表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とろけるCheese  作者: KoKoRo
46/156

Cheese46〜ゴキブリ女、襲来〜

テストが終わって数日が経過したある日の放課後。わたし立川 華はいつものようにCheese同好会に参加していた。




薄井「ついに完成したぞ。花子……」



華「何がですか?」



薄井「ブルーチーズだよ」



華「ブルーチーズ!?あの伝説の青カビが入ったチーズ…」



薄井「見たまえ!!!」



薄井は鞄から明らかにぶつ切りしたと思えるチーズを取り出した。



ぷ〜〜〜〜〜ん

(異臭を放つチーズ)



野高「くさっ!?薄井!!危険物を出すな!?」



薄井「危険物ではない!ブルーチーズだ♪」



華「………青カビじゃない…。むしろ黒カビ…」



薄井「天然カビと言いたまえ!僕の鞄の中ですくすく育って生まれたのだからね」



野高「鞄の中?まさかそのチーズ、ずっと鞄の中に入れてたのか!?」



薄井「その通りだ♪」



華「ヒィィィーー!?」



野高「それ青カビ云々の問題じゃないだろっ!?絶対腐ってるよ!!」



薄井「何言ってんだ?皆で試食だ」



野高「ヒィッ!?……お……お腹が痛い……」



華「わたしもお腹の調子が……」



薄井「二人揃って仮病を使うとはいい度胸だね…?一口でいいから食いたまえーーー!?」



ドガッシャーーーン

(廊下で物凄い音が響く)



薄井「!?」



野高「今の音って……何の音…?」



華「ちょっと様子を見てきます!」



野高「俺も行くよ」



そう言って二人は薄井の元から離れていった。



薄井「どさくさに紛れて逃げるんじゃない!?」



…………ガラガラ

写真部室の扉を開け、廊下を見ると……



??「…………」



三つ編みの少女が派手にこけたような状態に倒れていた。



華「だだだ大丈夫ですかーーー!?」



??「…………」



薄井「殺人事件だ……。犯人はこの中にいるに違いないっ!?」



野高「話しを勝手に繰り広げるな!?」



??「……げほっ」



華「生きてるみたいです!!」



薄井「ん?何だ?これは……」



薄井は廊下に散らばっていた紙を一枚拾い上げた。



薄井「風紀取締強化週間?なんだこりゃ??」



野高「ああ…。風紀委員会の仕事だよ。それ」



華「じゃあ、ここにいる人は風紀委員さん?」



??「ごっ……ぎゃばぎょぼべひ〜〜んっ」


(突然ゴキブリのような動きをする)



華「ヒィィィーー!?変です!この人、変ですっ!!」



薄井「僕より変な奴がいてたまるかっ!!」



野高&華(自分で言うなーーー!?)



??「……はっ!」



華「気がついたみたいです!」



??「私としたことがとんでもない失態を……!?早く戻らないと先輩に怒られる…」



薄井「やい!そこのゴキブリ少女。廊下に散乱していた紙は拾っておいたぞ」



??「ありがたき幸せ!感謝します」



薄井「面白いことを言うんじゃないっ!!僕より変な行動を取ったら許さないぞ!」



野高&華(何様だーーー!?)



??「失礼ですが部活をやられている方々ですか?本日から風紀取締週間ですから6時までには学校を出て下さい」



薄井「6時!?今何時だ?」



??「5時55分55秒です。早く帰って下さい」



薄井「やなこった〜!ブルーチーズの試食もまだしていないんだぞ?帰れるはずがない」



??「い…委員長に怒られる……」



野高「俺、帰るよ。薄井。試食は一人でやりなさい」にっこり



華「わたしも帰ります。試食は薄井先輩だけでやって下さい!」



薄井「裏切る気かねっ!?」



??「……さっさと帰ってくんないかなぁ。こんちくしょう。」


(本人は小声で言ったつもり)



薄井「聞こえてるよ…。ゴキブリ少女」



??「お願いですから帰って下さい。でないと……委員長に訴えますよ」



野高「もう帰ろう。薄井」



薄井「…仕方ないな。今日のところは帰ろう」



??「お気をつけてお帰り下さ〜い」









………三人が校内を出たのを見送り、私はしばらく見回りを続けた。その後、風紀委員会の活動場所へと戻った。



………ガラガラ


??「田奈 恵、ただ今戻りました。」



風紀委員長「おかえり。早速で悪いけど、作業報告頼むよ。ちゃっちゃと報告書かいて帰りたいし」



田奈「………はい」




わたしはこの人が








苦手だ。









〜ゴキブリ女、襲来〜 完。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ