Cheese38〜恋愛ラッシュ?〜
高橋先生と二人で帰った日から数日が過ぎていった。そんなある朝に、わたしは学校の昇降口であの人に偶然会ってしまった。
華(あ……。野高先輩だ……。)
野高「……。」
華(一人なのかな?声、掛けようかな…?)
…………にょきっ
華の後ろから忽然と現れる薄井。
薄井「おぉっ!?花子じゃないか!!」
華「ひえっっ!?」
薄井「奇遇だな〜♪こんなところで会うとは!」
華「そっ、そうですね…。」
野高「……」
華「!」
野高と目が合う華。
野高『おはよう』
華(あっ…!今、口パクだけどおはようって言ってくれた!?)
華「おはようございますっ!」
薄井「なんだ?なんだ?僕を無視して二人でアイコンタクトを交わしたね!?」
華「わっ…わたしはこれで失礼しますね!?」
薄井「あ!?こら!逃げるとは卑怯だぞ!」
すったかた〜〜……
逃げるように去っていく華。
薄井「先輩様から逃げるとはいい度胸だな……」
野高「ま…まさか……嫉妬?」
薄井「あはは〜?…って違うに決まっているだろう!?」
野高「あれ?向こうにいるのって同じクラスの坪井じゃないか?」
薄井「人の話しを聞けぇぇぇ〜〜いっ!?」
野高「シッ!なんか…女子といる。」
薄井「お?どれどれ…」
…………にょき
昇降口の下駄箱の影に隠れ、覗く薄井。
坪井「じ…実はっ…」
女子「………はい」
坪井「実は……けけっ結構まっ、前から君のことが……すすっ…」
女子「……?」
坪井「すっ…………好きだああぁぁぁ!!」
野高「!」
薄井「熱烈なLOVEだね………」
女子「……私も………好き……。」
坪井「!!!ヤッ…」
薄井「ヤッターマンだな!!ツボーキサイト(←薄井が勝手に坪井につけたあだ名)」
坪井「薄井!?ななっなんでここにいるんだよっ!?」
薄井「いちゃ悪いかね!?」
坪井「いや、悪かないけど…覗くなっ!?」
野高「ごめん、坪井。でも、あんな大声出したら誰でも見ちゃうって……」
坪井「おっ俺、そんな大声出してた?」
薄井「自分で自分の声の大きさに気付かんのかっ!?」
坪井「いや…、つい熱くなっちゃって…」
女子「……」
薄井「……ん?誰かと思えばタルタルソースじゃないか」
野高「薄井…。タルタルソースってなんなんだ!?」
薄井「樽本。略してタルタルソースだ☆」
野高&坪井「全然略してないっ!!」
樽本「つ…坪井くん。よかったら一緒に教室まで行こう?」
坪井「マジで!?行くっ!行きますっ!」
薄井「あ〜…、熱いね…。君達。地球温暖化に悪影響を及ぼすほどに熱いよ……」
坪井「じゃ!俺達、先に教室行くんでまったな〜〜♪」
薄井「べぇ〜っだ!」
野高「そういえば最近、クラスでカップルになる人が多いね」
薄井「ふん。男子高から急に共学になったもんだからお姫様探しでもしてるんだろう?」
野高「ああ…、なるほどね」
薄井「まさかとは思うがメダカくんにも決めた相手がいるのかね……?」
野高「うん。大体決まってるかな…」
薄井「だだだだだダレだ!?お前の心を侵食し、そして汚染している女は!?」
野高「おっ、汚染ってなんだよ…?」
薄井「どこのどいつだ!?」
野高「……言わない。薄井に言ったら本人にバラしそうだし」
薄井「本人?はっは〜ん?さては僕の知っている人物なんだな?そうだろう?絶対そうだろう??」
野高「さてと。そろそろ教室に行こうかな」
薄井「無視をするなーーーーーー!?」
その頃、華のクラスでは……
玲「……?」
華「?」
雅「………」
佐藤 雅が突然、華と玲のもとへやってきた。
玲「なによ?急に…。またあたしと喧嘩したいの?」
雅「………違う」
華「どうしたの?雅ちゃん……」
雅「もう…疲れた。」
龍「………」
雅「他の女としゃべってたらハブられた…。意味わかんねー…」
華「????」
玲「あんた……、グループと違う子に話しかけたの?」
雅「グループって何だよ?女って……うぜぇーー…」
龍「…んな格好してっから面倒に巻き込まれんだよ。バーカ」
華「………」
…雅ちゃんのピンチ。
どうしよう…?
助けたい。
華「わっ…」
玲「?」
華「わたし達のグループに入らない!?」
玲「………華?」
華「ごめんね。玲…。でも、ほっとけないよ……」
雅「華ちゃん」うるっ
涙ぐむ雅。
龍(………キモ。)
玲「…わかった。ただし、条件があるんですけど……いい?」
雅「……なに?」
玲「華をいじめたらシバく。華を好きになったら………殺す。」
雅「……上等」
華(それって…遠回しにわたしと雅ちゃんが仲良くしちゃダメってことなのかなぁ…?)
こうして、わたしと玲、そして雅ちゃんがグループとなりこれから一緒に行動することになりました。
〜恋愛ラッシュ?〜
完。