Cheese84〜繋がる心〜
君のことだけを想って書いた詩を、今ここで唄います。
―――♪…♪…♪♪
(ギターを弾く池本)
青い空 流れる雲
ぼんやりみつめ
記憶遡って永遠と繰り返す
空っぽの頭で 何ができるだろう
言葉で伝えればいいのに 僕には自信なんかなくて
言葉で伝えればいいのに 僕には勇気なんかなくて
笑顔が見たくて 遠くから眺めてた
いつも思う 君は花のような存在
遠い空 赤い夕日
ぼんやりみつめ
記憶遡って永遠と思い出す
このままじゃきっと 後悔するだろう
言葉で伝えればいいのに 僕には自信なんかなくて
言葉で伝えればいいのに 僕には勇気なんかなくて
けどもう逃げない 隠さず君に言うよ
君が好きだよ
――――♪…
(ギターを弾き終える池本)
池本「これが今の俺の気持ち。俺は立川さんのことがー…」
華「好きだよ!」
池本「……え?」
華「私は池本くんが好きだよ!!池本くんのギターも、歌声も、世界で1番、大好きだよ!!」
池本「立川さん…」
華「だからこれは…夢なんじゃないかなって…思っちゃう自分がい…てっ…」
(泣き出す華)
池本「!」
(ギターを背負い、華の元に駆け出す)
華「池本く…」
―――――ギュッ
(華を抱きしめる池本)
華「!」
池本「夢じゃないよ。だから泣くなよ」
華「……うんっ」
……タタタッ
(華と池本の傍に子供が駆け寄る)
子供「お母さーん!この二人、ラブラブしてるよ〜!」
華「ひょえ!?」
池本「うわ!?」
(お互いに離れる華と池本)
子供「あれ〜?なんでやめちゃうのー?ギュッってしないの?」
母親「こら!どうもすみません!この子ったら…」
池本「いえ、かわいいお子さんですね」
母親「そうですか?まぁ…そうなんですよねぇ。あ、すみません!二人のお邪魔しちゃって。では、これで」
子供「バイバーイ」
池本&華「バイバイ」
華「…行っちゃったね」
池本「うん。かわいかったなぁ」
華
池本「……あれ?向こうに落ちてる携帯って立川さんの携帯?」
華「へ…?あっ!?落としてたの忘れてた!」
………タッタッ
(携帯に駆け寄り、しゃがみ込む華)
華「うぅ〜、画面が真っ黒。壊れてる…」
池本「ごめん!!俺が立川さんを驚かしたせいだ…」
華「ううん!大丈夫!お小遣はたいてでも、すぐに新しい携帯買うから…!」
池本「そこまで無理して買わなくても平気なんじゃ…」
華「駄目だよ!池本くんとメールしたり、電話で話したりしたいもんっ……」
池本「!」
華「池本くんに連絡出来なくなったら嫌だよ…」
池本「『淳』でいい。」
華「…え?」
淳「だから…立川さんのこと、『華ちゃん』って呼んでもいい?」
華「うん…!」
淳「ありがとう」
(立ち上がる淳)
淳「なんか…安心したら腹へっちゃった」
華「…あ。そういえばお昼、何にも食べてないや…」
淳「じゃあ、何か食べにでも行きますか!」
華「うん!…あ゛!?」
淳「どうしたの!?」
華「玲達と海で待ち合わせしてて、見つかってなくてっ…!!」
淳「もしかして、華ちゃん…はぐれ隊員?」
華「そうなんです!!隊長!!」
淳「……」
華「……」
淳「…ぷっ、あははは!じゃあ、俺も一緒に探すの手伝うよ」
華「ありがとう…。淳くん」
淳「!」
華「えへへ…。なんかやっぱり照れるなぁ」
淳「……」
(華の手を取る淳)
華「!」
淳「行こう?」
華「うん…!」
――――その後、淳くんと手を繋いで、ぐるぐると海岸を歩いた。けれど、玲達の姿を見つけることが出来なかった。
華「やっぱりいない…。帰っちゃったのかな…」
淳「華ちゃんを置いて帰るような友達じゃないでしょ?」
華「…!」
淳「絶対みつけよう。」
??「いちゃこくなーー!そこのギター男ーー!!」
淳「!?」
華「雅ちゃん!?」
雅「立川 華と池本 淳、はっけーーん!」
玲「ちょっとどいて!」
………ドカッ
(雅を押し飛ばす玲)
玲「華!」
華「玲ーー!!」
龍「んだよ。心配して損したぜ。」
淳「鈴木!?」
圭「ヤッホー♪淳ちゃん!」
淳「圭までなんでここに!?」
龍「お前の気持ちなんかとっくにバレてんだよ。バーカ」
圭「たっちゃんを幸せにしてあーげなさい!」
淳「お前ら…」
玲「池本」
淳「はい!?」
玲「華を泣かせたら、ただじゃおかないからね」
華「れっ玲!?」
淳「はい。俺が華ちゃんを守ります」
華「淳く…」
―――ドゴッッ
(淳に跳び蹴りする雅)
淳「ぐほっ!?」
雅「なにが『華ちゃん』よっ!!バーカバーカバーカ!!!でも……」
淳「……」
雅「今の一発だけで特別に許してあげる」
淳「すげぇ痛いけど、効いた。ありがとう」
雅「……フンッ」
こうして私は淳くんの『彼女』になれたんです。
こんなに素敵な友達に囲まれて……
〜繋がる心〜 完。