Cheese145〜体育祭、スタート〜
恐怖の体育祭がついに幕を開けてしまった……
玲「よっしゃあ!!騎馬戦頑張るわよ!」
玲チーム「オーーッ!」
華「元気だね……、玲」
玲「今日はそれ一本に賭けてるって言っても過言じゃないわね。華は今日の鳳なんだから、もっとシャキッとしなさい!」
―――バシッ
(華の背中を叩く玲)
華「ふぇえ〜……」
『開会式の準備が整いましたので、生徒の皆さんはグランドに集合して下さい』
華(あ。生徒会長さんの声だ……)
圭「ぅおっし!!二人三脚頑張ろうぜ♪淳ちゃん!」
淳「体操着、逆」
圭「俺?まっさかぁ〜!……シェ―――!?」
華(つ、堤之原くんって、わたしよりドジかも……)
―――その後、グランドにて開会式が行われ、いよいよ競技がスタートしてしまった……。
華(雨降れ〜〜、雨降れ〜〜……)
(陣地でうずくまる華)
??「だーれだ」
(華に目隠しする)
華「その声は……山さんですね!?」
山田「あったり〜♪黄色の大将登場!!立川さん、赤なんだな〜。残念!つーか、こんなとこでうずくまってどーしたの?腹イタ?」
華「違うんです……。ちょっとしたおまじないをやってまして」
山田「な〜るほど。勝利のまじないか!そんなら俺がやったげるよ」
(華の手を掴む山田)
華「や、山さん!?」
山田「♪」
(華の手を擦る山田)
山田「よっしゃ!完了。山田の念、込めといたから、一等間違いなし!」
華「あはは、ありがとうございます。山さん」
『こらぁ――――――――――――!!!そこの変態ッ!!1年に手を出すな――――――!!』
(職員用テントからマイクに向かって叫ぶ浅井)
山田「げっ……、それって俺のことかよ」
華「遠くてよく見えないですけど、確かに生徒会長さん、すごい形相でこっちを見てます!?」
浅井(視力2.0をナメるなよ〜〜!!あのチャラ男め〜〜!!)
山田「あ〜あ、もっと話してたいけど、アイツがうるさいんで陣地に戻るかな。そんじゃま、敵同士だけど頑張れよ?はーなちゃん」
華「は、はい。頑張りマス」
―――その後、山さんは黄色組の陣地へと戻っていった。
華(団長なんだよね、山さん。すごいなぁ)
玲「あ!?華、こんなところにいたッ!?」
―――むんずっ
(華の腕を掴み、座っていた華を立たせる玲)
華「へ??」
玲「ぼけ〜っとしてないで、赤組の応援しに行くよ!レッツゴーゴー!」
(全速力で華を引っ張りながら駆け出す玲)
華「うわわ〜?せっかくの体力温存がぁ〜〜!?」
―――その後、100M走から二人三脚、障害物競争に騎馬戦……午前にやる競技の応援にてんてこ舞いする自分がいた。
華「ぜぇ……はぁ……ぜぇ……はぁ……」
玲「ハチマキ捕ったど〜〜!」
華「玲、すごい……!」
玲「応援してくれた華のお陰よ〜!ありがとね」
華「とんでもないっす」
薄井「……」
(華の目の前を通り過ぎる薄井)
華「!」
―――サササッ
(玲の後ろに隠れる華)
玲「どうしたの?華」
華(あれ……?なんでわたし、隠れてるんだろう……)
薄井「……」
(フラつきながら歩く薄井)
華(薄井先輩、なんだか様子が変……)
坪井「おい、薄井!!大丈夫かよ?顔色悪いぞ?」
(薄井のもとに駆け寄る坪井)
薄井「ああ、なんだ。ツボーキサイトか」
坪井「なんだとはなんだよ?!」
薄井「次は1000M走だな……。君が出る競技ではないか!?こんなところでボヤボヤしていないで、働けぃっ!!」
―――ブシューーッ
(懐から水鉄砲を取り出し、坪井に浴びせる薄井)
坪井「あちぃッ!?お湯じゃねーか!?」
薄井「うはははは〜♪もっと嫌がりたまえ〜〜い♪♪」
華(あ……悪魔だ……。悪魔が降臨なさった……)
玲「相変わらずテンション高いわね〜!金髪先輩」
華「あはは、いつも以上かも」
玲「あの人は青なのね〜……って今現在の点数で青に負けてるし!?「
華「白組が628点、青組が555点、黄色組が510点で、赤組は――」
譲「単独ビリっケツの374点」
華「でっ、でたぁ?!」
譲「ざまぁみろ。これで白組の優勝は決まりだな。ついでに女子の応援も全部俺がもらう」
白組女子応援団「譲くんかっこいい―――!!」
玲「なによ、あんたッ!華に恨みでもあるわけ!?」
譲「……フン。おまえみたいな男女に興味ないね」
玲「……殺ッ」ギラリ
華「玲、落ち着いて……」
淳「赤は負けないぜ?」
華(淳……くん?)
淳「色別で勝つ。ね?立川さん」
華(え゛?)
譲「へぇ?残念だな。この女がどれだけ速いか知らねぇけど、俺も色別の選手なんだよ。まぁ、お手柔らかに頼むわ。立川華助」
華「華助じゃないっ!」
玲「あんた、いい加減にしないと……」ブチブチッ
淳「伊藤さん、一旦落ち着こう??」
玲「うがぁ〜〜ッ!!」
華「わたし、絶対負けないから。覚悟しなさいよ!!鳴海譲!」
譲「……そうこなくっちゃな。口先だけじゃないってことを証明してみせろよ?華助」
華「だから華助じゃ――」
………ゴチッ
(譲の頭をグーで殴る淳)
玲「よくやった!池本!」
淳「さっきから立川さんに馴れ馴れしいんだよ。おまえ」
譲「いてぇ〜、今マジで殴っただろ!?」
淳「ごめんね、立川さん。色別頑張って!応援してる」
華「うん。ありがとう」
そして、午前の競技は終了。以前として赤組の得点はビリ。
すべては午後の競技に託された―――
華
お弁当の卵焼きを口に頬張りながら、わたしは勝利を心に誓った。
〜体育祭、スタート〜
完。