Cheese85〜究極の補習メンバー〜
夏休みが始まる直前の7月19日。わたしは大好きな池本 淳くんの彼女になることができた。ハズなのに………
その翌日、わたしは補習を受けるため、学校の図書室に来ていた。
華(なんで赤点なんか取っちゃったんだう!?うぅうっ…)
圭「おはよ!たっちゃん♪」
華「おっ、おはよう!堤之原くん!」
圭「ごめんね〜?淳ちゃんじゃなくて!」
華「えぇっ!?堤之原くんの代わりに淳くんが補習だったらよかったのにな、なんて思ってないよ!?」
圭「はいはい。つーかさ、たっちゃんに伝言!補習終わったら淳ちゃんが迎えに行くってさ」
華「……本当に?」
圭「本当に本当!終わったら俺から淳ちゃんにメール打っておくから、ラブラブ帰っちゃいなよ♪」
華「ラ…ラブラブ…?」
………ガラガラッ
(図書室の扉が開く)
薄井「た〜まや〜」
華「ううう薄井先輩!?」
薄井「おぉ〜!花子!まさか君も夏休みの補習組かい?」
華「は、はい…」
薄井「実は僕もなんだ〜☆」
華(ここにいる時点でそれはわかってますーー!?)
圭「この人、たっちゃんの知り合い?」
華「うん。同じ委員会で、同じ同好会の…」
薄井「薄井 翔だ!馬鹿同士、楽しくやろうぞ♪」
圭「そうっスねー!あ、俺はたっちゃんと同じクラスの堤之原 圭っていーます」
薄井「うはは〜?T.Tのクラスとは災難だね」
圭「T.T?」
………ガラガラッ
(扉が開き、高橋先生が中に入る)
高橋先生「補習を始めるぞー!皆、揃ってるかー?」
薄井「あれがT.Tだ!」
高橋先生「誰がT.Tだ!?」
圭「へぇ〜」
高橋先生「堤之原!真に受けるな!!」
華「高橋先生が補習の先生なんですか?」
高橋先生「そうだ!」
華「…………」
高橋先生「立川。頼むからそんなあからさまに嫌そうな顔をしないでくれ…」
………ガラガラッ
田奈「遅れました!!すいません!」
薄井「ゴキブリ女ではないか!?」
田奈「ゴキブリ女!?何処にいるんですか!?そんな変な女!」
薄井「どこをどう見ても君しかいなー…」
圭「あー!?なんかどっかで見た顔なんだけど…誰だっけ?」
田奈「あ…!命の恩人さん!その説はどうも」
圭「その説って…どの説?」
華(話しが噛み合ってない!?)
………ドゴッッ
(突然、図書室の壁に何かが激突した音が響く)
高橋先生「なっなんだなんだ??」
………ガラガラ
(図書室の扉から山田登場)
山田「ぅあぁああ……。ねみぃ……」←超低血圧&朝は機嫌が悪い
高橋先生「だ…大丈夫か?鼻が赤いぞ?」
山田「前がぼやけてて何がなんだか…。たぶん壁にでも激突したかな…?」
華(早く目を覚まして下さい!?山さーーん!!)
薄井「僕の周りには馬鹿しかいなかったというわけか…」
華「…どうゆう意味ですか?それに野高先輩がいないってことは、補習じゃないってことですよね?」
薄井「……痛いとこついてくるね。花子」
高橋先生「よし。これで全員だな!一年は堤之原と立川と田奈。二年は薄井。三年からは山田。皆、頑張ってこの夏を乗り越えよ〜う!!」
山田「朝からテンションたけぇよ。声も下げろ。頭に響くんだっつーの」←イライラ
高橋先生「…すいません」
華(山さんから暗黒のオーラが出ている…)
―――その後、補習の授業が始まった。
内容は学年ごとにプリントを出され、解答するテスト形式。ただし、わからない問題は高橋先生に質問しながら解いていくという、すごく助かる補習であった。
薄井「T.T〜!」
高橋先生「T.Tじゃないっ!!何だ?薄井。質問か?」
薄井「全部わからないぞ〜」
高橋先生「なんだとーー!?」
――とまぁ、ハプニングもありつつ、無事に補習一日目を終えた。
華「ふひぃ〜。頭が疲れたよ〜」
圭「今、終わったってメールしといたよ。淳ちゃんに♪」
華「ありがとう!!堤之原くん!」
薄井「ジュンジュン?今、ジュンジュンって言わなかったかい?」
華「あっ…えーっと、その……」
薄井「?」
華(薄井先輩には色々と相談に乗ってもらったし、報告……しよう!)
華「わっ…わたし、淳くんと付き合うことができました!」
薄井&山田「えぇえええーーーーー!?」
華「わわっ!?聞いてたんですか!?山さん!」
山田「淳って池本くんでしょ?うわっ!アイツにはもったいね〜!」
薄井「花子!!」
華「はいっ!!」
薄井「よかったな!僕も自分のことのように嬉しいよ」
華「先輩…」
田奈「おおおおお付き合いしている人がいるんですか!?立川さん!!」
華「え、えっと…はい…」
田奈「青春ですね!!春がやって来たようです…!」
圭「今、夏だってば!」
田奈「そうですけど、やっぱり例えるなら春ですよ!春!」
薄井「……春…か。」
華「薄井先輩…?」
薄井「あ…、いや。なんでもないよ。それより花子!ジュンジュンと仲良くやるんだぞ〜♪」
華「が…頑張りマス!」
山田「あ〜あ。俺も恋愛してぇな〜」
薄井「まさか…まだマスターを引きずっているのかい!?」
山田「直で言うな。」
その後、恋愛トークで盛り上がりながら、わたしは淳くんの迎えを待っていた。
〜究極の補習メンバー〜 完。