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とろけるCheese  作者: KoKoRo
89/156

Cheese89〜恋の吐息〜

夏休みの補習からつかの間の休息が訪れた。




―――只今の時刻、午前11時30分




華「ぐぅ〜(-_-)zzz」



葵「姉ちゃ〜ん!玲さんから電話〜〜!!」



………ガチャッ


(ノックなしで華の部屋に入る葵)




華「ぐぅ〜」



葵「姉ちゃん、で・ん・ワッ!!!」



華「うぴゃっ!?」



葵「玲さんから!」



華「うぅ…?玲から…って!?勝手に部屋に入るなぁーー!!」




……ドカッ


(葵に枕を投げつける華)



葵「うげほっ!?」




華「もしもし?玲?」



玲『あ、おはよ。華。ごめんね?自宅に電話掛けちゃって』



華「ううん!平気だよ。今日はどうしたの?」



玲『実は今、カフェにいるんだけど…華も来てくれない?』



華「カフェって、山さんがバイトしてるところの?」



玲『うん。そう…っていうか、マスターがね、その…大変なのよ』




華「大変って?」



玲『事情は後で説明するから、とにかく来てほしいのよ。せっかくの休みなのにごめん』



華「全然気にしないで!今すぐ行くね!!」



玲『ありがとう』





………ピッ


(電話を切る華)



華(とにかく急いでカフェに向かわないと…!!)



葵「どっか行くの?なら俺も連れてってー! 」



華「早くここから出てってよ!!(怒)」



葵「ちぇー…」








―――その後、急いで着替えを済ませ、わたしはカフェに向かった。





―――カフェにて。





……カランカラン



(華がカフェの扉を開け、中に入る)



玲「華!!」



華「玲〜…ごめんねぇ……」



玲「え?」



葵「ちわ〜ッス♪」



玲「ああ…、どうも」



梓「…いらっしゃいまっ…ううっ……」



華「はわっ!?どうしたんですか!?マスターさん…」



梓「わたし……武さんと離婚するわ…」



華「へっ?!」



玲「あたしもさっき、それ聞いておったまげたわよ…。理由を聞いても答えてくれないし」



華「まさか……浮気…??」



玲「まっさか〜!高橋に限ってそんな度胸ないって!」



梓「浮気……。そうね、浮気よ」



華&玲「えぇ!?」



葵「誰が浮気したの〜?」



梓「うちの夫よ!!わたしより若い女に手を出すなんてっ…」



華「そんなっ…。何かの間違いじゃ…」




……カランカランッ


(カフェの扉から高橋先生が入る)



高橋先生「…梓さん」



梓「!?あなたの顔なんて見たくないわっ!出て行ってちょうだい!!」



高橋「違うんだ!誤解なんだよ!!」



梓「何が誤解よ……。あなたが若い女と肩を組んで歩いているのを見たのよ!?何を信じろっていうのっ…?」



華「先生が…そんなことを……?」



高橋「違う!僕はただ、近くの病院まで付き添っただけだ!!気分が悪いと言っていたから肩を貸したんだ…。信じてくれ……」



梓「無理だわ…。言い訳にしか聞こえないものっ…!!」



高橋「梓さん…」



梓「出て行って……早く出て行ってよっ!!」



高橋「僕を信じてくれないんだね?……わかった。出て行くよ」



玲「ちょっと!?黙って出て行くつもり!?弁解しなさいよ!」



高橋「いいんだ。梓さんなら僕を必ず信じてくれる。それまで待つよ」



華「先生…」




梓「………」




……カランカランッ


(カフェを出る高橋)



葵「コーヒー下さぁい!」



華「なっ…なんでこんなときに注文するの!?」



葵「だってここ、お店でしょ〜?お客さんほったらかしで痴話喧嘩なんていい迷惑だよ」



梓「!!ごめんなさい……。」



華「マスターさんが謝る必要ないです!!悪いのは全部、葵ですから!」



葵「なんでだよー?」



………カランッ


(カフェの扉から山田が入る)



玲「山さん!?」



山田「ほーんと、いい迷惑。喧嘩するほど仲がいいってやつ?」



梓「仲よくなんかないわよっ……」



山田「マスターさぁ、強がんのもいい加減にしたら?」



梓「!」



山田「あの先生が言ってることに嘘はないよ。現に具合が悪いってあいつに助けられた女の人って俺の知り合いだし。」



梓「……え?」



山田「茜さんっていうここによく来る常連さん。まぁ、俺がバイトしてる時にしか顔出さないから、マスターは知らないか」



梓「それ……本当なの?」



山田「その疑うクセ、やめた方がいいよ?マスター」



梓「!!わたし……武さんに謝らなきゃ…」



山田「はいはい、どうぞどうぞ。店は俺が引き受けますよ?」



………カランッ


(カフェの扉を開ける山田)



梓「ありがとう…!」


(開けられた扉から、外に出る梓)




山田「あ〜あ、行っちゃった…」



華「山さん…」



山田「お。立川さん、いたんだ?もしかしてマスターのいざこざが原因でここに?玲ちゃんもご苦労さん」



華「かっこよかったです。山さん」



山田「なっ……」



玲「あらら〜?山さん、顔真っ赤よ〜?」



山田「きゅっ…急に変なこと言うからでしょ!?まったく!そーゆーことは、池本くんにだけ言いなさい」



華「!!」



玲「知ってたの!?山さん」



山田「まぁね〜?今度は立川さんが真っ赤っ赤じゃん?」



華「うぅぅ………」








その後、高橋先生と梓さんは手を繋いでカフェに戻ってきました。







〜恋の吐息〜 完。



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