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とろけるCheese  作者: KoKoRo
74/156

Cheese74〜デンジャラス転校生〜

暑い太陽が照り付ける夏の朝。熱を帯びる教室にとどめをさすかのごとく、熱い男がやって来ることを今はまだ誰も知らない……。




………ガラガラッ


(高橋先生が教室に入る)



高橋先生「よぉ〜し!暑いけどHRを始めるぞぉ〜!……と、その前に、なんと大ニュースだ!」




クラス男子「何が大ニュースだよ?さっさと始めろ〜!」



高橋先生「だから転校生!!このクラスに転校生が来たの!!」


…………バンバンッ



(出席簿を教卓に叩きつけながら熱弁する高橋)



龍「なんだあいつ?暑さで壊れたんじゃね?」



華「確かに…。行動がいつもより変……」




高橋先生「じゃあ、転校生!教室に入りなさい!」




…………ガラガラッ




堤之原「失礼しまぁーーっす!」



クラス女子「え?何かでっかい物持ってんですけど??それ何?」



堤之原「ああこれ?これはベース!俺は世界一のベースマスターになるから常に持ってんの!」



池本(ベース……!?)




クラス男子「じゃあ、なんか一曲弾いてみろよ〜!」



高橋先生「おぉ!ナイスアイデンティティ!(?)自己紹介も兼ねて弾いてもらってもいいかなー?」



堤之原「いいともー!」




(ベースを取り出し、肩にひもをかけて準備する堤之原)




池本(もしもこいつが本気でベースやりたいって思ってんなら、俺と一緒に……)






\

\

\

\

\




華「へ?」



龍「は?」



玲「げ…」



高橋先生「え?」



池本(超下手くそーーーーー!!??)




堤之原「あれ?はっはっは!まだ始めて三日だからこんなもんだよね〜!?」



龍「三日かよ…。三日程度で人様の前で弾くんじゃねぇ」



華(偉そうなこと言ってるけど……鈴木くんのギターと対して変わらないよーー!!)




池本(こいつとバンド組もうなんて考えた俺が馬鹿だった……!)







こうして、夏休みを前に新しい転校生がクラスにやって来たのでありました……。








――そして休み時間となった。




クラス男子「お前、どっから来たんだよ?」



堤之原「え〜?北海道!なんかここ、めちゃんこ暑いね!こんなに暑いと焦げちゃうよね!」



クラス女子「ってゆうか、あんた面白すぎ!ベースとか下手すぎ!」



堤之原「まぁこれから上手くなるから心配すんなっ!」



クラス女子「心配なんかしてないし!」



堤之原「ところで、この学校ってバンド部ないの?」



池本「(=_=;)」



クラス女子「は〜?バンド部?聞いたことないんですけど?」



クラス男子「ギター同好会の奴ならいるぜ〜?」



池本「(゜o゜;;」



堤之原「え?誰誰?」



クラス男子「あそこのメガネ。」



池本(バラすな!!バカヤローーーー!?)



…………ガタッ


(堤之原は席を立ち、池本の席へと向かった)



堤之原「メガネって……君?」



池本「どうも。メガネです。よろしく」



堤之原「ごめんごめん!名前わかんなくてさ!名前……教えて?」



池本「池本 淳だけど…」



堤之原「あー…!じゃあ、池ちゃんだ♪」



池本「……で?何か俺に用ですか?堤之……原……だっけ?」



堤之原「めんどくさいから圭でいーよ。池ちゃん」



池本(なんなんだ!?コイツはーーー!?)



圭「ねー!池ちゃん!ギター同好会に俺も混ぜて?」



池本「絶対にやだ。」



圭「………あれ?」










―――そして放課後となった……。




華(さて!今日も帰って勉強!勉強!)



圭「池ちゃーん…!俺も同好会に参加させてくれよ〜…」



池本「やなもんはやだ。」



圭「なんでだよ〜…?」



池本「………うざいから?」



圭「がびーーん」



華(あの転校生の人、よっぽどベースがやりたいのかなぁ…)



圭「クラスの田所くんに聞いたけど、池ちゃんって一人で同好会やってんでしょ?」



池本「………」



圭「人数多い方がさ、楽しくない?」



池本「何なんだよ……お前……」



圭「へ?」



池本「全然バンドやりたいって気持ちが伝わらねーよ」



圭「!」



池本「真剣じゃない奴とはやりたくない。」



華(池本くん……)




…………ガラガラッ


(ギターを持って教室を出て行く池本)




圭「………はぁーー、なんかマジでへこんだ……。超ぺったんこかんかん……」




華(なんかこの人、表現の仕方が薄井先輩と似てるような…?)




圭「……」ぐすんっ




華(なななっ!?泣いている…??)




華「あの〜…」



圭「?」



華「が…頑張って下さい!」



圭「……優しいね。俺、優しい子好きだよ。彼女になって下さいましまし(?)」



華「やです。」



圭「……嘘嘘。冗談!でもありがとね。」



華「………」









なんだかよくわからない転校生さんだけど、頑張ってほしいとなぜか強く思った。









〜デンジャラス転校生〜 完。



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