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とろけるCheese  作者: KoKoRo
42/156

Cheese42〜奇跡?のヒット〜

薄井先輩と野高先輩のクラスと合同で体育館でのドッジボール対決が行われた。



……そして、今ボールを持っているわたし、立川 華は薄井先輩目掛けて投げようとしていた…。



華「いっ…いきますよーー!!とりゃ〜〜」


………へなへな〜

ボールはゆる〜く飛び、薄井はそれをキャッチした。



薄井「うはは♪微弱ボールをありがとう☆」


華「うぅ〜…」



龍「立川……お前、もう投げんな」



華「……はい」




その頃、2年のコート内では………



樽本「…坪井くん。」


坪井「なに?樽本さん」



樽本「坪井くんの後ろにいてもいい?」



坪井「もっもちろんだよ!つーか…俺が君を守るし」



樽本「ありがとう…」


薄井「………」カチン


薄井「あっついんだよ!?この熱帯雨林がぁぁぁーーー!!!」



薄井は坪井に向かってボールを投げた。



………ボカッ

(坪井の顔面直撃)



坪井「痛い!味方に当ててどうする!?」



薄井「君達はこの体育館を砂漠化する気かっ!?」



野高「何やってんだよ!?薄井!ボールが相手にいっちゃったじゃないか!?」



薄井「君も必死になりすぎだっ!?」



池本「よそ見してると当てますよ!」



池本は薄井に向かってボールを投げた。



……が、



薄井「僕に当てるなんて千光年早い!!」



それをキャッチし、ダイレクトに池本へ投げ当てる。



池本「ぶへっ!?」



鎌倉先生「外野に当ててどうするんだ!?」


薄井「僕に意見する前にあなたはダイエットをした方がいいですよ!?だから大仏と呼ばれるんだっ!」



大仏「お前がつけたんだろうっ!?」



……ころころ。

ボールが野高の足元に転がった。



2年女子「野高くん、当てちゃえーー!!」


野高「じゃあ、一回だけ…… 」



龍「あいつのボールは俺が取る!!」



薄井「!?メダカっ!何をしている!?よせーーーー!!!」



野高「…よっと」



野高が勢いよく投げたボールはその場で消えた。



2年不良男子「どこにいきやがった…?」



………ゴーーーンッ


ボガッ



寺島先生「うへぇ?」



………バタッ



池本「な……何が起こったんだ…?」



薄井「たたた大変だ!?テラテラが転倒したぞっ!?」



華「何でテラテラ…じゃなくて寺島先生にボールが当たったのかな!?」



玲「たぶん…ボールが天井に当たって、その真下にいた寺島に激突したんだと思う…。」



……ころころ。

華の足元にボールが転がった。



華(ボールだ!まだ試合…続いてるよね…)


薄井「えらいこっちゃ!えらいこっちゃ?メダカくん!!対処したまえ!?」



華(チャーーンス!薄井先輩、よそ見してる!!よ〜〜し!日頃の恨み〜…)




華(えいっ!)



………スカッ

手元が狂い、ボールは薄井の頭に向かって飛んだ。




…………ポカ

(薄井の頭部直撃)



薄井「………」



華「…………」



キーンコーンカーンコーン………

無常にもチャイムが体育館に響き渡った。


薄井「は……花子ぉぉぉぉぉぉ!!??」



華「ひぃーーー!?ごめんなさいーー!!」



………ムクッ

(寺島先生が起きた)


寺島先生「金髪ーーー!?お前の仕業かーー!?」



華「ひぇ〜〜!!」



薄井「待ていっ!花子ーーー!?」



寺島先生「待てコラ!金髪ぅぅーー!?」






しばらく三人で体育館を走り回り、散々なめにあいました……。





その授業の帰り――



華「つ…疲れたぁー」


雅「あはは♪見てるほうは結構楽しめたけど?」



華「ひどいよー…。雅ちゃん……」




………タタタッ

華の後ろで走る足音がした。



華「……?」



………くしゃっ

誰かが華の髪に触れ、その手をすぐ離した。


華「ひゃっ!?」



龍「やるじゃん。立川」



華「鈴木くん…」




そう言い残し、龍は小走りで去っていった。



玲「龍の奴、どさくさに紛れて華の髪をぐしゃぐしゃにしたわね〜〜!?許さんっ!」



華「鈴木くんが笑った顔……初めて見た…」


雅「今、笑ってたの?気付かなかったけど」


華「うんっ!!笑ってたよ!なんだかすごい貴重な感じがする!」


玲「あのブスッとした龍が笑うなんて…よっぽどさっきの華の行動が気に入ったみたいね〜」



華「………」



もっと見てみたいな。



鈴木くんの笑った顔……。



華「〜〜〜〜!」



雅「あら〜?華ちゃん、顔真っ赤よ〜?」



玲「やだ!ちょっとどうしたの!?」



華「ななっなんでもないよ!?」



雅「本当かなぁ?」



華(あれれ……?なんだか……変な感じだな……??)








その後、教室に戻ると高橋先生がすでに教卓に立っていた。



玲「げげっ!?次の時間って、高橋の数学だったっけ〜〜?」



高橋先生「うぉっほん!今日は三日後に迫った中間テストの範囲だから、真面目に授業を受けてくれよー?」



華「中間…テスト?」


龍「……たりぃ」





知らないうちに間近に迫った中間テスト。





わたしに恋をしている暇などありません………。







〜奇跡?のヒット〜

完。



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