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とろけるCheese  作者: KoKoRo
77/156

Cheese77〜気づく男達〜

期末テスト二日目。わたしはこの日のテストもボロボロだった…。


なぜだか頭がぼーっとして、勉強がはかどらなかった。




昨日の……





池本くんから逃げて、教室を出た時から……



雅「華ちゃん!!!」



華「……ふぇ?」



雅「何回呼び掛けても返事が返ってこないから、あたしのこと嫌いになったんじゃないかって……うぅっ……心配したのよ……?」



龍「キモいんだよ。オカマ」



雅「あらいやだぁ?鈴木くんこそ、そのどす黒いくまがキモいのなんのって!昨日、相当必死に勉強してらしたのねぇ?」



龍「………」



雅「………」



が、、、次の瞬間、





ブォーーー

\

\

\

ン : :



龍&雅「うっせぇ!!!」



圭「…すんません。」



華(気のせいだろうか……)



池本「お前、もうちょっと音の出し方考えろよ」



圭「え〜?やっぱさぁ、淳ちゃんのギターと合わせないと無理じゃん?ベースって」



池本「淳ちゃんって何だよ…」



華(堤之原くんの音が少しだけ……良くなった…?)



池本「お前、本当うざい」



圭「ひっでぇ!うざいって何だよー!?」



華(池本くんのおかげなのかな…?)



雅「華ちゃ〜ん?お〜い?」



華「……」ぼへぇ〜



雅「やっぱり…あたしの事、嫌いになったんじゃ!?」



龍「………」





…………つねっ


(華のほっぺをつねる龍)



華「い゛っ!?いだぃっっ…」



龍「お前……」



華「?」



…………ドドドドッ


(玲が前方から突進)



玲「りゅぅぅぅううーーーーーー!!??その手を離しなさいよぉぉおおっっ!?」




………ドゴォッッ


(龍に向かって回転跳び膝蹴り炸裂)



龍「ゲホッ!?」


(直撃)




玲「華!!大丈夫!?痛くない!?」



華「い…痛いけど…、鈴木くんの方が痛そうだよ…?」



玲「いいのよ!コイツはほっといて!それより華は大丈夫なの!?」



華「うん…。平気だよ」



玲「よかった…」



龍「……よくねぇ」



玲「あんたねぇ?なんで急に華のほっぺ、つねるのよ!?」



龍「……別に?コイツが佐藤の話聞かずにぼーとしてたからだよ」



華「ごっ、ごめん…。雅ちゃん…」



雅「いいわん♪そんな小さなこと許したげる…っていいたいけどぉ、私と一緒に海に行かないと許さない!」



龍「は?意味わかんね」



玲「いいわねぇ!海!皆で一緒に行かない?テストが終わったら暇になるし!」



雅「え?私は華ちゃんと一緒に……」



龍「いいんじゃね?俺は賛成」



華「うん!皆で行こう?」



雅「……はは。皆でね…」









――――翌日、期末試験最終日となるこの日も手応えのないまま、わたしはテストを終えた。




華&池本「……はぁ」



池本「……え?」



華「……あ」



池本「はは、立川さんもテストできなかったとか?」



華「うん、全然…」



池本「そっか。じゃあ、俺と一緒だ」



華「……池本くんはギターの練習、いっぱいしてたからだよ」



池本「ごもっとも。ギターのことしか考えてないから駄目なんだよなぁ」



華「………」




………ドタドタッ


(前方から圭が走りながらやってくる)



圭「淳ちゃーーん!!テスト全部終わったから、ベース俺に教えて〜?」



池本「俺、ベース専門外だから自力でやれよ。めんどくさい」



圭「つーかさ、淳ちゃん、ドラム探さないの?」



池本「ドラムかー。そうなんだよな。ドラムがいたらなんとかバンドが組めるんだけどな」



華「………」






『いつかバンド組んでデビューしたい』




その時なぜか、七夕の夜に聞いた池本くんの言葉が脳裏に浮かんだ。




池本くんは今、夢に向かって一生懸命に頑張っている。





でも……





わたしは………?






圭「えぇ〜と、そこの……立川さんだっけ?たっちゃんでいいや。たっちゃんに俺達の音聴いてもらおーよ!」



池本「勝手にあだ名を付けるなよ!?ごめんね、立川さん。コイツ、馬鹿で…」



華「………」



池本「…立川さん?」



華「ごめんなさい。わたし、用事がっ…」



…………ガタッ


(席を立ち、教室を出る華)



池本「――――」



圭「……淳ちゃん?」



…バッカみてぇ






―――なぁ、立川





ぐだぐだ悩む前に、もっとシンプルでもいいんじゃね?









〜気づく男達〜 完。



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