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とろけるCheese  作者: KoKoRo
12/156

Cheese12〜嵐の前の静けさ〜

週の始まり月曜日。清々しい春の朝。教室には溢れるほどに太陽の光りが入ってきて…………



なんだかポカポカしてねむい……

……ガラガラガラ……すると教室に誰かが入ってきた。



野高「失礼します。えーっと、立川さんは…」



華「野高先輩!?」



野高「ああ、いたいた。おはよう。立川さん」


華「おはようございます!!……なぜここに!?」



野高「うん…。実は今週、俺達が水やり当番らしいんだ」



華「えぇ!?きゅ、急ですね」



野高「薄井が急に決めたことだから。…あ。今、時間平気?」



華「はいっ!余裕ですよ!!今からすぐにやればHRには間に合いますよね!」



野高「うん。じゃあ、行こうか」


華「はい!!」



龍「立川」



華「ほへ?」



龍「フケりゃーいいのに。水やり当番なんか」



華「駄目だよ!!毎日水あげなきゃ花が枯れちゃうよ!」



龍「……あっそ」



野高「あれ?君、何処かで……??」



龍「…うっさいな」



野高「……ごめん」



華(うぅ〜、鈴木くん朝から怖いよ〜〜)





その後、野高先輩と一緒に昇降口へ向かった。



華(なんかお腹が張ってきてるなぁ。嫌だなぁ……)




わたしがお腹のあたりを気にしていると……


野高「…?どうかしたの?立川さん…。まさかっ…お腹が痛いとか!?」



華「いえっ!お腹の張りが気になっていただけでっっ!」



野高「そっか。よかった…」



華(!?なんてこと言ってるんだろう…わたし。恥ずかしい!!)



野高「俺も結構、お腹張るんだ。朝とかもね…、牛乳飲んだりしたらすぐお腹が痛くなっちゃうんだよ」



華「牛乳を飲んだだけで……ですか?」



野高「うん…。でも俺、牛乳好きだからつい飲んじゃうんだけどね」



華「でも飲んだら…」



野高「そう。一気にお腹が痛くなって………。こーゆうのって下痢症って言うのかな?本当に辛いんだよ」


華「野高先輩……」



野高「あっ、ごめん!朝から変な話して…。なんで俺、立川さんにこんなこと話してるんだろ」



華「大丈夫ですよ!?野高先輩のこともっと知りたいですし…」



野高「そっ、そうなの……?」



華「へ?え…えと、なっ、なんでもないですっ!!」



野高「え…待って!立川さん!?」



華(ひぃぃ〜!?さっきから何を言ってるんだろう!?わたしっ)






とりあえず、急いで花に水をあげようとしたのですが……




…………ピシャッ

華「冷たいっ!?」



野高「ごめん!水かかっちゃったね。大丈夫?」



華「平気です!全然濡れてませんから!」



野高「よかった…。今度は気をつけるね」






しばらくして………


…………ピシャッ

華「ひっ!?」



野高「ごめん、また…」


華「いえいえ!なんのこれしき!!」






またしばらくして…


……………ピシャッ

華「冷たっ……」


野高「………」



華「先輩、もしかしてわざとですか!?」


野高「………」




…………ピシャシャッ華「野高先輩っ!?やりましたねーー!?」


野高「あはは、ごめん。立川さん。つい、楽しくなっちゃって」



華「むむむっ、お返しですよーーー!!」


野高「たっ、立川さん!?それ、ちょっと出しすぎじゃ!?」



……………ヒョイッ

すかさずよける野高。


華「あ゛!?逃げないで下さいっ!!」




……………バシャッ

??「きゃあっ」




立川 華が野高に向かってかけた水が別の人にかかる。




華「ああっ!?すいませんっっ!!大丈夫ですかーー!?」



雅「……華ちゃん?」


華「雅ちゃん!?ご、ごめんねっ!!どうしよう……はやく着替えなきゃ風邪引いちゃう!!」



雅「わたしなら大丈夫だから…」



華「そんなこと言って震えてるよ!?はやく着替えないと……」



雅「華ちゃんは水やり当番でしょう?わたしは一人で着替えに行くから気にしないで。ね?」


華「でも…」



野高「立川さん」


華「はいっ」



野高「後は俺がやっておくから、立川さんはその子を連れて行ってあげて」



華「野高先輩…」



野高「ほら、早く行かなきゃ」



華「ありがとうございます!!放課後は必ず出ますから!!」


野高「うん。いってらっしゃい」



華「いってきます!!雅ちゃん、行こう!」


雅「えっ…う、うん」




わたしは急いで教室まで行き、雅ちゃんのジャージを持って家庭科室へと走った。

人通りが少ない家庭科室なら安心して着替えられると思ったからだ。



しかし、その選択が間違っていたことに後でわたしは思い知らされる。






これから起こることなんて知らずに…………






〜嵐の前の静けさ〜

完。



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