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とろけるCheese  作者: KoKoRo
55/156

Cheese55〜ラストチャンス〜

――とある休日、商店街にて――



人「じゃあ一回だけ回して下さーい!」



龍「………」




……ガラガラガラッ



(商店街の福引き券を使って滑車を回す龍)



………コロッ



(紫色の玉が出る)



人「おっめでとうございま〜っす!!五等の賞品、ご当選でございま〜〜〜っす!!!」



龍「は…?」






――翌日、学校にて――



龍「立川、動物園って好きか?」



華「え?」



龍「普通行かないよな。動物園なんか」



華「もっもちろん好きです!!行きます!」



華(もしかして…デデッデートのお誘い!?)



龍「じゃー、これやる」



龍は華に動物園の無料観覧チケットを2枚渡した。



華「……これは?」



龍「商店街の福引きやったらたまたま当たっちまったんだよ。俺行かねーから伊藤と二人で行けよ」



華「でも……」



龍「今週の日曜まで使えるから。遠慮すんな」



華(そうじゃないっ……!!鈴木くんと一緒に行きたい……なんて冗談でも言えない…)



龍「で?行くの?行かねぇの?」



華「鈴木くんがいらないのなら…。玲を誘って行くね!」



龍「ああ。そーしてくれ」



華(うう…。意気地無し……)



玲「おっはよ〜!華〜!」



龍「噂をすりゃあ、ご本人登場か…」



玲「なになに?何の話し??」



華「鈴木くんから動物園の無料チケットをもらったんだ!今週の日曜日までなんだけど、玲、一緒に行かない?」



玲「行く〜〜!!タダなら何処にでも行くに決まってるじゃない♪」



龍「……ハッ。ビンボくせ」



玲「なんか言った〜〜??」



龍「いや?別に?」



華「はい!玲!これ、チケットだよ」



(玲にチケットを渡そうとする華)



玲「あ〜、あたし無くしそうだから華、持っててくれる?」



華「あ、うん!わかった」



玲「日曜日が楽しみね♪」



華「うんっ!」





こうして今週の日曜日、玲と動物園に行くことになりました!








――その日の放課後――



華(楽しみだなぁ〜♪動物園!)



龍「じゃあな。立川」



華「うん!バイバイ……あ!?」



龍「なんだよ?」



華「これ、鈴木くんのMD?机の下に落ちてたんだけど…」



龍「ああ、わりぃ。それ、俺のだ」



華「はい!」




――MDを渡す時、ほんの一瞬、鈴木くんの手に触れた――



龍「…サンキュ」



華「………」ドキッ





華(どうしよう……。やっぱり……鈴木くんと一緒に動物園行きたいな…)




華「……あのっ」



龍「なに?」



華「えっと……その……あのね!?」



池本「鈴木ーーー!!一生のお願い!俺とバンド組んでくんない!?」



龍「はあ?」



華「……へ?」



池本「実は前から思ってたんだよね。鈴木はたっぱもあるし、顔もいーし、ギターに向いてるって!絶対!」



龍「ギターなんかやったことねぇし。つーかお前、バンドやってんの?」



池本「やってんだけどメンバーが全然集まる気配がないんだよね…。だから……頼む!文化祭までには4、5人くらいでバンド組んでやりたいんだ!!」



龍「…別にいーけど?暇だし」



池本「マジで!?よっしゃ〜〜!!助かるよ!鈴木!ありがとな!」




華(ああ〜……池本くんのばかぁぁぁっ!)





―――翌日―――



池本「つーわけで!鈴木に合いそうなギター持ってきた!」



龍「お!かっけーじゃん。サンキュー。でも俺、マジで弾けないけど?」



池本「できれば練習して弾いてもらいたいけど、そこまで無理は言えないよな…。弾いてる真似だけしてくれればいいから」



龍「だったら余裕じゃん」



池本「メインのギターは俺弾くから平気平気!」



龍「は?お前、全部やんの?」



池本「元々一人だし、ギターも練習してるから大丈夫……だと思う」



龍「すげーのな。お前。軽く天才じゃね?」



池本(軽く天才ってどーゆー意味……?)



華(昨日から全然鈴木くんと話せてないっ!鈴木くんは池本くんとばっかり話してるし…。はぁ……)



玲「あぁっ!?龍がギター持ってる!?」



龍「…なんだよ。これ、俺のじゃねーし」



玲「へ?じゃあ、誰の?」



池本「俺のですが…」



玲「…誰だっけ?」



池本「池本だよ!?いい加減、名前覚えて下さい!?」



玲「へぇ〜!地味な顔してギターなんてやってんだぁ!凄いじゃない!」



池本「地味な顔でごめんなさい」



玲「あ、ごめん。つい本音が…」



池本(やっぱり伊藤さんって……苦手の部類だ……)






――その日の放課後…



ジャジャジャ〜〜ンッ



龍「………。」



(放課後の教室に一人残り、池本に借りたギターを弾く龍)



龍(適当に弾いても結構、いい音出るじゃん)



華「………」



(廊下から教室にいる龍を見る華)



華(……人生最大のチャンス到来!?今わたしが教室に入れば鈴木くんと二人きりに…!)



龍「………」




華(かっこいいなぁ…。鈴木くん…。)



龍「いつまでそこにいる気だよ?立川」



華「うわっ!?どうしてわかったの!?」



龍「横から普通に見えたし。バレバレ」



華「あ…あはは…。隠れてたつもりだったんだけどなぁ…」



龍「…?なんで隠れんだよ?」



華「それはー…」







鈴木くんに






わたしの気持ちを言おうと思った………。







〜ラストチャンス〜

完。



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