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とろけるCheese  作者: KoKoRo
43/156

Cheese43〜ぎこちない感情〜

高校生になって初めての中間テスト。



それなのに、わたしは勉強の一つもしていなかった。





華(テスト1日目は数学と現代国語!?ひえぇ〜〜!?)



龍「なに焦ってんの?」



華「べっ…勉強を……しなきゃと思いまして……」



龍「…まぁ、頑張れ」


華「……はい」



華(なんでだろう…。いつもみたいにうまく話せない…。)



雅「華ちゃ〜〜んっ!」



華の席に近寄る雅。



龍「うーわっ、来んな!つーか寄んなっ!」



雅「失礼ね〜?用があって来ちゃ悪いの?今日の放課後、勉強会しようって誘いにきただけなのに」



華「勉強会!?」



雅「そう!放課後にやらない?テストも近いし」



華「やるっ!やりたいですっ!!」



玲「じゃあ、あたしも参加しよっかな〜?部活もないし」



雅「……チッ。せっかく華ちゃんと二人でやろうと思ったのに」



龍「俺も混ざっていい?」



華「え!?」



龍「なに?駄目?」



玲「別にいいよね?華」



華「う、うん……」



龍「?」








そして放課後。

みんなで勉強会をするため、教室に残って勉強の準備をした。



玲「さ〜てと!まずは数学から……教えて!華!!」



華「わっわたし、数学って苦手で…玲に教えてもらおうと思ってたんだ……」



玲「あたし、馬鹿よ?」



華「………え?」



雅「うっそ〜ん?二人共馬鹿なん?」



龍「頭いい奴いねぇと勉強になんねーじゃん」



玲「龍!あんた、頭よくなかったっけ?」



龍「俺も相当バカだけど?」



雅「んだよ〜、意味ねぇー…」



華「……そんなことない。」



玲「どうしたの?華」


華「鈴木くんは…頭いいと思う。前に難しい漢字の読み、教えてくれたもん」



龍「……よくねーよ。つーか、まず自分らで問題解いてかねぇ?わかんないとこ全員で考えりゃ、答え出んだろ」



玲「なるほど。じゃあ、そーしますか!」



華(やっぱり……なんか変だ……。わたし…)








しばらくみんなで問題を解いていた。

そんなとき、どうしてもわからない問題が出てしまった…。



華「玲、ここの問題ってどうやるかわかる?」



玲「どれどれ〜?さ……佐藤さ〜ん、ちょっと助けてもらえるかしら〜?」



雅「あらあら?伊藤さんも頭がお悪いよう……で……?」



華「二人とも…ど、どうしたの?」



玲「龍〜〜?あんたなら分かるんじゃない?」



龍「は?何処の問題だよ?」



華「………!」



龍「あー…、ここ、たりぃ計算の公式使うんだよな。」



玲「華!よかったね!龍がわかるってよ」



華「えっ…あ、うん」


龍「そんな隅っこいねーでこっち来いよ。教えるから」



華「……うん」



わたしは鈴木くんのもとに近寄った。



龍「ここはこの公式使うんだよ。数字がでけーから計算ミスに注意すりゃあ、立川でも自力で出来んじゃね?」



雅「うわ〜。冷たー!氷並に冷たすぎ。鈴木くーん。もっと丁寧に教えてあげればー?」



龍「自分でやって理解した方が覚えんだろ」


華(なんで……?さっきから鈴木くんの声が頭に入ってこない…)



龍「立川、とりあえずやってみ?」



華(……香水の………匂い………)ドクンッ




…………ガタッ



龍「立川!?」



華「ご…ごめんなさい。わたし、今日は帰るね……」



玲「えっ?華!?」




…………心臓が脈を打った…………





わたしは鞄を持ってそのまま教室を出た。








ドキドキして…



苦しくて…………








…………バタンッ



気がつくとわたしは自分の部屋に閉じ込まっていた。




華「――――」





………コンコンッ

控えめなノックの音がした。すると扉の向こうから葵の声がした。



葵「……姉ちゃん。どうしたの?」




華「………わたし…」


葵「うん」



華「わたし……、あの香水つけた人のこと………」



葵「……え?何?姉ちゃん、聞こえないよ」





華「……………」





……苦しいほど




好きみたい………









〜ぎこちない感情〜

完。



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