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とろけるCheese  作者: KoKoRo
18/156

Cheese18〜PUNCH!〜

雅ちゃんと玲の一件から数日後の放課後、わたしはあの人から逃げていた。




薄井「なにぃ!?花子が逃げたぁ!?」



野高「だから水やり当番が終わった後に帰っただけで逃げたんじゃないと思うよ?」



薄井「逃げたんじゃないかっ!?Cheese同好会をサボるとは何事だっ!?」



野高「同好会っていってもただ集まって話すだけじゃないか…」



薄井「どっちだ!?どっちに逃げたっ!?」


野高「聞けよっ!?」




その頃、わたし立川 華はというと……



華(Cheese同好会なんて…Cheese同好会なんてっ……行きたくなんかないよーーー!?)



学校から速やかに逃亡中であった。




薄井「花子ぉぉぉぉぉーーーー!?」




華(げげっ!?薄井先輩が驚異のスピードでこっちに来てるーーー!?)



薄井「うははっ☆つ〜かまえたっ♪」



華「……なぜ?なぜ捕まるの??」



野高「はー…はー…」


薄井「遅いぞ?メダカくん!持久力がないね?」



野高「お前が早過ぎるんだっ!?立川さんを捕まえてどうするつもりだよ…」




薄井「三人でゲーセンにでも行こう♪」



華「急ですね…」



薄井「イニシャルHのせいでもう学校の外に来てしまったんだぞ!?ゲーセンで遊ぶしかないじゃないかっ!!」


野高「遊ぶって何で?」



薄井「カーレースでもするか?いや、今時の流行りは競馬…?いやいや格ゲーも捨てがたい!」



野高「ごめん、やったことない」



薄井「なにっ!?じゃあ君はゲーセンに来て一体何をやるってんだね!?」



野高「UFOキャッチャー」



薄井「……地味だ。地味すぎるぞっっ!?」


華「わたしもよくやりますよ!UFOキャッチャー!!」



薄井「この地味コンビがっ!!来たまえ!ゲーセンで楽しむ必勝法を教えてやろうではないかっ!」





薄井先輩に言われるがままにゲーセンへと来てしまった。




薄井「まずはー、これだな!」



華「なんですか?これ?」



薄井「カーレースィングだっ☆」



野高「へぇ…。免許がなくても乗っていいんだね」



薄井「なにをボケたこと言ってんだっ!?だから皆にメダカメダカと馬鹿にされるんだ!」



野高「馬鹿にしてるのはお前だろっ!?」



華「よぉ〜しっ!やりましょう!!ビリの人がジュースおごって下さいね?」



薄井「…なんで君はそう、とんちんかんなんだ?」



むかっ



薄井「フハハッ!よし!では始めよう!!」




カーレース開始直後、クラッシュの嵐が巻き起こった。




華「ぶわぁ〜〜!?」


野高「車が早過ぎて何処走ってんだかわからないよ」




薄井「あ〜はっはっ」


華「?薄井先輩、コースを逆走してます!?」



薄井「なにぃっ!?」




そんなこんなで結局わたしがビリでゴールした。




華「ジュース、買いに行ってきます…」



薄井「花子〜!紅茶を頼むぞ〜♪」



華「野高先輩は何にしますか?」



野高「…え?じゃあ、ウーロン茶で」


華「了解です」

そして、わたしはトボトボと飲み物を買いに行った。



野高「………」



薄井「なにをしょげた顔してるんだ?」



野高「そっ、そんな顔してた?」



薄井「自分で自分の顔がわからんのかっ!まぁいい。次はパンチでストレス解消だ♪」



野高「今度は何するゲーム?」



薄井「標的目掛けて一発パンチ☆スコアが高いとランキングに載るぞ♪」



野高「今の最高スコアって?」


薄井「トップのスコアは156だったな」


野高「156……か」



華「おまたせしました〜!!」



薄井「遅いっ!花子!とっとと次のゲームをしに行くぞ!!」



華「へっ?あ、待って下さいっ!?」





また薄井先輩の言われるがままに着いていくと、そこには……


変な顔の人形がたたずんでいた。



薄井「それでは僕がお手本を見せよう♪」




薄井はおもむろに人形をぶん殴った。



薄井「アチョチョ〜〜イッ!?」




……《105》……



華「なっ、なんですか!?この数字…」



薄井「パンチのスコアだ!フッ、100いけば相当の威力といえよう」



華(自慢したいだけーーー!?)



野高「俺もやってみていい?」



薄井「うはは〜?メダカくんのような貧弱者が挑戦したところで100以上が出るはずな……」




……………ドゴッッッものすごい騒音と共に叩き出されたスコアは……



薄井「あ、ありえん…」



……《251》……


華「野高先輩……す、凄すぎです!!」



野高「あれ?200……越えちゃった」



人「おい!見ろよ!あのスコア!?」




そしていつの間にか周りに人が集まってきていた。



中学生「あんなスコア見たことねーよ!!」


龍「……なにが?」



中学生「えっ?いや、あのパンチのゲームで凄いスコア出した人がいて……」



龍(パンチ?スコアの最高は俺が出した156のはず…)



中学生「スコア251なんてアンビリーバブルっすよね!?」



龍「251!?やった奴誰だ?」



中学生「あそこにいる……金髪じゃない方の人です」



龍(!?…アイツが?何なんだよ…あの男…)






事件は……この野高先輩のパンチをみた鈴木くんが起こすことを、わたし立川 華は知るよしもなかった。







〜PUNCH!〜 完。



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