表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とろけるCheese  作者: KoKoRo
118/156

Cheese118〜女装と鬼ごっこ〜

 淳達のバンド活動が進まない一方、Cheese同好会は…



薄井「ケーキ1個の売値は、580円だな♪」



優「……高」



薄井「馬鹿者!僕が作ったケーキは神の賜物だと言われるほどの芸術作品なんだぞ!?そんじょそこらの料理下手が作った代物とは訳が違うのだ!」



優「誰が神の賜物なんて言ったんだよ?…とりあえず、一つ200円が妥当かな」



薄井「安ッ!?」



優「値がつくだけでもありがたいことだと思えよ?ケチ薄井」



薄井「うはは〜?誰がケチだと〜?」



優「じゃあ、200円で決定」



薄井「グビッ!?ま、まぁいいだろう。…ところでメダカくん。なぜ花子を連れて来なかったのかな〜?今日、一緒に水やり当番してきたんだろ〜う?」



優「……一度も話さなかったから」



薄井「会話をしてない?君達は無口だね」



優「目も合わせてくれなかったから、話しかけられなかった…。嫌われてるのかな。俺」



薄井「だろうね」



優「………」



薄井「しょげないでくれたまえ。僕達が避けられていることは事実だろう?」



優「…そうだね。薄井の言う通りだよ」



薄井「でも、原因は君にあると僕は思うがな」



優「………」



薄井「だからしょげるなってば♪」



優「俺の反応みて、楽しんでないか?…薄井」



薄井「うはは〜?なんのことかなぁ?」



優(絶対楽しんでる!?間違いないッ!!)






―――それから、華がCheese同好会に顔を出さなくなって数日が過ぎていった…。



華「……はぁ」



雅「元気ないね?華ちゃん」



華「そんなことないよ!?元気モリモリだよ!」



雅「そか。……で、何にするか決めた?」



華「何が?」



雅「何がって…クラスでやる文化祭の出し物!次の授業までに決めないと、間に合わないんだって。お兄様ったら文化祭一週間前になって、アタフタするんだもの♪見てて楽しいったらありゃしない」



高橋先生「佐藤!その呼び方はやめてくれ!!」



雅「あら〜?いらっしゃったの〜?ごきげんよう」



高橋先生「………」



華「先生も苦労しますね…」



高橋先生「他人事のように言わないでくれ…。立川」



龍「バトルロワイヤルなんてどうだ?」



華「……何ですか?それ…」



龍「来た奴とタイマンして、勝ったら褒美に菓子でもあげとけ」



華(それって……単純に喧嘩ーーー!?)



雅「暴力はんたーい。なんかお店っぽいことして、儲けたいな〜。あ、男子が女装して売るってのはどう?」



華(それって……雅ちゃんのことーーー!?)



玲「そんな馬鹿なことやるより、来た人と鬼ごっこなんてどう?結構スリルがあって楽しそうじゃない?」



華(あ…。なんか面白そう…)



高橋先生「そうか…。みんな、そうゆうことがしたいのか。よし、じゃあこうしよう!男子が女装しながら校内を逃げ回って、それをお客が捕まえたら景品を渡す…で決定!」



クラス全員「エェーーーーー!!??」



高橋先生「文化祭まであと一週間しかないぞ〜!次の時間、早速分担決めるぞ〜」







―――その後、高橋先生が無理矢理話しを進め、結果……「鬼バトロワイヤル」という妙なタイトルでクラスの出し物は決まってしまった…。



華「……はぁぁ〜」



高橋先生「どうした?立川。お前は教室の外飾担当に決まったんだから、早速今日の放課後から頼んだぞ!!ギラギラにして構わんからな〜」



華「先生……わたし、先生にはついていけないです!!」



高橋先生がーーん



雅「そんなこと言わずにやろうよ、装飾。華ちゃんは花づくりしてね♪」



華「うぅ……はい…」


(花を作りに、しぶしぶ席へと戻る華)



高橋先生「ありがとう、佐藤」



雅「……何が?高橋先生、もっとちゃんと先生らしいことしないと、いつか生徒に見離されるよ?」



高橋先生「……佐藤は、僕を見離しているか?」



雅「最初から見離してるよ」



高橋先生「………」





―――その頃、2年A組では…



女子「クラスTシャツのデザイン、どーするー?今日中に決めないとダメみたいでさぁ〜」



坪井「俺、断然赤T!後ろに「闘魂」って字を入れて下さいッッ!」



女子「却下。ねぇねぇ、野高く〜ん!野高くんはどんなデザイン希望?」



優「え?俺は何でも…。任せるよ」



薄井「メダカくんが僕に任せると言ったからには、Tシャツなんて地味なものはやめたまえ」



優「薄井に頼んだわけじゃ…」



薄井「このクラスの出し物は何だッッ!?」



優&女子「チーズINタコ焼き」



薄井「ならばこれでどうだぁぁ〜〜〜!!!」



…………バァン!


(机の上に薄井直筆のデザインが書かれた紙を乗せる)



優&女子「!?」



坪井「オ・オォ〜!!斬新かつ大胆!これぞ、THE祭り…!!」






―――同じ頃、華のクラスでは…



龍「何で俺が女装しなきゃなんねぇんだよ!?ぜってぇーやらねぇ!!」



玲「あんたがジャンケンに負けたのが悪いんでしょ?!とびきりのドレス作ったげるから、大人しくサイズ計らせなさい!」



龍「ぐふぇっ!?どこ触りやがる!?てめぇ!」



玲「へ?どこって……はは〜ん?あんた、ワキに弱いんだ〜?」


(龍のワキをくすぐる玲)



龍「ヒヒャヒャッ!?やめろ!あほう!!」



華(仲いいなぁ…。鈴木くん、楽しそう…)



………ガタッ


(立ち上がる華)



雅「どこ行くの?」



華「う゛……トイレです!」



雅「あ、ごめ〜ん」



華(うぅ…。雅ちゃんの無神経!)





―――その後、トイレから出た華は…



華(……ふぅ。そういえば、Cheese同好会の方はどうなってるのかな…。少し、気になるな…)



………トントン


(突然肩を叩かれる華)



華「!?」



譲「立川華さん…だよね?少し話しがあるんだけど、今いい?」



華「―――」








〜女装と鬼ごっこ〜 完。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ