いでくれーーー!?)←決して自分ではやらない。



華「……」


(薄井を見る華)



華(先を越されたくないってことは…薄井先輩、今、彼女さんいないのかな?モテそうなのになぁ…)



薄井「なんだい?花子。僕の顔をそんなにジロジロ見て…」



華「すみませんっ!!」



薄井「浮気はやめたまえ」



華「しません!!(怒)」




―――その後、高橋先生による補習の授業が開始された……。



圭「ねぇ、ねぇ、たっちゃん!」



(小声で話す圭)



華「なに?」



圭「今日、淳ちゃんって学校来る?」



華「来ないと思うよ。補習のこと、教えてないから…」



圭「なんでっ!!??」


(大声を出す圭)



高橋先生「堤之原!静かにしなさい」



圭「…すいません」



華「………」



圭「なんで淳ちゃんに補習のこと、言ってないの?」


(また小声で話し出す圭)



華「だって、せっかくの夏休みに学校まで来てもらうのって、なんだか悪い気がして…」


圭「遠慮しすぎだよ…。たっちゃん…」



華「そうかなぁ…」






―――そして、補習が終わり、放課後となった。



山田「ぐぁあ〜!!やっと終わった。ねみぃ〜」



高橋先生「山田、それから立川」



山田「え?」



華「はい!?」



高橋先生「この前はすまなかったな…」



華「?」


(首を傾げる華)



山田「何のことざんしょ?」



高橋先生「ほら〜…、例の〜…、(ごにょごにょ)」



山田「ああ!マスターとのいざこざの件ね!」



華「ああ!そうでしたそうでした!」



高橋先生「いちいちでかい声で言わんでいい!!」



薄井「浮気でもしたのかね?」



高橋先生「ちがっ…!」



山田「似たようなもんでしょ?」



高橋先生「フォローをしろ!フォローを!!」



圭「うわ〜…」



田奈「最低…」


(圭と田奈が疑惑の目で高橋を見つめる)



高橋先生「だからちがぁぁーーーう!!」




…………ガラガラッ


(突然、図書室の扉が開く)



浅井「風紀委員長の山田ーーー!!」



山田「げっ!?浅井…」



浅井「ようやく見つけたわよ…。なんなのよ!?この活動報告書は!?」



(山田に報告書を突き出す浅井)



山田「まともに書いたじゃ〜ん…?」



浅井「へぇ?これが?空欄だらけに揚句、活動内容が見回りだけなんて、アバウトすぎでしょうが!?」



山田「文章書くの嫌いなんだよ!」



浅井「ない頭、ふり絞って書きなさいよ!!じゃなきゃ、あんたは委員長クビよ!クビ!」



山田「進路に関わるんだっつーの!!辞めてたまるか!つーか、お前、なんでそんな俺につっかかるわけ?」



浅井「あんたがだらし無いからでしょ!?決まってんじゃない!」



山田「ふーん。そんなに俺のこと、気になるんだ?」



浅井「な…なに言って……」



薄井「だらし無いなぁ。山田くん。活動報告書なら、この僕が書いてあげようじゃないか」


(浅井から報告書を奪う薄井)



浅井「なんであんたが書くのよ?」



薄井「暇だからね」



田奈「あの〜…、私でよければ書きますが?」



山田「おぉ、そうだ。田奈に任せるよ。後、よろしく〜」



…………ガタッ


(席を立ち、図書室から出る山田)



浅井「あっ!?コラ!逃げるなーー!!」



薄井「………」



華「………」ぼへぇ〜



圭「たっちゃん?ボーっとしちゃって、どーしたの?帰んないの?」



華「うん…。帰るよ〜」



圭「…そう?じゃ、お先〜」



華「うん。バイバイ〜」



華(なんだろ…?さっきから頭がぼーっとする……)




その時、わたしはまだ気づいていなかった。

このまま直ぐに、帰れないことに………







〜補習、再び〜 完。



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